ダイハツ系プロドゥア、今年24.8万台の販売見込む

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)は26日、2021年通年の新車販売台数がメーカー別トップを維持したものの19万291台にとどまり、前年比13.6%の大幅減となったと明らかにした。

新型コロナウイルス「Covid-19」感染抑制を目指して発令された行動制限令(MCO)や半導体不足のために生産が止まったことなどが影響したもので、生産台数は前年の22万163台から19万3,400台に減少した。販売台数は当初の目標の24万台はもちろん、下方修正後の20万台にも届かなかった。市場シェアは前年の41.7%から37.4%に縮小した。

車種別の販売台数は、▽マイヴィ(4万7,525台)▽アジア(4万3,080台)▽ベザ(4万2,698台)▽アティバ(2万6,847台)▽アルス(1万5,313台)▽アルザ(1万4,828台)――の順となった。11月に発売された新型「マイヴィ」はこれまでに7,055台を売り上げ、予約台数は3万1,154台に達している。

2022年については、需要が堅調であることから24万7,800台の販売目標を掲げており、マレーシア自動車連盟(MAA)による自動車総需要量(TIV)予想の61万台から推定してシェアが40.6%まで回復すると予想している。生産台数は前年比37.5%増の26万5,900台を見込んでおり、現地調達部品の購入額は同41.5%増の75億リンギと予想している。

高速道路の課金方式、25年までに「タッチアンドゴー」廃止

【クアラルンプール】 ファディラ・ユソフ公共事業相は、高速道路の料金支払いシステムとして用いられている「タッチアンドゴー」カードの使用を2025年までに廃止し、同カードを使った遠隔読み取りシステム「スマートタグ」についてもレーンを段階的に廃止すると述べた。
ファディラ氏は「フリー・マレーシア・トゥデー」に対し、これまでの「タッチアンドゴー」方式はプリペイド方式であったため不満の声が多かったとした上で、今後は無線自動認識(RFID)タグを使った方式に一本化することでクレジットカードやデジタルウォレット、その他のオンライン決済システムなど様々な支払い方法が可能になると言明。これにあわせて高速道路運営業者は2025年までにマルチレーン・フリーフロー(MLFF)システム導入を求められていると述べた。
MLFFはバリアフリーの料金徴収システムで、料金所や専用レーンはなく、特定の場所に設置された自動ナンバープレート認識(ANPR)を備えたガントリーによって通行する車両を読み取り、利用者の選んだ方式に基づいて自動的に徴収する。支払い方式が多様化するほか、料金所がないため車両が一時停止する必要がなく、料金所渋滞が避けられるメリットがある。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、1月25日)

新興航空会社のSKSエアウェイズ、スバンーパンコール便就航

【クアラルンプール 】 新興格安航空会社、SKSエアウェイズが25日、運航を開始した。
第1便として「KI6357」便がセランゴール州のスバン空港(LTSAAS、正式名スルタン・アブドル・アジズ・シャー空港)を午後1時15分に出発し、ペラ州のパンコール島に午後2時に到着した。使用機材はデ・ハビランド・カナダの「DHC-6 ツイン・オッター」で、収容可能乗客数は19人。同路線の片道の運賃は、160リンギからとなっている。受託手荷物は7キログラム、機内持込手荷物は3キログラムまで無料。
ローマン・アハマド取締役は、同社は、旅客便、貨物便、チャーター便を運航すると説明。スバン空港とジョホール州のセナイ空港をハブとしてマレーシア国内のほか、東南アジア諸国連合(ASEAN)、中国南部への運航も計画しているとした。
SKSエアウェイズは、31日にはスバン空港とトレンガヌ州のレダン島を結ぶ便、第2四半期にはスバンおよびセナイ空港とパハン州のティオマン島を結ぶ便を運航する予定だ。3つ全てのルートを運航することで、1日当たりの定期旅客便数は12便となり、収容可能乗客数は228人となる。
同社は、ジョホール州を拠点にマレーシアと豪州で不動産開発、投資持株、ホスピタリティ、信用融資を事業とするSKSグループにより2017年11月13日に設立された航空会社。1月1日付で航空運送事業サービス許可(ASL)を取得していた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、1月26日、マレーシアン・リザーブ、1月25日)

