UMWホールディングス、2021年通年で31.3%の大幅増益に

【クアラルンプール】 UMWホールディングスは、2021年通年(1ー12月期)を発表、純利益が前年度比31.1%増の2億6,823万リンギに達したと明らかにした。売り上げは110億6,080万リンギとなり、15.8%増となった。
一部の事業が閉鎖となった期間が2020年の1.5カ月と比較して2.5カ月と長くなったものの、売上税減免期間が延長されたことが、自動車および機器セグメントからの売り上げ増に繋がった。
2021年度第4四半期(10ー12月期)の売り上げは12.4%増の36億4,511万リンギ、純利益は55.0%増の2億3,997万リンギとなった。
UMWは今年度について、新たなフルモデルチェンジおよびマイナーチェンジモデルの投入、カーボンニュートラルへの取り組みを促進するための投資、電気自動車(EV)購入に対する非課税のインセンティブが自動車販売を促進し、同社にとってプラスに働くと期待されるとコメント。継続する世界的な半導体チップの不足、材料費の高騰、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大の脅威に直面する中、マイナス影響を最小化するためにサプライヤーおよび内外の利害関係者と緊密に協力していくと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、2月25日、UMW発表資料)

馬・タイ両国、KL-バンコク間高速鉄道の事業化調査実施へ

【バンコク】 マレーシアとタイは、クアラルンプール(KL)とタイのバンコクを繋ぐ高速鉄道(HSR)の実現可能性調査を実施することで合意した。タイを訪問中のイスマイル・サブリ・ヤアコブ首相が2月26日明らかにした。

イスマイル首相によると、タイのプラユット・チャンオチャ首相との会談でHSRの必要性について話し合い、合意に達したという。両国はまた、ケダ州ブキ・カユ・ヒタムの税関・出入国管理・検疫・安全管理(CIQS)施設とタイ南部ソンクラーのサダオ税関・移民・検疫(CIQ)施設とを結ぶ道路建設の促進、クランタン州スンガイ・ゴロクでの友好橋プロジェクト2件に関する協議の再開にも同意した。
物理的接続プロジェクト(PCP)の実施を通じて、「インドネシア・マレーシア・タイ成長トライアングル(IMT-GT)」の枠組みの下で協力を強化していく。マレーシアとタイは、農業・農業関連産業、観光、ハラル(イスラムの戒律に則った)製品・サービスという3つの主要分野に焦点を当て、革新的、包括的でありかつ持続可能な「2036年IMT-GTビジョン」の実現を目指す方針だ。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、2月26日)

セブンイレブンの21年通年は増収増益、医薬品販売好調で

【ペタリンジャヤ】 セブン・イレブン・マレーシア・ホールディングスは2月24日、2021年通年決算を発表した。売上高は、前年比10.6%増の28億909万リンギ、純利益は同49%増の4,435万リンギと増収増益となった。
セブン・イレブンによると、2021年はパンデミック抑制規制により営業時間が短くなったため、コンビニエンスストア部門の売上高は前年比12.3%減の18.1億リンギ、粗利も減少した。一方、医薬品販売部門の売上高は110%増の9億9,850リンギ、税引き後利益は4,200万リンギとなった。また、医薬品販売のザ・ピル・ハウス・ファーマシーとウェリングス・ファーマシーの買収により2億6,000万リンギの収益を得たことが増益に貢献した。
第4四半期の売上高は7億9,506万リンギで、前年同期比34.4%増加。純利益は、規制緩和による営業時間の復旧、州間移動の再開などの影響を受け、前年同期の444万リンギから約6倍の2,924万リンギとなった。
今年は、コンビニエンスストア部門では取扱商品や顧客体験の大幅な改善に努め、コンセプトを一新した「7カフェ」の展開に注力する。「7カフェ」により、生鮮食品部門の成長も期待できるという。一方で医薬品部門では引き続き市場シェアを拡大していく方針。昨年11月に設立した、インドネシアのエラ・プリマ・インドネシアとの合弁企業エラ・ケアリング・インドネシアを通じて、「ウェリングス」ブランドの薬局網を構築し、インドネシア市場への進出を目指すという。
(ザ・サン、ザ・スター、2月25日、セブン・イレブン・マレーシア発表資料)

近隣4カ国間の陸路VTL、5月までに開始予定=首相

【バンコク】 タイを公式訪問中のイスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は、新型コロナウイルス「Covid-19」のワクチン接種を完了した者を対象に隔離なしで出入国を認める「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」ついて、タイ、シンガポール、ブルネイ、マレーシアの近隣4カ国間で5月までに陸路VTLを開始できる見込みだと明らかにした。
保健省が現在、近隣4カ国間の陸路VTLに関する内閣からの提案を検討している。空路VTLは、空港到着後のスクリーニング検査が容易なため実施しやすいが、陸路VTLでは入国審査時に行列を作らせないために方法を考える必要があるという。
イスマイル首相は、特にタイとの間の陸路VTLは、観光だけでなく二国間貿易にも関わるため重要であるとした。陸上国境を通じた貿易は両国間貿易額の半分を占め、タイからマレーシアへの2021年輸出額は年間105億米ドル(約441億リンギ)にのぼったという。
イスマイル首相はまた、タイとの間でワクチン接種証明書を相互承認することに合意したと述べた。マレーシアの「MySejahtera」アプリ、タイの「モー・プロム(Mor Prom)」アプリ上の接種証明書が両国で正式な接種証明書として認められることになる。
マレーシアとタイは、陸路・空路・海路でVTLを実施することに原則的に合意しており、実施を妨げる課題について具体的な解決方法の検討に入っている段階だという。
(ザ・サン、2月28日、ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、2月27日)

新型コロナの感染者数2万4466人、病床使用率は67.9%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、27日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2万4,466人だったと発表した。累計感染者数は341万9,636人となった。
新規感染者のうち、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は569人だった。新たに1,559人が入院したが、2万2,710人が回復し、累計治癒者は308万6,270人となった。死者数は40人で、累計は3万2,674人。アクティブ感染者は、前日から1,716人増え30万692人だった。うち96.1%が自宅、1.2%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、2.6%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は67.9%に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,574万9,085人で、接種率は78.8%だった。ブースター接種完了者は1,457万8,408人で、接種率は44.6%となった。
1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.05に下降。依然として全ての州・地域で1.00を上回り、最も高いのは、ペラ州で1.32だった。
また新たに5カ所のクラスターを確認。うち3カ所が職場、2カ所教育機関で発生した。これまでに確認されたクラスターは6,779カ所に増え、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は484カ所に減った。