幕張メッセで開催の国際食品飲料展、外国貿易公社が出展

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)は3月8日ー11日に千葉・幕張メッセで行われた、アジア最大級の食品・飲料展示会「フーデックス・ジャパン2022」に出展した。19年連続の出展だった。
MATRADEが取りまとめるマレーシア・パビリオンでは、計10社(マレーシアのメーカー6社および官公庁4団体)が共同出展し、冷凍食品、農産品、ココア製品、パーム油製品、ソース・ペースト、ベーカリー、健康自然食品、ハラル(イスラムの戒律に則った)製品、Eコマースなどのサービスについて紹介した。マレーシアココア庁(MCB)、マレーシア・パーム油振興評議会(MPOC)、連邦農業マーケティング局(FAMA)などの省庁と連携し、各省庁傘下の中小企業も参加したことから、より多くの輸出機会を生み出すことができたという。
ニックマン・ラファイー・M・サハーMATRADE日本事務所所長・貿易官によると、4日間のイベントを通じてブース内で出展者と日本の食品輸入会社、卸売業、大手流通のバイヤーや商品開発担当者、日本のメーカーとの間で調達やOEMなど273件もの会合が行われ、340万米ドル相当の成約を含めた計3,000億ドル以上の売り上げを計上した。その中にはEコマースや新規案件の他、2025年開催の大阪万博や愛知県で開催される2026年アジア競技大会などにおけるハラル需要に関連した案件も含まれるという。その上でニックマン氏は、市場規模88.2兆円(7,600億ドル)ともいわれる日本の食品関連市場においてマレーシアが果たせる役割はまだまだあるとした。
2021年のマレーシアの加工食品輸出額は前年比15.6%増の60億ドルだった。日本への輸出も、前年比12.5%増の2億4500万ドル。マレーシアにとって日本は8番目の加工食品の輸出先で、2021年全体のシェアの4.3%を占めた。

DRBハイコム、「自動車ハイテクバレー計画」を発表

【タンジュン・マリム】 国民車メーカー、プロトンの親会社DRBハイコムは12日、ペラ州タンジュン・マリムで大型プロジェクト「自動車ハイテクバレー(AHTV)」計画を発表した。
タンジュン・マリムを電気自動車(EV)メーカーや部品サプライヤーの拠点とし、電動化、人工知能、自律走行技術、先進的な接続性などの先端技術を導入することを目的とする。建設段階で約37万人、操業開始後の第1期には16万人以上の雇用機会を創出する見込み。工業団地や商業施設などの周辺事業も含めると、2030年までに320億リンギの経済効果が期待できるという。
DRBハイコムは、ペラ州政府との間でAHTVの建設に適した土地を共同選定することを目的とした覚書(MoU)を締結。また、同じくプロトンの主要株主である中国・吉利汽車との間でも、AHTV開発および投資家やサプライヤーの募集を共同で行なうためのMoUを締結した。
タンジュン・マリムはプロトンの本拠地であり、プロトンは「タンジュン・マリムをASEAN地域の自動車産業のハブとする」という目標を掲げている。現在、プロトンのタンジュン・マリム工場周辺地区は4,000エーカーの広さを有し、スルタン・イドリス大学、サプライヤー施設、商業施設、住宅などもある。AHTVに対しては別途土地を追加する予定で、研究大学の設置も計画されている。
(ポールタン、ベルナマ通信、4月12日)

UMWトヨタ、サイバージャヤに3Sセンターを開設

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 UMWトヨタ・モーターは11日、セランゴール州サイバージャヤに新たにトヨタ3S(販売、サービス、部品交換)センターを開設したと発表した。
販売ディーラーのオートモビル・セジャテラ(OSSB)が、ジャラン・オートモビルで運営するもので、板金塗装サービスも提供する。3階建ての店舗内にサービスベイ7基を設置した他、軽食や無料WiFiが利用できるラウンジ、車内で待つことができる待機場も用意した。営業時間は、月ー金が8時ー17時30分、土が8時ー14時。
UMWトヨタのラビンドラン・クルサミー社長は、各販売店舗で顧客に最高の体験を提供することが自社の責任であり、購入からアフターサービス、次の購入に至るまでの全ステップでトヨタらしさを感じてもらうことが重要だと考えていると言明。「新3Sサービスセンターでは、トヨタ・ブランドをより身近に感じて頂き、必要なときにシームレスなサービスを利用していただきたい」と述べた。

ホンダ(M)、「シティハッチバック」の派生モデルを発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは12日、Bセグメント・ハッチバック車「シティ・ハッチバック」の派生車「V-センシング」の発売を開始した。
「V-センシング」を投入したことで、昨年11月に発売を開始した「シティ・ハッチバック」の派生車は、ハイブリッドモデル「RS e:HEV」と合わせて2モデルとなった。「V-センシング」には、フロント・ワイド・ビュー・カメラなどの安全運転支援システム「ホンダ・センシング」を搭載した他、車間距離制御装置(ACC)や衝突軽減ブレーキ(CMBS)、前方衝突警告(FCW)など7つの機能を装備した。エンジンには排気量1.5リットルの「DOHC i-VTEC」と無段変速機(CVT)を搭載し、最大出力121PS、最大トルク145Nmを発揮する。価格は売上サービス税(SST)抜きで9万1,708.51リンギから。
4月1日付で就任した吉村宏信 社長兼最高経営責任者(CEO)は、「シティ・ハッチバック」のバリエーションが2モデルとなったことで、さらに顧客に付加価値を提供できると信じていると述べた。

新型コロナの感染者数は9002人、4日ぶりに前日を上回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、12日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は9,002人だったと発表した。3日連続で1万人以下を維持したものの、4日ぶりに前日を上回った。累計感染者数は434万2,559人となった。
新たに394人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が232人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は162人だった。
新たに1万6,986人が回復し、累計治癒者は418万763人となった。死者数は30人で、累計は3万5,341人。アクティブ感染者は、前日から8,014人減って12万6,455人となった。病床使用率は60.2%に下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,691万8,446人で、接種率は79.7%。ブースター接種完了者は1,594万2,215人で、接種率は48.8%。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.84で横ばいだった。
新たに発生したクラスターは3カ所で、全て教育機関(セランゴール州、ネグリ・センビラン州、クランタン州)で確認した。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は117カ所に減少した。