消費者の72%、SMEのデジタル決済導入を希望=調査

【クアラルンプール】 ロシアのコンピューターセキュリティー会社カスペルスキーによると、マレーシア人消費者の72%が中小企業(SME)のデジタル決済導入を望んでいると答え、シンガポールとフィリピンの回答率(68%)を上回った。
カスペルスキーは、マレーシア、シンガポール、タイ、インドネシア、フィリピンを含む東南アジアにおいて調査を実施、デジタル決済に関する意見や課題について尋ねた。
マレーシアでは70%が「デジタル決済を利用できる店舗でより多くの買い物をすると思う」と答え、東南アジア地域で最も回答率が高く、平均回答率の59%を大きく上回った。また「デジタル決済を導入することで事業の売り上げは上がると思う」との回答は68%で、こちらも平均の64%を上回る結果となった。
SMEは「インターネットの問題や端末を用意できないためデジタル決済を導入できないと思う」との回答は21%で、回答率はシンガポールに次いで2番目に低く、5カ国の中ではデジタル化が進んでいる国であることがわかった。
(ザ・サン、4月20日、マレーシアン・リザーブ、4月19日)

マレーシア人訪日者数、3月は6倍の600人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2022年3月の訪日者数統計によると、マレーシアからの訪日者数は600人だった。2021年(99人)、前月(100人)に比べ共に6倍となった。
JNTOによると、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の拡大により、マレーシアは日本政府による上陸拒否、検疫強化(検査・待機等)、査証の効力停止の対象となっている。 またマレーシア人の日本からの入国については、陰性証明の提出と入国時の検査などが義務付けられている。なお、日本への直行便は、2022年4月も引き続き大幅な運休・減便となっている。
1ー3月のマレーシアからの訪日者数は、前年同期比2倍の900人となった。
一方で、3月の世界全体の訪日者数は、前年同月比5.4倍の6万6,100人。年初3カ月では1.5倍の10万600人となった。
JNTOは、日本において、2022年3月より観光目的以外の新規入国が一定条件下で再開されたが、観光目的の入国が引き続き認められない状況が継続していると指摘。今後については、各国の感染状況や出入国規制の変化等に加え、ウクライナ情勢の動向にも十分注視していくことが必要だとした。

星系EV充電アプリ「ゴー」、マレーシアで充電サービス提供

【ペタリンジャヤ】 シンガポールの都市ガス会社シティー・エナジーは19日、シンガポールとマレーシア両国で利用可能な、スマホアプリによる電気自動車(EV)充電サービス「ゴー・バイ・シティーエナジー」(ゴー)を発表した。同日より利用可能となっている。
ゴーは、EV充電ステーション・ネットワークの資金調達・運営・保守を行ない、また、マレーシア国内企業のEVコネクション社と提携することでEV充電サービスの提供地域をマレーシアまで拡大する。
EVコネクションは、メルセデス・ベンツ、ボルボ、現代(ヒョンデ)自動車などの自動車メーカーとの取引があるEV充電ソリューション・プロバイダー。EV充電機器設置業者として第三者認証機関テュフズードの認定も受けている。
シティー・エナジーのペリー・オン最高経営責任者(CEO)は、ゴーは、シンガポールのサービスとして初めてEV充電機能をマレーシアまで拡張し、連絡橋「コーズウェイ」の両側および南北ハイウェイの利用者にさらなる利便性を提供すると述べた。
EVコネクションのリー・ユエンハウ社長は、EVコネクションは、マレーシアのグリーン産業をリードするために実用的ソリューションを提供しているとし、今回のゴーとの提携によってシンガポールとマレーシアのEV利用者は、両国で最大限の接続性と利便性を得られ、航続距離も伸ばすことができると述べた。
(ザ・サン、4月20日、ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、4月19日)

