イオンクレジット2月期は2.4%減収も、純利益は56.2%増

【クアラルンプール】 消費者向け総合金融サービスのイオンクレジットサービス(マレーシア)は5日、2022年2月期通年決算(2021年3月ー2022年2月)を発表した。金融債権の減少に伴う利息収入の減少により、収入前期比2.4%減の15億2,480万リンギとなった一方、純利益は56.2%大幅増の3億6,542万リンギだった。
取引数の増加、回収率の向上により貸倒引当金が減額したことが影響した。期末配当は1株20セン。
第4四半期(12ー2月)の収入は前年同期比10.7%減の3億6,297万リンギ、純利益は79.44%減の2,338万リンギだった。金融債権の減損損失が前年同期の6,513万リンギから1億5,468万リンギに増加したことが影響した。
イオンクレジットは、下振れリスクは存在するものの、今年の経済成長に明るい見通しを持っており、事業の持続可能性と成長に向け、デジタル化推進を目指し情報技術力を継続的に強化すると表明。不測の事態が発生しても業績を維持することができると見込んでいるとした。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、4月6日、エッジ、4月5日、イオンクレジット発表資料)

ブックオフ、ジョホールバルに9店舗目の中古品店をオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ブックオフグループのマレーシア現地法人BOKマーケティングは4日、リユースショップ「ジャラン・ジャラン・ジャパン(JJJ)」の9店舗目となるタンポイ店をジョホール州ジョホール・バルに4月1日オープンしたと発表した。
ショッピングモール「キップモール・タンポイ」内に売場面積約500坪の店舗を構え、アパレル、生活雑貨、ベビー用品、おもちゃ、ホビー、スポーツ用品、楽器、家具、アクセサリー、着物など、日本で販売しきれなかったものを販売する。
JJJは、2016年11月の1号店オープン以来、主に日本のブックオフ店舗で販売しきれなかったものを再加工し、マレーシアで手頃な価格で提供している。年2店舗のペースで出店を続け、現在では全土に店舗網を拡大し、年間約 500万点、約2,600トンの商品を再流通させてきた。9店舗目の開設により、9店舗累計で、延べ4,500坪以上の売場面積、180万点以上の商品を常時陳列する規模になった。
JJJは、今後もブックオフグループの経営理念である「事業活動を通じての社会への貢献」、「全従業員の物心両面の幸福の追求」をマレーシアにおいても体現していく方針だ。

日本デザイナー学院マレーシア校、6月にセランゴールで開校

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 呉学園グループは5日、マレーシア初の日本のカレッジである日本デザイナー学院(NDS)マレーシア校を6月に開校すると発表した。
NDSマレーシア校を開校するのは、セランゴール州スバン・ジャヤのサンウェイ・ジオ・アベニュー(ショッピングモール)内。マンガやアニメ、イラストなど、日本発のクリエイティブに関して実践的な教育を う高等教育機関で、世界を舞台に活躍できる国際的なクリエイターの育成を目標としている。先ごろマレーシア高等教育省から、NDSマレーシア校開校認可の最終承認が発表され、6月に開校することが正式決定した。最初に設置される学科はマンガ・イラストレーション学科となる。ルック・イースト政策(東方政策)40周年を記念して、呉学園はマレーシア元留日学生協会と「JAGAM奨学金プログラム」を締結。同制度を利用する留学生の募集を4月より開始している。
呉学園グループは、1981年にマハティール・モハマド元首相が掲げ実施されてきた東方政策40周年となる年に正式に認可を受け開校の運びとなったと表明。理事長の宋成烈氏は、「マレーシア校の学生と、日本国内の学生たちが交流することにより、次の世代を担う若者同士の文化の違いにより起こる化学反応は、それぞれの国の発展と世界を豊かにできる人材育成に繋がると確信しています」とコメントした。

