プロトン、洪水被害で停止していた「X70」の生産を再開

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは11日、昨年12月の洪水の影響で停止していたSUV「X70」の生産をペラ州タンジュン・マリム工場で再開したと発表した。プロトンの施設は被災しなかったが、一部の部品供給業者が被災したため、部品供給や生産に混乱が生じていた。
サプライチェーンの安定にはまだ時間がかかると見込まれるが、4日にはSUV「X50」の生産を再開しており、さらに「X70」の生産を再開することで復旧に向けた第一歩が踏み出せたという。
販売会社プロトン・エダルのロスラン・アブドラ最高経営責任者(CEO)は、プロトンは部品供給業者と協力の上迅速に供給ラインを復旧させているものの、手間や時間が掛かっているとし、できる限り最短ですべてのモデルの組み立て再開を目指すと述べた
プロトンのスタッフは、復旧作業を促進するため、部品供給業者の施設においてボランティアで清掃作業を行ない、また、洪水で自宅が被災した同僚を支援するなどの活動も行なっているという。
(ポールタン、1月11日)

サンウェイ、イポーで医療センターとショッピングモール開発へ

【ペタリンジャヤ】 複合企業のサンウェイ・グループは、2025年までにタウンシップ開発「サンウェイ・シティ・イポー」内に医療センターとショッピングモールをオープンすると発表した
サンウェイが10日に発表した声明によると、3億5,000万リンギを投資して病床数200床の「サンウェイ・メディカル・センター・イポー」を開発し、2024年までの開業を目指す。またショッピング・モールの賃貸可能面積は70万平方フィート、駐車場の収容台数は2,700台。国際的な小売ブランドと飲食店にハイライトしたモールとなる予定だという。
「サンウェイ・シティ・イポー」は20億リンギを投じてサンウェイが手がけるタウンシップ開発で、面積は1,350エーカー。ホスピタリティ、テーマパーク、教育、商業、住宅で構成される統合型リゾートタウンシップとして開発が行われている。
サンウェイは2000年から、ペラ州政府と共同で交通渋滞の緩和のためインフラ整備を実施している。10日にはジャラン・タンブンにおいて鍬入れ式が開催された。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、11月12日、エッジ、11月11日)

オミクロンの脅威も「制限令の発令はない」=上級相

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」オミクロン株感染拡大の脅威が高まっている問題で、ヒシャムディン・フセイン上級相(兼国防相)は、フルスケールの行動制限令(MCO)を再び発令することはないと言明。ただ水際対策として国境管理をより厳格化すると述べた。
ヒシャムディン氏は、これまでにマレーシア国内で245例のオミクロン株感染が確認されているが、大部分は海外からの入国者に関係したものだと指摘。MCOを再び発令することはないものの、オミクロン株に関する最新の知見を考慮に入れ、ハイリスクリストに入れる国を追加するなどの管理措置が強化されることになると述べた。
その上でヒシャムディン氏は、政府がエンデミック(風土病)の段階に移行することに注力していると強調。インドネシアやタイなどへのワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)拡大に向けて、シンガポールとの間のVTLの状況を注視していると述べた。
(エッジ、ベルナマ通信、1月11日)

東方政策40周年 日馬両政府が記念事業の募集を開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 在マレーシア日本大使館は、マレーシアが日本を念頭に開始したルックイースト政策(東方政策)が今年40周年を迎えるのを記念し、日本とマレーシアの両国政府が記念事業の募集を開始すると発表した。実施期間は今年1年間。

一定の条件を満たした行事やプロジェクトは、「東方政策40周年記念事業」として認定され、「東方政策40周年」の名称及び公式ロゴマークを使用することができる。

認定条件は東方政策、日本・マレーシア間の人と人の交流及び友好関係に関し、一般社会の認識向上に資するものとなっており、マレーシアもしくは日本で実施されるものとなっている。

認定された行事・プロジェクトは、公式ロゴマークが使用できるほか、関係機関のウェブサイト、ソーシャルメディア等に掲載され、幅広く広報される。

政治、経済、社会、教育、スポーツ、科学技術、文化・芸術、学術、観光などと幅広い分野で募集するほか、実施主体についても政府、地方自治体、民間企業、文化団体、研究所、大学、教育機関、NGOなど様々な対象を想定している。

新型コロナの感染者数は3198人、基本再生産数が1を超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は12日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,198人だったと発表した。累計感染者数は279万5,233人となった。
11日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,565万7,970人で、接種率は78.6%だった。18歳以上の成人接種者数は2,288万9,297人で、接種率は97.8%。ブースター接種完了者は828万4,539人で、接種率は25.4%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.00に上昇。1.00を上回ったのはサバ州、マラッカ州、クアラルンプール、ラブアン、プトラジャヤ、ネグリ・センビラン州、ケダ州だった。
11日には2,977人が回復し、累計治癒者は272万399人。死者数は27人増え、累計で3万1,723人となった。アクティブ感染者は、前日から171人増加し3万9,913人。うち81.9%が自宅、9.2%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、8.3%が医療機関、0.5%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。また新たに9カ所のクラスターが発生した。