昨年の日本・マレーシア間の貿易額、過去最高に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)は、昨年の日本への輸出について、コロナ禍にもかかわらず貿易総額・輸出額・輸入額および貿易収支額のすべてで最高額を達成したと明らかにした。
マレーシアにとって日本は2015年以来継続して第四位の主要貿易相手国。昨年の貿易額は、前年比で20%増の360億米ドル(4.5兆円)となり、貿易総額の6.7%を占めた。日本への輸出額は、過去3年間の減少傾向を抜け出し、20.3%増の183億米ドル(約2.26兆円)となった。電気・電子(E&E)機器、金属製品、天然ガス(LNG)が貢献した。日本からの輸入額は19.7%増の179億米ドル(約2.21兆円)で、主要輸入品目は、E&E機器、機械・部品、金属製品だった。
今年1月-2月の貿易総額は前年同期比11.2%増の63億米ドル(約7,800億円)だった。日本への輸出は、LNG、パーム油およびパーム油由来の農産物、鉄鋼製品やE&E機器が貢献し、13.6%の増加、日本からの輸入も8.5%増となった。
MATRADE日本事務所長のニックマン・ラファイー・モハマド・サハル氏によると、ビジネスチャンスが多い製品分野は、▽E&E機器▽食品・飲料(F&B)▽ハラル(イスラムの戒律に則った)製品▽木製品▽建材▽高齢者介護およびシニア向け製品▽再生エネルギーおよびバイオマス▽医療・健康機器▽パーム油▽ゴム製品ーーで、サービス分野では、▽EC▽クリエイティブ、デジタルコンテンツ、ゲームを含む情報通信技術(ICT)▽フィンテック(革新的金融技術)ーー。グリーンテクノロジーやサステナブル(持続可能な)製品に対しても関心が高まりつつあるという。
日本・マレーシア間には二国間経済連携協定(EPA)である日本・マレーシア経済連携協定(JMEPA)をはじめ、日・ASEAN包括的経済連携(AJCEP)、先月発効した東アジア包括的経済連携(RCEP)協定など、両国企業が有効活用できる自由貿易協定(FTA)が複数ある。MATRADEは、これらのFTAや多くの経済団体との連携を有効活用し、更なる貿易拡大に繋がるよう活動を続けていく方針だ。

新型コロナの感染者数は6069人、累計で440万人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、19日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は6,069人だったと発表した。累計感染者数は440万2,234人だった。
新たに241人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が144人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は97人だった。
新たに1万619人が回復し、累計治癒者は427万4,746人となった。死者数は12人で、累計は3万5,449人。アクティブ感染者は、前日から4,562人減って9万2,039人となった。病床使用率は60.5%にアップ。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.86に下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,632万7,040人で、接種率は80.6%に上昇。ブースター接種完了者は1,598万5,545人で、接種率は48.9%だった。
新たに発生したクラスターは5カ所で、全て教育機関に関連したクラスターだった。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は109カ所に減った。

物流のスウィフト、配送車両10台がボルボから納車

【クアラルンプール】 物流大手のスウィフト・ホーレージ(SHB)は、ボルボ・トラックス・マレーシアから10台のプライムムーバー「FM440」の納車を受けたと発表した。
SHBが発表した声明によると、同社は輸送車両増強計画の下で「FM440」を30台発注しており、今回、第1弾として10台が納車された。これらの車両は、ペナン州セベラン・プライで新設した倉庫・支店やペラ州に新設したタイピン支店の配送業務で利用される。
SHBのロー・ヨンフイ最高経営責任者(CEO)は、セベラン・プライ倉庫の操業開始に合わせてプライムムーバーの納車を受けることができたと説明。同社は顧客へより良いサービスを提供するために車両を増やしているが、倉庫も新設したことで、サービス水準や顧客満足度をさらに向上させることができるとの見解を示した。同社は2013年よりボルボのプライムムーバーを利用しており、ボルボ・トラックの安全性や信頼性を確信しており、良いパートナーだとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、4月19日)