教育機関でクラスター数が4倍、オミクロン新規感染162人

【ペタリンジャヤ】  保健省のノール・ヒシャム事務次官は25日、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症について、1月第3週に教育機関でのクラスターが4.13倍に増加したと発表した。
ノール氏によると、新規クラスターは▽教育機関(62件)▽職場(18件)▽高リスク場所(4件)▽コミュニティ、拘置所、海外からの渡航(各1件)ーーで確認された。現在感染者が出ているアクティブなクラスター数は合計225となり、第2週と比較して27.8%増加したという。
ノール氏は、教育機関では異なる環境の人々が同じ場所に集まっていることから、教育機関のクラスターがさらなる感染拡大を引き起こす可能性が高いため、非常に憂慮すべきことだと述べた。一方、1月第3週の低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)の使用率は第2週に比べ増加したものの、医療機関、集中治療室(ICU)ともに療養者数は減少し、呼吸補助が必要な患者数の変化はなかったという。
オミクロン株については、23日以降、新たに162人の感染者が確認された。最も多かったのはセランゴール州の59人で、次いで、▽クアラルンプール(39人)▽ケダ州(13人)▽ネグリ・センビラン州(10人)▽クランタン州(10人)▽ジョホール州(8人)▽パハン州(6人)▽ペラ州(5人)▽ペナン州(4人)▽マラッカ州(2人)▽ペルリス州(2人)▽サバ州(2人)▽トレンガヌ州(1人)▽プトラジャヤ(1人)ーーが続いた。
これにより、国内でのオミクロン株感染者数は累計601人となった。
世界保健機関(WHO)の分類で「懸念される変異株(VOC)」とされる他の変異株についても、デルタ株6,188人、ベータ株233人、アルファ株14人がこれまで国内で確認されており、国内のVOC感染者の合計は7,036人。警戒レベルが低い「注目すべき変異株(VOI)」感染者も20人確認されている。
(ザ・スター、フリー・マレーシア・トゥデー、1月25日)

新型コロナの感染者数は4744人、ブースター接種率は34%に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は26日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は4,744人だったと発表した。累計感染者数は284万4,969人となった。
25日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,570万2,311人で、接種率は78.7%だった。18歳以上の成人接種者数は2,291万8,854人で、接種率は97.9%。ブースター接種完了者は1,111万9,363人で、接種率は34.0%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.09で前日と変わらなかった。1.00を上回ったのはセランゴール州、サバ州、ペナン州、ジョホール州、クランタン州、マラッカ州、クアラルンプール(KL)、ネグリ・センビラン州、ケダ州、パハン州、ペラ州だった。
25日には3,559人が回復し、累計治癒者は276万2,608人。死者数は6人増え、累計で3万1,918人となった。アクティブ感染者は、前日から491人増え4万5,699人。うち84.3%が自宅、9.2%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、6.2%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに13カ所のクラスターが発生。うち9カ所が教育機関、3カ所が職場、1カ所がコミュニティで起きたクラスターだった。州・地域別では、ジョホール州で4カ所、ペラ州、クランタン州で2カ所、ケダ州、パハン州、セランゴール州、サバ州、ネグリ・センビラン州で1カ所確認した。これまでに確認されたクラスターは6,328カ所と