非医療用フェイスマスク、7月4日から品質認証が義務化

【プトラジャヤ】 国内取引消費者行政省は6日、非医療用フェイスマスクの製造業者および輸入業者に対し、7月4日からマレーシア標準工業研究所(SIRIM)による「MS SIRIM」認証が義務化されると明らかにした。
国内生産、輸入を問わず、非医療用フェイスマスクが安全基準に適合していることを保証するためのもの。箱やパッケージに「MS SIRIM」ラベルを貼り、消費者が確認できるようにする必要がある。「2011年商品表示法」に基づく「2022年非医療用フェイスマスクの商品表示(認証と標示)令」により制定された。
同省は、今回の公示は国民を保護するものであり、製造業者や輸入業者が基準を順守することで、低品質な医療用マスクのダンピング問題を解決できると述べた。
■電子たばこのSIRIM認証を義務化■
電子たばこに対しても、「2011年商品表示法」に基づく「2022年電子たばこの商品表示(認証と標示)令」により、「MS SIRIM」認証が8月3日より義務化される。
違反企業に対しては最高20万リンギの罰金が科される。個人の場合には最高10万リンギの罰金または3年以下の禁固刑、もしくはその両方が科される可能性がある。
(ザ・スター、4月6日、ベルナマ通信、4月5日)

新型コロナの感染者数は1万2017人、病床使用率は61.3%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、5日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1万2,017人だったと発表した。累計感染者数は426万8,486人となった。
新たに558人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が337人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は221人だった。
新たに2万431人が回復し、累計治癒者は406万2,154人となった。死者数は33人で、累計は3万5,160人。アクティブ感染者は、前日から8,447人減って17万1,172人となった。うち97.6%が自宅、0.2%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、2.0%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は61.3%に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,584万2,177人で、接種率は79.1%。ブースター接種完了者は1,587万6,357人で、接種率は48.6%だった。
1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.86で前日と変わらなかった。セランゴール州のみで1.00を上回った。

また新たに発生したクラスターは1カ所で、クアラルンプールの教育機関で確認した。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は163カ所に減った。

日系企業アンケート、コロナ禍から回復傾向も非製造業で遅れ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)とジェトロ・クアラルンプール事務所は5日、2022年度在マレーシア日系企業アンケート調査を発表。生産・稼動状況は製造業の35.8%が「新型コロナ前の水準以上」、28.4%が「同等」と回答したのに対し、非製造業では「新型コロナ前の水準以上」が5.3%にとどまり、「同等」が45.3%と最も多かった。
同調査は毎年1回実施しているもので、今年は2022年1月19日から2月18日にかけてJACTIM加盟557社を対象に行い、174社から回答を得た。
生産・稼動状況が「コロナ前以下」という回答は、製造業では35.8%だったが、非製造業は49.3%に上り、非製造業の方が回復が遅れていることをうかがわせる結果となった
課題については、製造業では「労働力不足」を挙げた比率が66.3%と突出。「海外サプライヤーからの納品遅延」、「輸送に関する問題」もそれぞれ59.2%、57.1%と高かった。非製造業は「国内営業活動の制約」が52.6%と最も多く、対面での活動制限が足かせとなっている様子をうかがわせる結果となった。
2021年12月にマレー半島で起きた大規模洪水の影響については、最も被害が深刻だったセランゴール州では「取引先の被害が残る」と「被害を受けたが復旧済」とする回答が同率トップだった。具体的な課題としては「原材料や部材の調達」が20.7%と最も多く、これに「事業継続計画(BCP)の策定」が続いた。洪水の影響で、サプライチェーンへの影響が「出ている」と回答した企業は全体で21.1%、製造業では27.8%あった。影響が出ている場合の対応策としては、「原材料や部品の調達先の(一部)変更」が多く挙がった。その代替先としては「マレーシア国内」との回答が約6割、「海外で」とする回答も約3割あった。
今後の事業方針については、前回調査に続いて「事業拡張」が2割強を占め、マレーシアの中長期的の魅力については相変わらず「英語力」、「安全・治安」、「親日的」が上位を占めたが、前回2位だった「少ない自然災害」は大規模洪水の影響から5位に後退した。雇用環境の課題については、「賃金上昇」や「定着率」、「外国人労働者の採用」を挙げる声が多く、製造業では6割が外国人労働者の雇用再開を希望していることがわかった。

