英アルケミヤ、イスラム教関連動画提供でセルコムと提携

【クアラルンプール】 オンラインでイスラム教コンテンツを提供する英アルケミヤは、携帯電話サービスのセルコム・アシアタと提携を発表。マレーシアでイスラム世界に関する映画、ドラマ、ドキュメンタリー、テレビ番組などの動画提供を開始した。
アルケミヤは声明で、セルコムとの提携により、イスラム教をテーマにしたコンテンツをマレーシアで1,400万人以上のユーザーに提供できるようになったと述べた。セルコムの全加入者は、追加料金なしでアルケミヤのサービスを7日間無料でストリーミング視聴できる。無料期間終了後も、自動更新により月額9リンギの特別料金で継続利用が可能。料金はセルコムの携帯料金とまとめて支払うことができる。
アルケミヤのナヴィッド・アクタル最高経営責任者(CEO)は、アルケミヤはムスリム(イスラム教徒)家庭の価値観を反映したもので、ムスリム世界の優れた文化、遺産、伝統を称えるコンテンツを提供することで世界のムスリムコミュニティをつなぐことを目的に設立されたと言明。セルコムはアルケミヤのビジョンに協力的であり、両社の「コミュニティ第一」のアプローチも一致しているため、今後両社のさまざまな取り組みや活動を通じて、アルケミヤのコンテンツがマレーシアのより多くの人々に届くことを願っていると述べた。
アルケミヤのサイトにセルコム利用者用申し込みページが準備されており、申し込み時には携帯番号の入力が必要。アルケミヤのアプリ経由で携帯電話やスマートテレビ上での動画視聴が可能となる。
(ベルナマ通信、5月9日)

KL市役所、水害の暫定対策に1千万リンギ

【クアラルンプール】 クアラルンプール市役所(DBKL)は9日、クアラルンプール(KL)の水害に暫定対処するため、約1,000万リンギを投じ、14項目から成る「洪水対策行動計画2022」を実施することを発表した。
マハディ・チェンガ市長によると、KL市内の洪水多発地点25カ所における排水路の整備、排水ポンプの新設、土嚢の設置、洪水調節池の瓦礫の撤去、透水性の高い砕石マスチックアスファルトによる道路舗装を整備。道路冠水が起こりやすい地点では、気象庁の警告に基づき、交通監視員を配置し、交通を迂回させる。道路冠水発生時には、DBKLアプリから特定の道路を避けるように通知し、アプリをインストールしていない人に対してもSMSでアラートを出すようにする。対策は今後3カ月で成果が出る見込み。
また、KLの全排水システムおよび洪水が頻発する原因を調査するため、コンサルタントチームを任命し1年掛けて調査を実施する。一方で、長期対策としては、マレーシア公共事業研究所(IKRAM)が来年4月までの審査完了を目指し検討を行う。
昨年12月にKLで発生した水害では、ここ数年で最悪の被害が出た。今年3、4月にも集中豪雨による道路冠水が起きるなど、水害が多発している。
(ザ・サン、ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月10日、ベルナマ通信、5月9日)

三井物産、マレーシアの機能性食品容器製造会社を買収

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 三井物産(本社・東京都千代田区)は9日、食品容器製造大手のエフピコ(本社・広島県福山市)と共同でマレーシアの機能性食品容器製造会社、リー・スーン・セン・プラスチック・インダストリーズ(LSSPI)を買収すると発表した。
LSSPIの親会社、SCGMと同日、売買契約を締結した。買収総額は5億4,438万リンギで、出資比率は三井物産が60%、エフピコが40%となっている。SCGMの取締役会での承認など必要な許認可手続きを経たのち、2022年第3四半期までの買収完了を予定している。
1984年創業のLSSPIは、ジョホール州を本拠とするマレーシア最大手の機能性食品容器製造会社で、製品設計や金型作製を含む一連の製造工程を全て自社で行い、自社物流による配送能力を有している。食品メーカーや包装資材ディーラーを中心に多くの優良顧客を抱え、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、フィリピンなど、東南アジアを中心に販売している。
三井物産とエフピコは、三井物産が有する東南アジア地域における出資・提携先を活用した販売拡大に加え、エフピコが持つ生産効率向上ノウハウや各種製品開発技術を導入することによりLSSPIの更なる成長を図るとしている。

新型コロナの感染者数は2246人、4日連続で前日上回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、9日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2,246人だった。累計感染者数は446万1,135人となった。
新たに2,433人が回復し、累計治癒者は440万3,183人となった。死者数は1人で、累計は3万5,584人。アクティブ感染者は、前日から188人減って2万2,368人となった。うち94.9%が自宅、0.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、4.8%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は58.2%にアップした。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,681万2,809人で、接種率は82.1%。ブースター接種完了者は1,604万5,993人で、接種率は49.1%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は68カ所に減った。

外資系など4社にクラウド業務委託、公共業務のデジタル化で

【プトラジャヤ】 行政サービスの近代化を担当する首相府機関のマレーシア行政近代化・管理計画局(Mampu)は9日、内外4社からクラウドサービスの提供を受ける契約を交わした。マレーシア・デジタル経済青写真に盛り込まれた、公共セクターのデジタル転換計画の一環だ。
契約相手は、マイクロソフト(マレーシア)、アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)・マレーシア、グーグル・クラウド・マレーシアおよびテレコム・マレーシア。これら4社が指名するマネージド・サービス提供業者が実際の業務に当たる。
公共セクター・データセンター(PDSA)で利用されている民間クラウドサービスと融合させ、業務効率を向上させるのが狙いで、Mampuのユソフ・イスマイル局長によると、業務のペーパーレス化を一段と推進する。
政府は年内に公共セクターデータの80%をクラウドに移管する計画だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月10日、マレーシアン・リザーブ、5月9日)