今年のEV需要は拡大、専門家見通し

【クアラルンプール】 今年の電気自動車(EV)の需要は、免税措置や自動車会社の営業活動により、拡大すると予想されている。
MIDFリサーチが24日発表したレポートによると、2022年度予算でEVへの関税免除が発表されて以来、EVの新モデルの導入や発売予定のペースが速くなっており、免税後のEVの販売価格が3%から18%ダウンしたことも追い風となっているという。ただし、マス市場がEVを受け入れるにはまだ時間がかかるとし、今後数年間でEVモデルの種類が増え、バッテリー技術が進歩し、先進EV市場の規模が拡大することでEVのコストが下がることを期待するとした。
一方、マレーシア自動車・ロボット工学・Iot研究所(MARii)のマダニ・サハリ最高責任者(CEO)は、政府は「国家自動車政策(NAP)2020」を通じて、自動車部品供給業者と関連人材からなる強力なエコシステムを構築しており、EV領域の次のステップへと踏み出す準備ができているとし、過去10年間にわたり整備してきたEVの設計・製造、部品開発などのインフラを強化するための技術開発に向けたロードマップを確立していると述べた。さらに、国内生産の自動車に対しては、EV専用パワートレイン、バッテリー交換、ワイヤレス充電、バッテリーのリサイクル・廃棄などにおいて、世界の安全基準に準拠する規格が制定されているため、世界標準のEVを製造したいと考える企業にとって、マレーシアをEV製造拠点とすることには大きなメリットがあると強調した。
政府は、昨年10月の2022年度予算案の発表時に、EV産業の発展を支援するため、EVに対する輸入関税、売上税、道路税を免除するとした。EV充電設備の購入、設置、リース、返済などの費用については最大2,500リンギまで所得税を軽減。自動車向け売上・サービス税(SST)減免措置についても、現地組立車(CKD)で100%、輸入完成車(CBU)で50%の減免措置を、2022年6月30日まで半年延長すると発表している。
(ザ・スター、1月25日)

今後インフレがさらに進行する恐れ、小売業界が警鐘

【クアラルンプール】 国内で今後さらにインフレが進行する恐れがある。業界関係者が警鐘を鳴らした。
クーポンサイトのピコディ・ドットコムの調査によると、生存に最低限必要な栄養素を摂取するのに必要な基本食品の購入費は、昨年は最低賃金のうち34.5%を占めたが、現在では35.3%となっており、商品価格が最低賃金よりも早く上昇したことを示した。
64カ国で同様の調査を行なったところ、上位3カ国である英国、オーストラリア、アイルランドでは、最低賃金に対する基本食品購入費の占める割合はそれぞれ6.6%、7.1%、7.3%だったが、マレーシアは35.3%で45位となった。東南アジアで下位だった国は、タイ(57位、52.7%)、インドネシア(58位、52.9%)、ベトナム(60位、63.5%)、フィリピン(61位、68.0%)だった。
マイディン・モハメド・ホールディングスのウィラ・アメル・アリ・マイディン社長は、牛乳、粉ミルク、乾物などの食料品の価格は現在安定しているが、旧正月後には商品不足や物流の問題により15%程度上昇するという見通しを語った。鶏肉の価格は、供給不足および政府に最低価格の引き上げを要求する供給業者の圧力により今後も上昇を続ける見込みだという。現在、市場では鶏肉が30%から40%不足しているため、大手小売店では、価格を下げるために鶏肉の輸入許可を政府に求めていると強調。さらに、マレーシア・イスラム開発局(JAKIM)に対して、輸入元の国に対しハラル証明書を発行するよう求めているとし、一時的な手段として、サウジアラビアなどの国のハラル認証が安全であると確認することでそれらの国からの鶏肉輸入を可能にできるのではないかと述べた
マレーシア・イスラム消費者協会のナジム・ジョハン会長も、業者が商品の価格をコントロールできなくなっているという懸念を表明。行政による取締が不十分なため、一部の業者が状況を悪用していると述べた。
スバン・シャアラム消費者協会のジェイコブ・ジョージ会長も、最悪のケースでは、全体で70%の値上げになる可能性があるとし、現在の状況は、商品を管理する供給業者などの第三者に依存しすぎていることに加え、米ドルに対するリンギ安が原因であると述べた。
(マレーシアン・リザーブ、1月24日)

