第1四半期の消費者信頼感、108.9ポイントに上昇=MIER

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 独立系シンクタンクのマレーシア経済研究所(MIER)によると、2022年第1四半期の消費者信頼感指数(CSI)は、前期比11.7ポイント上がって108.9ポイントとなった。楽観と悲観の分岐点である100ポイントを上回った。
CSIを構成する全ての項目で前期を上回り、特に「雇用」、「現在の収入」、「業績の見通し」の項目でポイントがアップした。
その一方で景況感指数(BCI)は、前期比で21.0ポイントダウンし、101.0ポイントとなったが、楽観と悲観の分岐点である100ポイントをわずかに上回った。
BCIの調査項目全てで前四半期に比べてポイントが低下。国内外の需要減の影響で製造業者の売り上げが減少したことで、「生産」や、「設備投資」、「稼働率」と全ての項目でポイントが下がった。
MIERは、ロシアのウクライナ侵攻により、信頼感が悪化し、不確実性が高まったと指摘した。またサプライチェーンの混乱や不安定なエネルギー価格、賃上げへの圧力、インフレの不確実性なども影響したと分析。しかし、国内経済は、昨年より回復基調にあり、今年は力強い成長が見込まれると予想した。
(ザ・スター、5月2日)

包装材のトングアン、生産拡大に1.5億リンギ

【ジョージタウン】 包装材のトン・グアン・インダストリーズは、フィルム材の生産拡大に向け1億5,000万リンギの追加投資を計画している。
アルビン・アン取締役によると、先ごろ拡張したばかりのケダ州スンガイ・プタニにある面積24エーカーの生産拠点で、インフレーションフィルムとストレッチフィルムの生産ラインをそれぞれ3基増やす。合計6基の生産ライン増設により2021年に年間18万トンだった生産能力が23万トンに拡大すると見込んでいる。
トン・グアンは2億リンギ超を投じて16エーカーだった拠点の面積を24エーカーに拡大し、生産施設3カ所を建設していた。うち1カ所ではストレッチフィルム素材を、他の2カ所では宅配便バッグと高級食品包装製品を生産している。
トン・グアンの売り上げの20%は日本向けで、米国や欧州、豪州向けが30%となっている。来年には米国でストレッチフィルム製造に乗り出す計画で、中西部ですでに建設地を特定し投資コストの計算に取り掛かっているという。
(ザ・スター、5月5日)

マレーシア人のインターネット利用率、96.8%に上昇

【クアランプール=マレーシアBIZナビ】 統計局は、2021年の情報通信技術(ICT)の利用およびアクセスに関するレポートを発表。マレーシア人のインターネットの利用率は96.8%で、前年(89.6%)から7.2ポイント上昇した。
携帯電話の利用率は98.7%で、前年(98.2%)から0.5ポイントアップした。コンピュータの利用率も、前年(80.0%)から3.5ポイント上昇し83.5%となった。
家庭でのICTへのアクセス方法で最も多かったのは、携帯電話で99.6%となり、前年(98.6%)からアップ。インターネットは95.5%で、前年の91.7%から上昇し、コンピュータも88.3%で前年の77.6%からアップした。

インターネットの主な利用目的として最も回答が多かったのは、ソーシャルネットワークで99.0%(前年98.0%)だった。2位が画像や映画、動画、音楽のダウンロード、ゲームのプレイ・ダウンロードで91.8%(同87.9%)、3位が商品やサービスの情報収集で89.4%(同85.4%)、4位がインターネット回線やVoIP(インターネットなどのTCP/IPネットワークを通じて音声通話を行う技術)による音声通話が89.2%(同81.2%)、5位がソフトウェアやアプリケーションのダウンロードで86.3%(同78.4%)となった。

