米ハーシー、ジョホールにR&Dセンターを開設

【クアラルンプール】 チョコレート製造の米ハーシー・カンパニーは13日、ジョホール州において研究・開発(R&D)センターを開設したと発表した。商品の開発やイノベーションを加速させる。
ハーシーは発表した声明の中で、R&Dセンターを開設したことにより、消費者の好みに合わせた新製品や革新的な製品を迅速に開発、テスト、発売できるようになると説明。面積は1万400平方フィートで、同社にとり米国外で最大規模のR&D施設の一つになるとした。
インドおよびアジア太平洋地域・欧州・中東・アフリカ(AEMEA)地域事業のハルジット・バハラ副社長は、同センターはAEMEA地域全体の拠点として機能すると言明。R&Dセンターの設立は、市場全体の消費者の好みを理解したいという同社の継続的な取り組みを反映するものと説明した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月14日、ベルナマ通信、5月13日)

ペトロナスと伊藤忠、加企業と提携で次世代エネルギー生産へ

【クアラルンプール】 石油輸送と天然ガス液化処理大手の加インター・パイプラインは11日、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)の子会社ペトロナス・エナジー・カナダ(ペトロナス・カナダ) と伊藤忠商事(本社・東京都港区)との間で、カナダ・アルバータ州でのブルーアンモニアとブルーメタノールの商業生産に向けて提携したと発表した。
 三社はアルバータ州の施設2カ所で技術評価を実施する。2024年前半に最終的な投資決定や許認可取得後、2024年後半に製造施設に着工し、2027年に操業を開始する計画だ。
 ブルーアンモニアは、化石燃料由来であるが、製造時に排出される二酸化炭素を分離・回収し、大気への二酸化炭素排出を抑制して製造されたアンモニア。また、ブルーメタノールは汎用性が高く、接着剤、建材、船舶業の低炭素燃料に利用されている。
 インター・パイプラインのブライアン・ベイカー社長兼最高経営責任者(CEO)は、同プロジェクトは、北米で初めての試みであり、稼働後にカナダの豊富な原材料を付加価値の高いエネルギー転換製品にし、世界市場に供給できるようになると言明。ブルーアンモニア市場のひとつは、「2050年までに温室効果ガスの排出を正味ゼロにする」という目標を掲げている日本だとした上で、火力発電燃料を石炭からアンモニアや水素へ転換することで、目標達成に貢献できるとした。
 伊藤忠商事は昨年8月、ペトロナス・カナダと、2026年からカナダで燃料用アンモニアの商業生産に向けた共同事業化調査を実施することに合意。13億米ドル(約54億9千万リンギ)を投じ、ペトロナスが生産した天然ガスからアンモニアを製造する工場を建設すると発表した。
(エッジ、5月13日、インター・パイプライン発表資料)

ナイトクラブやパブ、15日付けで営業再開許可

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大防止のため、約2年間営業が停止されていたナイトクラブやパブについて、15日付けで営業再開が許可された。「ネガティブ・リスト」に掲載され禁じられていた経済活動の中で最後のものとなり、全経済活動が可能となった。
 住宅・地方自治省は12日、最新のナイトクラブ向け標準的運用手順(SOP)を発表。定員制限はなく、ダンスも許可されるが、すべての顧客が入店24時間前以内にRTK抗原検査を受け、結果が陰性である必要がある。事前に検査を受けていない場合には入店時に検査を受ける。顧客は飲食やダンス時以外でのフェイスマスクの着用が義務付けられる。ナイトクラブ、パブの運営者は、職業安全衛生局(DOSH)のガイドラインに沿った換気と室内空気の管理が義務付けられる。
レストラン・ビストロ経営者協会のジェレミー・リム副会長は、ナイトクラブ再開には人手が必要だとし、人手不足が懸念されるため、元従業員の呼び戻しやダブルシフトへの協力を募るなどの方法を考える必要があると言明。定員制限は緩和されたが、事前協議の結果、協会員の多くが十分なスペースを確保するため、自主的に定員の60ー70%までという制限を設定するという。リム副会長はまた、入場行列が長くなるのを防ぐため、顧客に対し事前のRTK抗原検査を勧めるとし、まだ換気システムを改善していないナイトクラブ経営者に対しては、最新換気システムの迅速な導入を呼びかけた。
(ザ・スター、5月14日、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、5月12日)

JICA、防災実務者向けのワークショップを5月18・19日に開催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国際協力機構(JICA)は、セランゴール州で実施する草の根技術協力事業に関して5月18、19日の日程で防災実務者向けのワークショップを開催すると発表した。
「地域コミュニティの安心と安全向上のための災害リスク理解に基づく防災力強化プロジェクト」と題する事業は、セランゴール州のモデル地域において、災害リスク理解に基づくコミュニティ主体の防災体制確立を目的として、東北大学災害科学国際研究所がセランゴール州防災課(DMU)、市民防衛局(MCDF)を対象に2018年6月から今年8月まで行っているもので、マレーシア日本国際工科院防災科学研究センター(MJIIT-DCCP)が支援を行っている。
JICAによると、マレーシアでは、近年これまでになく⾃然災害による被害が発⽣しており、あらゆるレベルでの防災対策強化が必要となっている。2015年には国家災害管理局(NaDMA)が設置されたが、防災法が未だに存在していないこともあり、州・郡・コミュニティレベルの⾃らの防災対策の強化が急務となっている。
中でも、地⽅の防災関連部局が災害リスクを過去の資料やデータに基づいて正確に把握し、その情報をコミュニティと共有することにより、災害リスクに対する共通の理解を構築することが重要で、災害リスク軽減のための⾃主的な防災活動を率先できる地⽅⾃治体とコミュニティリーダーの⼈材育成、地域住⺠主体で持続的に防災活動が⾏えるようになる体制を早急に確⽴する必要があるという。