日系企業の景況感が大幅回復、8期ぶりにDI値がプラスに

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)は5日、JACTIM会員企業を対象に実施した2022年上半期の景気動向調査を発表。「良好」から「悪化」を引いたDI値がプラス9.4ポイントに大幅回復。8期ぶりにプラスに転じた。
同DI調査は半年に1度行っているもので、今回は2022年1月19日から2月21日にかけて557社を対象に実施し、42.0%にあたる234社(製造業140社、非製造業94社)から回答を得た。
業況判断DI値は前期から30.0ポイントの大幅上昇となり、18年上期以来の数字となった。2021年後半から新型コロナウイルス「Covid-19」拡大防止のための行動規制が緩和されたことによる操業の完全再開、工場稼働率の上昇、半導体関連の需要増などが寄与した。下期についてもプラス20.5ポイントとさらに改善が進むと予想されている。
新型コロナの影響をあげる回答が、減少するも約7割あり、引き続き最大の要因となっている。前回調査で影響を与えるとされたマレーシア国内の経済動向、政治・政策、規制変動は、回答数が軒並み減少した。
従業員DIはマイナス36.3ポイントとなり、マイナス15.2ポイントだった前回から更に悪化。下期についてもマイナス33.8ポイントとやや改善が見込まれるも、従業員不足が続くと予想されている。
需給判断DIはプラス20.5ポイントとなり、2期連続のプラスとなった。来期についてもやや下がるものの14.1ポイントのプラスと予想されている。

日精樹脂工業、マレーシア孫会社を子会社化

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 射出成型機の製造を手掛ける日精樹脂工業(本社・長野県埴科郡)は、マレーシアの孫会社、ニッセイ(マレーシア)をシンガポール子会社のニッセイ・プラスチック・シンガポールから全株式を買収し、全額出資子会社化すると発表した。
ニッセイ(マレーシア)は1977年10月にニッセイ・プラスチック・シンガポールにより設立され、主にマレーシア市場で現地法人として営業活動を行ってきた。資本金は100万リンギ。4月1日からすでに日精樹脂工業の子会社として業務開始した。
子会社化の理由については、近年のシンガポールおよびマレーシアにおける経済情勢の変化、市場ニーズの変容や顧客対応等を総合的に判断したと説明している。これに伴いニッセイ・プラスチック・シンガポールは日精樹脂工業のシンガポール支店として業務を行う

「MySejahtera」、EUデジタル証明と同等認定を取得

【クアラルンプール】 欧州連合(EU)は4日、マレーシアの新型コロナウイルス「Covid-19」情報・追跡アプリ「MySejahtera」上のワクチン接種証明書および新型コロナ検査証明書について、「EUデジタルCOVID証明書」と同等であることを認めると発表した。これにより、マレーシア人がEU諸国を自由に旅行できることが可能となった。
「EUデジタルCOVID証明書」は、新型コロナのワクチン接種、検査結果、回復状況を証明するEU共通のデジタル認証で、2021年7月に開始された。非EU加盟国のデジタル認証も、EUから同等性認定を受けることで枠組みに参加することが可能となっており、これまで30カ国・地域以上と相互承認が行なわれている。
マレーシアは昨年11月、同等性認定のために必要な詳細情報を欧州委員会(EC)に提出しており、ECは3月10日に技術テストを実施の上、認定を決定したという。
ミハリス・ロカス駐マレーシアEU大使はツイッター上でこの件について「素晴らしいニュース」とし、「ビジネスと観光のためのブースターとなる」と述べた。カイリー・ジャマルディン保健相もロカス氏の投稿に反応し、「マレーシアとEUを再び接続する」と述べた。
(ボルネオポスト、ベルナマ通信、コードブルー、4月4日)

新型コロナの感染者数は1万2人、病床使用率は59.1%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、4日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1万2人だったと発表した。累計感染者数は425万6,469人となった。
新たに543人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が317人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は226人だった。
新たに2万3,302人が回復し、累計治癒者は404万1,723人となった。死者数は28人で、累計は3万5,127人。アクティブ感染者は、前日から1万3,328人減って17万9,619人となった。うち97.6%が自宅、0.2%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、2.0%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は59.1%に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,583万2,699人で、接種率は79.1%だった。ブースター接種完了者は1,586万2,983人で、接種率は48.6%に上昇した。
1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.86に上昇。セランゴール州のみで1.00を上回った。
また新たに発生したクラスターは2日連続でゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は173カ所に減った。