UMWグループ、3月の自動車販売台数が前月比48%増加

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 UMWグループは13日、傘下のUMWトヨタ・モーター(UMWT)とプルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)を合計した3月単月の自動車販売台数が3万5,246台となり、前月比48%の大幅増加となったと発表した。
 UMWTの3月の販売台数は、前年同月比32%増の8,487台。第1四半期では前年同期比31%増の2万2,447台となった。「ハイラックス」や「ヴィオス」、「カローラクロス」、「ヤリス」が好調だった。
 一方で、プロドゥアの3月の販売台数は2万6,759台で、前月比54%の大幅増加となった。第1四半期も、前年同期比6%増の6万1,624台で、年間販売目標の25%を達成した。昨年11月に発表した「マイヴィ」のマイナーチェンジモデル、「アジア」、「ベザ」が好調だった。
 UMWホールディングスのアハマド・フアド・ケナリ社長兼最高経営責任者(CEO)は、両社ともに予約が好調に入っており、目標達成に向けて順調に進んでいると述べた。納車の迅速化を図り増産を行う他、新モデルの発表して目標達成を目指すと説明。その上で、顧客に対して同社製品とサービスへの支援に謝意を表明した。

ウクライナ戦争、マレーシアにも物価上昇の影響

【クアラルンプール】 ロシアによるウクライナ侵略が世界のサプライチェーンを混乱させており、エコノミストらは最終的にはマレーシアにも物価上昇の影響をもたらしていると指摘している。
ロシアとウクライナは原油、天然ガス、小麦、肥料の主要な生産国であり、戦争による石油などのエネルギーや小麦、トウモロコシなどの品不足から価格が上昇している。マレーシアとロシア・ウクライナの貿易規模は小さく、昨年の貿易総額のわずか1%に過ぎないが、戦争により助長された世界のサプライチェーンの混乱が影響を及ぼしているという。
Amバンクのチーフエコノミスト、アンソニー・ダス氏は、原材料価格、貨物充電器、人件費、輸送費の上昇がマレーシアにおいても営業コストの圧力となっていると指摘。コスト上昇分がエンドユーザーに転嫁されるのも時間の問題だとし、今年通年のヘッドラインインフレ率について2.8ー3.0%を予想しているものの生活費はそれより速いペースで上昇すると予想されるとしている。
サンウェイ大学のイア・キムレン教授は、ウクライナ戦争、ロシアに対する経済制裁、中国における新型コロナウイルス「Covid-19」によるロックダウン、世界規模のサプライチェーンのパンデミック関連の混乱などが合わさって、米国や欧州をはじめ世界的にインフレを引き起こしていると指摘。マレーシアのウクライナとの貿易額が少ないことからみてマレーシアへの影響は主に世界的な供給不足とそれに伴う世界市場における価格上昇に起因すると分析している。
バンク・イスラムのチーフエコノミスト、モハマド・アフザニザム氏は、ウクライナ戦争により準備通貨として米ドルを買われる状況が生じていると指摘。対米ドル・リンギ安が一般の商品価格の上昇を加速させている可能性があるとしている。
こうした物価上昇の影響を緩和するために、イア教授とアフザニザム氏は、低所得者層など生活に困窮している層にターゲットを絞った補助金プログラムを検討すべきだと指摘。供給面では労働力不足や新規参入障壁などの問題を取り除くことにより、輸入促進、在庫管理、自給体制の強化などを通じて供給不足を速やかに是正することができるとしている。
(ザ・スター、4月14日)

第1四半期IPO資金調達額、マレーシアがASEANトップに

【クアラルンプール】 ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)は、2022年第1四半期の新規株式公開(IPO)資金調達額で東南アジア諸国連合(ASEAN)中トップとなった。英系コンサルティング企業アーンスト&ヤング(EY)が明らかにした。
ブルサのIPO件数は5件、調達額は3億6,200万米ドル。インドネシア証券取引所(IDX)はそれぞれ12件、2億1,900万米ドルだった。ASEAN全体ではIPO件数は前年同期の22件から29件に増加したが、調達額は前年同期の24億米ドルから58%減の10億米ドルにとどまった。EYによると、昨年には巨額のIPOが1件あったが、今年はなかったためだという。また、地政学的緊張、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大状況、サプライチェーン問題、金融引き締め政策、コスト上昇などがASEANの経済およびIPO活動に影響しており、さらなる成長のためには不確実性や変動リスクを和らげる必要があるとしている。
世界のIPO市場も低調で、IPO件数は前年同期比37%減の321件、調達額は同51%減の544億米ドルだった。一方、アジア太平洋地域のIPO件数は188件で、調達額は過去21年間で最高だった前年同期をさらに上回り、前年同期比19%増の427億米ドルを達成し、世界全体の78%を占めた。巨額IPOが4件あったことが奏功した。
(ベルナマ通信、4月13日)