ブリッジとTK、資本提携及び業務提携を強化

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 法人営業改革を支援するブリッジインターナショナル(本社・東京都世田谷区)は24日、グローバルなデジタルマーケティングの戦略立案から実装・運用支援サービスを強化するために、TKインターナショナル(本社・クアラルンプール)との間で資本提携および業務提携の強化に合意したと発表した。
TKインターナショナルは、マレーシアを拠点に東南アジア諸国連合(ASEAN)に進出する日系企業の販路開拓支援のためのマーケティング支援やITサービス事業を運営している。ブリッジはTKインターナショナルと、2019年以来、アウトソーシングサービス提供において既に連携を進めていたが、今回の合意によりさらなる関係強化を行う計画だ。
提携強化の背景として、ブリッジは、各企業で進む法人営業部門のDX化が加速していることを挙げた。企業は潜在的な見込み顧客の発掘、自社ソリューションの理解促進などの顧客接点のデジタル化や、顧客との商談履歴やデータ分析などのDX化に注力してるとして、見込み顧客との接点を生み出すデジタルマーケティングの運用やコンテンツ制作支援などへのソリューションニーズが高まってきているとした。これまでは、アウトソーシングサービスの新規顧客開拓、およびそのサービス実行を両社の業務提携範囲としてきたが、今後は、インサイドセールスを含む営業活動の対象となる見込み顧客を獲得するためのマーケティング業務においてもTKインターナショナルが提供するデジタルマーケティング事業と連携し、ブリッジの顧客向けにサービス提供を開始する計画だ。
TKインターナショナルは、ASEANを中心とした海外市場で日系企業100社以上にリード創出から商談獲得までを一気通貫で支援した実績を持っている。特に最近では、業種業界を問わず、デジタルマーケティング戦略の立案、実行、運用までを、顧客企業に伴走するサービスを日本語、英語、中国語、マレー語で提供し、多くの商談成功に貢献しているという。
ブリッジは、TKインターナショナルとの連携を強化することで、DX構想策定支援からデジタルマーケティング運用、インサイドセールス実行、DX人財育成までを、顧客にグループとして提供できる体制を確立することが可能になる。デジタルマーケティングの分野では、日本国内での優秀な人材確保を課題とする企業が多い中で、ブリッジは人材供給元をASEAN地域に広げることで、この課題を解決し、顧客企業へのサービス提供を可能にするとともに、中長期にわたるグループの成長、および業績向上に資する提携と考えているという。

ワクチン接種完了時点でSOP緩和を検討=イスマイル首相

【プトラジャヤ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は、追加接種を含む国内の新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種計画が完了した段階で、標準的運用手順(SOP)のさらなる緩和に向けて検討する考えを明らかにした。
イスマイル首相は首相府の職員に対する訓示の中で、「国民が新型コロナワクチンの2度の接種と追加接種を終えた段階でSOPをもう少し緩和できると思う」と言明。ただSOP緩和に関する最終判断は保健省の提言に基づいて決定すると述べた。
イスマイル首相は「SOPが厳しすぎることは、間違いなく国内の旅行産業に影響を与ええている」と指摘。マレーシアでは国内旅行が認められているものの外国人観光客はまだ入国を許可されておらず、多くの旅行業者が賃金補助金を受給する状況にあるとし、一部の国で外国人観光客向けにSOPが緩和されているようにマレーシアでも緩和に向けて検討する必要があるとの見方を示した。
さらにイスマイル首相は、人流を止めるために新たな行動制限令(MCO)を発令することは考えていないと言明。先に明らかにしたハリラヤ期間中の移動制限を行わない方針を維持する考えを強調した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、マレー・メイル、1月25日)

新型コロナの感染者数は4066人、基本再生産数が1.09に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は25日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は4,066人だったと発表した。累計感染者数は284万225人となった。
24日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,569万6,444人で、接種率は78.7%だった。18歳以上の成人接種者数は2,291万7,313人で、接種率は97.9%。ブースター接種完了者は1,090万6,259人で、接種率は33.4%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.09に上昇。1.00を上回ったのはセランゴール州、ペナン州、ジョホール州、クランタン州、マラッカ州、クアラルンプール(KL)、プトラジャヤ、ネグリ・センビラン州、ケダ州、パハン州、ペラ州だった。
24日には3,116人が回復し、累計治癒者は275万9,049人。死者数は10人増え、累計で3万1,902人となった。アクティブ感染者は、前日から88人増え4万5,208人。うち83.6%が自宅、10.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、6.1%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに9カ所のクラスターが発生。うち5カ所が教育機関、4カ所が職場で起きたクラスターだった。州・地域別では、クランタン州、ケダ州、KLで2カ所、ジョホール州、マラッカ州、パハン州で1カ所確認した。これまでに確認されたクラスターは6,315カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は234カ所に減った。