ボルボカーマレーシア、昨年の販売台数が14.3%増

【クアラルンプール】 スウェーデンの自動車メーカー、ボルボ・カー・マレーシアは、2021年通年の販売台数が2,229台となり、前年比14.3%の大幅増となったと明らかにした。
前年比での売り上げ増は6年連続。販売台数の73%を電気自動車(EV)及びプラグインハイブリッド車(PHEV)が占めた。また12月の販売台数は524台となり、単月では過去最高となった。
チャールズ・フランプ社長は、「ディーラーとスタッフの総力を結集して、2022年の電化に向けた土台を築き、2030年までに完全なEV会社になるという目標に向かって突進する」と述べた。
ボルボ車の世界全体の販売台数は69万8,693台で、前年比5.6%増となった。EV及びPHEVの販売が前年比63.9%増となり、販売台数全体の27%を占めた。12月単月では、EV及びPHEV販売が全体の40%を占め、EVが7.4%を占めた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月10日)

ペトロナス、サラワク州沖でガス田を発見

【クアラルンプール】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は7日、サラワク州沖でガス田を発見したと発表した。
ガス田を発見したのは、サラワク州北西170キロメートル離れたバンギリアンの浅瀬。ペトロナス傘下の油田探査会社であるペトロナス・チャリガリが「SK411」鉱区において11月に発見し、掘削を開始。掘削深度が1,850メートルに達したところ、厚さおよそ200メートル天然ガス貯留層を発見した。
「SK411」は、ペトロナス・チャリガリ(90%)とE&Pマレーシア(10%)2社が参画する生産分与鉱区となっている。
ペトロナスは、昨年3月と5月にもガス田を発見。計3カ所のガス田を見つけたとして、天然ガスやクリーンな化石燃料を安全に安定提供できることを楽しみにしているした。
(ベルナマ通信、フリー・マレーシア・トゥデー、1月7日)

中古車仲介のマイトゥカー、旗艦店を首都圏にオープン

【クアラルンプール】 中古車仲介のオンラインプラットフォームを運営するマイトゥカーは7日、セランゴール州プチョンに旗艦店「マイトゥカー・リテール・エクスペリエンスセンター」をオープンした。
店舗では、中古車の売却・試乗・購入に加え、アフターサービス、検査、カーフィルム施工などのサービスも提供する。購入車に対しては1年間の延長保証および無料サービス、購入後5日間の返金保証が付帯する。
デリック・エン最高経営責任者(CEO)は、マイトゥカーではオンラインでの成長を重視しているが、オフラインでの事業を拡大することで、最新の中古車をチェックできる機会を提供し、また優れたアフターサービスを提供できると強調。今回オープンした旗艦店は、中古車エコシステムの構築に向けた最初の一歩となり、車の購入や売却をより快適に行える場となると述べた。
マイトゥカーでは実店舗展開を進めており、ジョホールバルのスクダイに店舗を開設している他、3月までにはセレンバンとマラッカにも出店する予定だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月11日、ポールタン、1月7日)

ペトロナス、カーボンニュートラルLNGを広島ガスに納入

【クアラルンプール】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)の子会社マレーシアLNGは10日、日本の広島ガス株式会社(本社・広島県広島市)にカーボンニュートラル液化天然ガス(CNLNG)を納入したと発表した。
ペトロナスは声明の中で、今回のCNLNGの納入は、「地域社会から信頼される会社をめざす」という広島ガスの経営理念に沿ったもので、広島ガスにとってCNLNG初導入のパートナーとして選ばれたことで、16年にわたる関係をさらに発展させることができたと述べた。
ペトロナスのLNG販売事業のシャムサイリ・イスマイル副社長は、カーボンオフセットを通じて、よりクリーンなエネルギーソリューションを提供することは、天然ガス業界にプラスの影響を与えるだけでなく、企業や社会、そして世界全体に持続可能な価値の創出につながると強調。一方、広島ガスの田村和典 常務執行役員は、都市ガス供給会社としてカーボンニュートラルな都市ガスを最終購買者に提供する必要性が高まっているとし、ペトロナスは広島ガスの持続可能性に関する目標を確実に達成するために不可欠なパートナーであり、今回のCNLNG納入においてペトロナスと協力できたことを嬉しく思うと述べた。
広島ガスでは4月以降、納入されたCNLNGを大口顧客に対しカーボンニュートラルな都市ガスとして販売開始する予定だという。
(ザ・サン、1月11日、ベルナマ通信、ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月10日、広島ガス発表資料)

新型コロナの感染者数は3175人、ワクチン接種率は78.6%に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は11日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,175人だったと発表した。累計感染者数は279万2,035人となった。
10日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,565万3,398人で、接種率は78.6%だった。18歳以上の成人接種者数は2,288万6,013人で、接種率は97.8%。ブースター接種完了者は803万2,484人で、接種率は24.6%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.98で横ばい。1.00を上回ったのはセランゴール州、サバ州、マラッカ州、クアラルンプール、ラブアン、プトラジャヤ、ネグリ・センビラン州、ケダ州だった。
10日には2,808人が回復し、累計治癒者は271万7,422人。死者数は18人増え、累計で3万1,696人となった。アクティブ感染者は、前日から185人増加し3万9,742人。うち81.8%が自宅、9.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、8.5%が医療機関、0.7%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに4カ所のクラスターが発生。ジョホール州とセランゴール州でそれぞれ2カ所確認した。これまでに確認されたクラスターは6,163カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は169カ所に減った。