いすゞ「D-MAX」、3月の販売台数が月間最高の1233台に

【クアラルンプール】 いすゞマレーシアは13日、新型ピックアップ・トラック「DーMax」の3月の販売台数が1,233台と、月間販売台数で過去最高を記録したと明らかにした。これまでの最高台数は2014年12月の885台だった。
いすゞマレーシアによると、1,233台中、排気量1.9リッターの「DーMaxプレミアム」が最多の約350台を占めた。世界的に人気のある最上位ラインの「DーMaxエックステライン」は、供給制限の影響を受け163台にとどまった。
1日付で新最高経営責任者(CEO)に就任した岡添俊介氏は、販売とアフターサービスの改善を通じて、顧客満足度を優先させる必要性を強調。岡添氏は、日本、アメリカ、インド、タイなどの海外勤務を経て、経営企画、営業企画を担当してきており、マレーシアでは、いすゞのネットワークを強化し、顧客満足度を向上させることを最優先に取り組むという。いすゞマレーシアは過去17年間で顧客基盤を大きく成長させており、ブランド力、信頼性の高い商品ラインアップ、強力なサポートネットワークが成長基盤の構築に貢献しているため、当面の目標は、顧客数の増加に伴い、サポート体制を強化することだと述べた。
いすゞマレーシアは現在、正規販売店54店舗を人口の多い中心地に配置しているが、近日中に販売網の強化にも着手する計画だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、4月14日、いすゞマレーシア発表資料)

新型コロナの感染者数は1万52人、4日ぶりに1万人超

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、13日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1万52人だったと発表した。3日連続で1万人以下を維持していたが、4日ぶりに再び1万人を超えた。累計感染者数は435万2,611人となった。
新たに426人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が244人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は182人だった。
新たに1万5,893人が回復し、累計治癒者は419万6,656人となった。死者数は22人で、累計は3万5,363人。アクティブ感染者は、前日から5,063人減って12万592人となった。病床使用率は62.1%にアップ。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.85に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,605万4,361人で、接種率は79.8%。ブースター接種完了者は1,595万859人で、接種率は48.8%となった。
新たに発生したクラスターは3カ所で、全て教育機関(プトラジャヤ、ペラ州、ジョホール州)で確認した。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は113カ所に減少した。

 

幕張メッセで開催の国際食品飲料展、外国貿易公社が出展

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)は3月8日ー11日に千葉・幕張メッセで行われた、アジア最大級の食品・飲料展示会「フーデックス・ジャパン2022」に出展した。19年連続の出展だった。
MATRADEが取りまとめるマレーシア・パビリオンでは、計10社(マレーシアのメーカー6社および官公庁4団体)が共同出展し、冷凍食品、農産品、ココア製品、パーム油製品、ソース・ペースト、ベーカリー、健康自然食品、ハラル(イスラムの戒律に則った)製品、Eコマースなどのサービスについて紹介した。マレーシアココア庁(MCB)、マレーシア・パーム油振興評議会(MPOC)、連邦農業マーケティング局(FAMA)などの省庁と連携し、各省庁傘下の中小企業も参加したことから、より多くの輸出機会を生み出すことができたという。
ニックマン・ラファイー・M・サハーMATRADE日本事務所所長・貿易官によると、4日間のイベントを通じてブース内で出展者と日本の食品輸入会社、卸売業、大手流通のバイヤーや商品開発担当者、日本のメーカーとの間で調達やOEMなど273件もの会合が行われ、340万米ドル相当の成約を含めた計3,000億ドル以上の売り上げを計上した。その中にはEコマースや新規案件の他、2025年開催の大阪万博や愛知県で開催される2026年アジア競技大会などにおけるハラル需要に関連した案件も含まれるという。その上でニックマン氏は、市場規模88.2兆円(7,600億ドル)ともいわれる日本の食品関連市場においてマレーシアが果たせる役割はまだまだあるとした。
2021年のマレーシアの加工食品輸出額は前年比15.6%増の60億ドルだった。日本への輸出も、前年比12.5%増の2億4500万ドル。マレーシアにとって日本は8番目の加工食品の輸出先で、2021年全体のシェアの4.3%を占めた。

