【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 自然電力(本社・福岡県福岡市)は25日、ヌサ・バイドゥリ・コンソーシアムとともにマレーシアにおける150メガワット(MW)の浮体式太陽光発電所の建設のため、現地合弁会社である自然マレーシアを通じ実現可能性調査を行うことに合意し、覚書に調印した。
発電所はマラッカにあるドリアン・トゥンガル・ダムに建設され、発電された電力はシャリカット・アイル・メラカに供給される。自然マレーシアが、投資・開発を担い、ヌサ・バイドゥリがオーナー・ファシリテーターを担当する。同プロジェクトは日本政府が推進するアジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)と連携したもので、浮体式太陽光発電所としては東南アジアで最も大きい規模に分類されるという。
実現可能性調査は3月15日より開始しており、最大1年間実施する。良好な結果が得られた場合は、2段階に分けて発電所の建設を実施する。
自然マレーシアのアルビン・コー最高経営責任者(CEO)は、「自然マレーシアは、顧客のネットゼロ達成のために色々な再生可能エネルギーの開発を行い、事業を拡大していく。なかでも浮体式太陽光発電所はとても魅力的な機会であり、マレーシアの水事業部門に貢献できるものであるとし、今後も注力していく」と述べた。
自然マレーシアは、これまでの日本国内での自然エネルギー発電所に関するノウハウを活かし、今後もマレーシア国内でのニーズに応じた再生可能エネルギー発電所の普及と持続可能な社会の構築に努めていく方針だ。
■自然マレーシアとトップグローブ 、電力売買契約を締結■
自然マレーシアは22日には、ゴム手袋世界最大手、トップ・グローブとの間で電力購入契約(PPA)を契約した。契約期間は20年間。
PPAの下で、トップグローブの工場の屋上に太陽光発電設備が設置される。トップグローブは工場屋上への太陽光発電設備の設置を進めており、これまで8カ所の工場で設置を完了した。現在は16カ所で設置を進行中だ。
今回のPPAにより、太陽光発電容量は5.34メガワットピーク(MWp)から15,47MWpに拡大し、年間の炭素排出削減量はおよそ1万3,000トンになる見込みだ。