貨物車両、ハリラヤ祝日前後は走行禁止=運輸相

【プトラジャヤ】 ウィー・カション運輸相は18日、ハリラヤ(断食月明け大祭)のため4月30日ー5月2日、5月7ー8日について、貨物車両の走行を禁止すると発表した。
ウィー大臣は、交通安全キャンペーンと交通違反取り締まり強化を18日より開始すると宣言。貨物車両の走行禁止は、大型トラックと普通自動車が混在して走行することで起きる事故を防ぐためだと説明し、渋滞対策のためだけではないと述べた。また緊急レーンの走行や携帯電話の利用、信号無視、強引な割り込み、スピード違反の罰則もハリラヤ祝日の期間は強化すると発表。違反をした場合は、罰則金が科せられるのではなく、法廷に持ち込まれることになるとした。
また高速バスの安全性強化としては、道路交通局(RTD、JPJ)の取締官2,200人を配備し、監視や抜き打ち検査を実施する計画だ。
(ベルナマ通信、4月18日)

エバラ食品、マレーシアに孫会社を設立へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 調味料製造・販売のエバラ食品工業(本社・神奈川県横浜市)は、マレーシアに孫会社「エバラ・フーズ・マレーシア」を設立することを明らかにした。
子会社であるシンガポール現地企業エバラ・シンガポールの100%子会社として、5月にセランゴール州ペタリンジャヤに拠点を開設する計画だ。資本金は170万リンギ。調味料の販売と貿易事業などを行う。

エバラ・シンガポールは、これまで東南アジア地域で販売活動を展開する一方、マレーシアに駐在員事務所を設け、販売チャネル開拓等のマーケティング活動を進めてきた。その駐在員事務所の活動に一定の成果が見られた中、今後も成長が見込まれる東南アジア地域において、より一層のエバラブランドの浸透と事業拡大を推進していくため、エバラ・フーズ・マレーシアを設立するという。

観光産業の回復に最大3年必要=ムヒディン国家復興評議会議長

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」からの復興を目指す国家復興計画(NRP)を管轄する国家復興評議会(NRC、MPN)のムヒディン ・ヤシン議長(前首相)は、観光産業が回復するのに最大3年かかる可能性があるとの見方を示した。
先にクアラルンプール新国際空港(KLIA)を視察したムヒディン氏は、「(観光業における)状況が以前のように回復するまでには、おそらく1、2年以上かかるとの説明を受けた」とした上で、KLIAを使った空路だけでなくシンガポールやタイ南部の陸路国境も完全に開放されれば、国の経済回復プロセスはよりスピードアップされるだろうと述べた。
またムヒディン氏は、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国間で入国者の監視業務を円滑に行うために陰性テストを課さない相互認証協定を数カ月内に締結できるとの見通しを表明。今年から来年にかけて経済がより一層活発化するとの期待を示した。
その上でムヒディン氏は、観光業が外国人観光客で年間800億リンギ、国内観光客で300億リンギを稼ぎだす重要なセクターだと強調。現在、訪問者の80%以上がジョホールーシンガポール国境から来ているが、すでに50社近くの航空会社がKLIA乗り入れを再開しているとして良い兆候だと述べた。
(マレーシアン・リザーブ、4月18日)

新型コロナの感染者数は7140人、病床使用率は60.3%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、18日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は7,140人だったと発表した。累計感染者数は439万6,165人だった。
新たに308人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が137人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は171人だった。
新たに1万4,423人が回復し、累計治癒者は426万4,127人となった。死者数は16人で、累計は3万5,437人。アクティブ感染者は、前日から7,299人減って9万6,610人となった。病床使用率は60.3%にアップ。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.88に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,628万9,727人で、接種率は80.5%。ブースター接種完了者は1,598万555人で、接種率は48.9%となった。
新たに発生したクラスターはゼロだった。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は114カ所に減った。