DRBハイコム、「自動車ハイテクバレー計画」を発表

【タンジュン・マリム】 国民車メーカー、プロトンの親会社DRBハイコムは12日、ペラ州タンジュン・マリムで大型プロジェクト「自動車ハイテクバレー(AHTV)」計画を発表した。
タンジュン・マリムを電気自動車(EV)メーカーや部品サプライヤーの拠点とし、電動化、人工知能、自律走行技術、先進的な接続性などの先端技術を導入することを目的とする。建設段階で約37万人、操業開始後の第1期には16万人以上の雇用機会を創出する見込み。工業団地や商業施設などの周辺事業も含めると、2030年までに320億リンギの経済効果が期待できるという。
DRBハイコムは、ペラ州政府との間でAHTVの建設に適した土地を共同選定することを目的とした覚書(MoU)を締結。また、同じくプロトンの主要株主である中国・吉利汽車との間でも、AHTV開発および投資家やサプライヤーの募集を共同で行なうためのMoUを締結した。
タンジュン・マリムはプロトンの本拠地であり、プロトンは「タンジュン・マリムをASEAN地域の自動車産業のハブとする」という目標を掲げている。現在、プロトンのタンジュン・マリム工場周辺地区は4,000エーカーの広さを有し、スルタン・イドリス大学、サプライヤー施設、商業施設、住宅などもある。AHTVに対しては別途土地を追加する予定で、研究大学の設置も計画されている。
(ポールタン、ベルナマ通信、4月12日)

UMWトヨタ、サイバージャヤに3Sセンターを開設

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 UMWトヨタ・モーターは11日、セランゴール州サイバージャヤに新たにトヨタ3S(販売、サービス、部品交換)センターを開設したと発表した。
販売ディーラーのオートモビル・セジャテラ(OSSB)が、ジャラン・オートモビルで運営するもので、板金塗装サービスも提供する。3階建ての店舗内にサービスベイ7基を設置した他、軽食や無料WiFiが利用できるラウンジ、車内で待つことができる待機場も用意した。営業時間は、月ー金が8時ー17時30分、土が8時ー14時。
UMWトヨタのラビンドラン・クルサミー社長は、各販売店舗で顧客に最高の体験を提供することが自社の責任であり、購入からアフターサービス、次の購入に至るまでの全ステップでトヨタらしさを感じてもらうことが重要だと考えていると言明。「新3Sサービスセンターでは、トヨタ・ブランドをより身近に感じて頂き、必要なときにシームレスなサービスを利用していただきたい」と述べた。

ホンダ(M)、「シティハッチバック」の派生モデルを発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは12日、Bセグメント・ハッチバック車「シティ・ハッチバック」の派生車「V-センシング」の発売を開始した。
「V-センシング」を投入したことで、昨年11月に発売を開始した「シティ・ハッチバック」の派生車は、ハイブリッドモデル「RS e:HEV」と合わせて2モデルとなった。「V-センシング」には、フロント・ワイド・ビュー・カメラなどの安全運転支援システム「ホンダ・センシング」を搭載した他、車間距離制御装置(ACC)や衝突軽減ブレーキ(CMBS)、前方衝突警告(FCW)など7つの機能を装備した。エンジンには排気量1.5リットルの「DOHC i-VTEC」と無段変速機(CVT)を搭載し、最大出力121PS、最大トルク145Nmを発揮する。価格は売上サービス税(SST)抜きで9万1,708.51リンギから。
4月1日付で就任した吉村宏信 社長兼最高経営責任者(CEO)は、「シティ・ハッチバック」のバリエーションが2モデルとなったことで、さらに顧客に付加価値を提供できると信じていると述べた。

新型コロナの感染者数は9002人、4日ぶりに前日を上回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、12日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は9,002人だったと発表した。3日連続で1万人以下を維持したものの、4日ぶりに前日を上回った。累計感染者数は434万2,559人となった。
新たに394人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が232人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は162人だった。
新たに1万6,986人が回復し、累計治癒者は418万763人となった。死者数は30人で、累計は3万5,341人。アクティブ感染者は、前日から8,014人減って12万6,455人となった。病床使用率は60.2%に下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,691万8,446人で、接種率は79.7%。ブースター接種完了者は1,594万2,215人で、接種率は48.8%。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.84で横ばいだった。
新たに発生したクラスターは3カ所で、全て教育機関(セランゴール州、ネグリ・センビラン州、クランタン州)で確認した。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は117カ所に減少した。