中電工と太陽光発電サマイデン、業務連携覚書を締結

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 設備工事の中電工(本社・広島県広島市)は7日、太陽光発電などの再生可能エネルギー(RE)企業サマイデン・グループから発行済株式の15.15%およびワラント(新株予約権)を取得し、事業連携覚書を締結したと発表した。
両社は、再生可能エネルギーへの共同投資、大規模屋上太陽光発電設備工事、太陽光発電のO&M(運転・保守)に関する技術導入などでの事業連携を検討する。
中電工は、環境関連ビジネス強力推進とともに再生可能エネルギー等へ投資しているとし、マレーシアではREへの共同投資や子会社の中電工マレーシアとの協業など、戦略的パートナーとしてサマイデンとの事業連携を進め、海外における再エネ関連ビジネスの拡充に取り組む。
サマイデンのチョウ・プイヒー社長は、今回の提携により、中電工の幅広いビジネスネットワークを活用し、両社の強みを生かして再生可能エネルギー分野での成長を加速できると言明。また同社も日本でのビジネスの可能性を広げ、既存サービスも強化できると述べた。
サマイデンは、太陽光発電を中心に環境調査・設計・施工・O&Mを提供するエンジニアリング会社。今後、バイオマス発電工事の設計・施工、バイオガス発電開発など、再生可能エネルギー事業の多角化を計画している。

ジェトロKL、インダストリー4.0関連セミナーを17日に開催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所は、3月17日にインダストリー4.0に取り組むマレーシア企業に関するウエブセミナーを開催する。
「DXPTウェブセミナー:インダストリー4.0に取り組むマレーシアのスタートアップ企業」と題するセミナーは、有望スタートアップ等のマレーシア企業と、日本企業との連携・事業拡大を目指すことが目的。
第一部のセミナーでは、日系VCとマレーシア政府系VCの共同ファンドである SBIベンチャーズが、マレーシアにおけるインダストリー4.0分野のトレンド・展望・日馬連携の可能性について説明。第二部のピッチでは、インダストリー4.0分野の有望企業であるOFOテック(ドローン)、ソフィック・オートメーション(スマートファクトリー)、MDTイノベーション(IoTセンサー)、ロボプレナー(サービスロボット)の4社がピッチ形式で各社が提供する技術・ソリューションと日本企業との連携可能性についてプレゼンする。希望があれば、4社との間で後日ビジネスマッチングの場を提供する。
参加費用は無料。セミナーは日本語、ピッチは英語と日本語字幕で行う。ウェブサイトから(https://www.jetro.go.jp/form5/pub/mak/dxpf220317)参加申込みできる。

4月からエンデミック段階に移行=首相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は8日にテレビ演説を行い、4月1日から新型コロナウイルス「Covid-19」のパンデミック(流行)段階からエンデミック(風土病)の段階に移行すると発表した。
イスマイル首相は、エンデミック段階への移行決定は、ワクチン接種率の高さ、感染者による病床使用率の低さ、その他のリスク要因を考慮して決定したと説明。ただしエンデミック段階でも依然として公共の場でのマスク着用は義務付けるとした。また企業の営業時間の制限は撤廃される。
イスマイル首相はまた、国境を4月1日付けで再開すると発表した。国境再開は2020年3月の最初の行動制限令(MCO)が発令されて以来、2年ぶりとなる。
ワクチン接種を完了した旅行者は、出発前と到着時に感染検査を受ける必要があるが、マレーシア再入国の際の隔離は不要となる。
今年1月3日よりサラワク州とクランタン州が国家復興計画(NRP)の第3フェーズから第4フェーズとなり、国内すべての州・地域が最終段階の第4フェーズに入った。成人のワクチン接種率が98%に、追加接種率も64%に達しており、追加接種も進んでいることから政府は当初、2021年後半にはエンデミック段階への移行できるとの期待を示していたが、オミクロン株感染拡大により先送りとなっていた。

首都圏で集中豪雨による洪水発生、今後も大雨の恐れ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 7日午後の集中豪雨により首都圏周辺で洪水が発生。8日も再びの豪雨により、クアラルンプール(KL)やセランゴール州スンガイブロー、ゴンバックなどの広い地域で浸水が起きた。
2日連続で、道路冠水により立往生する自動車が続出。SNSではブキビンタン、KLCCなどのKL中心部が浸水する様子を撮影した動画が多く投稿された。

KL市役所(DBKL)によると、市内29カ所で浸水が発生、12カ所で倒木、3カ所で地滑りが発生した。KLでは避難所2カ所に229世帯941人、セランゴール州では 避難所9カ所に263世帯1,122人が避難した。

7日には、KLのジャラン・トゥン・ラザクに設置されている地下道と排水路を兼ねる「SMARTトンネル」も、トンネルを完全に閉鎖し上下デッキを使用する最大排水の「モード4」となり、一時的に通行止めとなった。
電力会社テナガ・ナショナルは、安全のため首都圏周辺の変電所約40カ所への電力供給を一時停止し停電が発生したが、安全確認が遅れた一部地域を除き、午後10時に復旧した。
ペラ州、トレンガヌ州でも洪水被害が確認されており、ペラ州では数百人が避難、トレンガヌ州では4地区が浸水した。
気象局は、悪天候は13日まで続くとし、マレー半島西部やサバ州、サラワク州では激しい雷雨が予想されると警戒を呼び掛けている。

新型コロナの感染者数は2万6856人、病床使用率は68.1%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、7日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2万6,856人だったと発表した。累計感染者数は364万9,463人となった。
新たに1,869人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が1,144人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は725人だった。
新たに3万726人が回復し、累計治癒者は331万1,854人となった。死者数は77人で、累計は3万3,305人。アクティブ感染者は、前日から3,947人減って30万4,304人となった。うち95.9%が自宅、1.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、2.9%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は68.1%に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,576万1,043人で、接種率は78.9%だった。ブースター接種完了者は1,506万4,528人で、接種率は46.1%となった。
1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.05で前日と変わらなかった。サバ州、ラブアン、ジョホール州以外の州・地域で1.00を上回った。
また新たに8カ所のクラスターを確認。これまでに確認されたクラスターは6,849カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は445カ所に減った。