新型コロナの感染者数は2239人、病床使用率は59.9%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、15日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2,239人となり、累計感染者数は447万8,112人となった。
新たに1,263人が回復し、累計治癒者は441万1,762人となった。死者数は3人で、累計は3万5,615人。アクティブ感染者は、前日から973人増え3万735人だった。うち96.0%が自宅、0.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、3.8%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は59.9%だった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,693万4,511人で、接種率は82.5%。ブースター接種完了者は1,606万4,239人で、接種率は49.2%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は55カ所となった。

全日空、成田ーKL線を6月13日から週5便に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 全日本空輸(ANA)は10日、北米・アジア方面の旅客需要拡大を踏まえ、5月、6月の一部運航路線を増便すると発表。成田ークアラルンプール(KL)線については6月13日から週1便増やして週5便にすると明らかにした。
現在、成田発「NH815」便は火、水、金、日曜だが、月曜日を増やして、月、火、水、金、日曜日の運航とする。またKL発の「NH816」便についても、現行の月、水、木、土曜日の週4便から火曜日を増やして月、火、水、木、土曜日の運航とする。
発着時間は「NH815」成田発が17時30分でKL着が23時55分、「NH816」KL発が7時15分で成田着が15時25分となっている。

ANAは新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の影響による日本を含む各国の出入国規制等緩和に伴い主に北米・アジア路線中心に渡航需要が拡大していると説明。2022年5月15日から6月30日までの運航計画の見直しを行うとしている。

ホンダ・マレーシア、半導体不足で納車遅延の可能性

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは、部品調達の遅延により自動車製造に影響が出ており、新車納品の遅延が発生する可能性があると発表した。
公式サイトによると、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症拡大と世界的な半導体不足が原因で、売上税・サービス税(SST)の減免措置の適用期限である6月末までに納車できないモデルやバリアントがでる可能性がある。
ホンダ・マレーシアは、遅延に対して謝罪を表明するとともに、可能な限り生産量の最大化に取り組み、可能な限り早く納車できるように努めると説明した。
世界的な半導体不足とサプライチェーンの混乱は自動車会社に影響を及ぼしており、国民車メーカー、プロトン・ホールディングスも、5月1日以降の注文受付分について納車が7月1日以降になると発表している。

「しゃぶ葉」3号店、ららぽーとBBCCにオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 株式会社すかいらーくホールディングス(本社・東京都武蔵野市)は11日、クアラルンプール(KL)のショッピングモール「ららぽーとブキビンタン・シティーセンター(BBCC)」にしゃぶしゃぶ食べ放題の「しゃぶ葉」3号店をオープンした。
3号店は、271.05平方メートルの面積に160席(うちテラス席40席)を有し、営業時間は10時ー22時(当面は12時ー21時)。平日ランチ「ポーク&チキン食べ放題コース」は90分間39.9リンギ。
すかいらーくホールディングスは、2020年8月に「しゃぶ葉」1号店をKLのサンウエイ・ベロシティ・モールにオープンした後、2021年5月にセランゴール州ペタリンジャヤのショッピングモール「サンウェイ・プラミッド」に2号店を開設した。マレーシア以外では日本国内に276店舗展開している他、台湾に29店舗、米国に1店舗展開している。
すかいらーくは今後も、日本のしゃぶしゃぶの魅力をより多くの顧客に知らせるべく、海外における店舗展開を着実に進めていく方針だ。

政策金利引き上げ受け、銀行が次々と利上げを発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラが11日に1.75%だった政策金利を2.00%に引き上げたことを受け、国内の銀行が次々と利上げを発表している。
銀行最大手のマラヤン・バンキング(メイバンク)は5月13日付けで、基準金利(BR)及び基準貸出金利(BLR)をそれぞれ0.25ポイント引き上げ、年率2.00%、5.65%とする。メイバンク・イスラミックもイスラム基準金利と基準融資金利(BFR)をそれぞれ2.00%、5.65%とする。メイバンクの金利見直しは2020年7月9日以来。
RHBグループも5月18日付けでBR及びBLRをそれぞれ0.25ポイント引き上げ2.75%、5.70%とする。RHBグループの金利見直しは2020年7月13日以来。
中銀の政策金利の引き上げは2018年1月ぶり。多くのエコノミストが低水準で推移するインフレ率を理由に政策金利を当面据え置くと予想していただけに市場では驚きの声が上がっている。
中銀は2018年1月に3.25%に利上げしたが、その後景気悪化への懸念を背景に2019年5月、2020年1月、同年3月、5月、7月に相次いで利下げを実施。2004年以来16年ぶりの低水準である1.75%となっていた。

新型コロナの感染者数は3321人、2週間ぶりに3千人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、11日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,321人となり、4月27日ぶりに3,000人を上回った。累計感染者数は446万7,061人となった。
新たに1,416人が回復し、累計治癒者は440万6,613人となった。死者数は8人で、累計は3万5,598人。アクティブ感染者は、前日から1,897人増え2万4,850人だった。うち94.1%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、5.5%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は64.5%にアップした。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,684万6,782人で、接種率は82.2%。ブースター接種完了者は1,605万3,311人で、接種率は49.2%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は3日連続で68カ所だった。