自動車への売上税減免措置、年末までの延長を要請=MAA

【クアラルンプール】 マレーシア自動車協会(MAA)は、6月末で終了する予定の乗用車販売に対する売上・サービス税(SST)の特別減免措置について、年末まで延長するよう政府に働きかけている。
MAAのアイシャ・アハマド会長は、減免措置はパンデミック時の自動車販売促進に役立ったとし、MAAは、自動車メーカーの受注残消化のため、減免期間を年末まで延長するよう財務省に要請したと言明。一方、減免措置が6月末で終了する場合には、直前の5月と6月の売上高が急増する可能性があると述べた。
RHBインベストメント・バンクのリサーチアナリストであるジム・リム氏は、今年第2四半期の自動車販売は、減免措置を利用したいと考える顧客が殺到するため需要は高いまま推移すると予想し、自動車メーカーも半導体などの部品不足の中でも減免措置終了に間に合わせるために生産量を増やしていると述べた。
UOBケイ・ヒアン証券もレポートの中で、今年第2四半期の自動車販売は好調を維持すると予想。自動車メーカーが滞留予約の納入を急ぐことから第2四半期の販売台数は前年同期を上回るとし、さらに減免措置が7月以降も継続された場合には、自動車販売の回復につながるとしている。
一方、減免措置の再三の延長は、自動車産業にとって不利になると考える業界関係者もいる。実際、2018年に政府が物品・サービス税(GST)を3カ月間免除した際、自動車を安く買いたいと考える消費者が多く販売台数が急増したが、税が復活した後、自動車が一気に売れなくなり販売に苦労したという。
リム氏は、減免措置が延長されない場合、今年後半は自動車販売が低迷するとし、自動車会社は販売台数を支えるために利益を犠牲にして割引を行う可能性があると指摘。部品の価格上昇が利益をさらに圧迫する可能性もあり、会社によってコスト上昇分を自動車価格に転嫁する能力に差が出るとした。プロトンやプロドゥアなどの国産ブランドは、顧客が価格に敏感なため、より大きな影響を受ける可能性がある一方、ポルシェ、ベンツ、BMW、マツダなどのプレミアムブランドは、影響が小さいと予想した。
(ザ・スター、5月5日)

新型コロナの感染者数は1054人、再び千人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、4日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1,054人だった。3日には1年ぶりに今年初めて1,000人を下回っていたが、再び千人を超えた。累計感染者数は445万2,835人となった。
新たに4,107人が回復し、累計治癒者は438万8,491人となった。死者数は3人で、累計は3万5,567人。アクティブ感染者は、前日から3,056人減って2万8,777人となった。うち95.1%が自宅、4.6%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は47.1%にアップした。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、前日と同じく2,673万4,141人で、接種率はも81.9%で変わらなかった。ブースター接種完了者も1,603万6,202人で横ばい、接種率も49.1%で前日と変わらなかった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は81カ所に減った。

タピオカドリンクのティーライブ、24年まで店舗を1000店に

【クアラルンプール】 タピオカドリンクやスムージーなどを提供するドリンクチェーン「ティーライブ」は、2024年までに店舗数を1,000店に増やす計画だ。
「ティーライブ」の運営企業ルーブ・ホールディングのブライアン・ルー創業者兼最高経営責任者(CEO)によると、ティーライブは2017年の創業以降、年間100店舗のペースで出店を続けており、現在の店舗数は国内約750カ所。同社は、クアラルンプール(KL)のショッピングモール「パビリオン・クアラルンプール」内で高級ラインの「ティーライブ・プラス」の1号店を開店した。ホットキッチンを備えた店舗で、ドリンクやスナックに高級食材や新鮮食材を使用した商品を提供する。KL市内のバングサ、モントキアラ、KLCCなどの高級ショッピングモールでさらに10店舗を展開する計画だ。
同社は、マレーシア国外では、オーストラリア、ブルネイ、ミャンマー、フィリピン、イギリス、ベトナム、カンボジアなどにも進出しているが、各国に「ティーライブ・プラス」の出店も計画している。
同社は、ネスレのチョコレート「キットカット」とコラボレーションした新製品「ティーライブ・キットカット・ココ・ウォーター・スムージーズ」を発表。「シグネチャー・スムージー」と「ベリー・スムージー」の2種で、いずれもキット・カットのスプレッドを使用。6ー8週間の期間限定でティーライブ全店で販売するが、好評の場合は通常メニューとなる可能性もあるという。
(マレーシアン・リザーブ、4月28日、ベルナマ通信、4月27日)

 

三菱モータース、2021年度の販売台数は66%増加

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 三菱モータース・マレーシア(MMM)は、自動車の市場総需要量(TIV)が6.7%減少したが、同社2021会計年度(2021年4月ー2022年3月)の販売台数は、前年比66%増加し1万9,217台となったと発表した。
最も販売台数が多かったのは、ピックアップトラックの「トライトン」で、9,420台となり、前年比で24%増加した。また7人乗りのクロスオーバーMPV(多目的車)の「エクスパンダー」も好調で、9,065台を販売。同社の総販売台数の47.2%を占め、2021年の非国民車MPVの販売台数でトップとなった。
池田真也 最高経営責任者(CEO)は、過去2年間は新型コロナウイルス「Covid-19」の影響を受けた上、首都圏クランバレーや東海岸で洪水が起き、半導体や部品の供給不足などが起きたことで、自動車業界にとっては非常に厳しい時期だったと言明。そんな中で販売台数が増加したことは大きな功績だとし、2022年も勢いを維持し前進し続けると述べた。また6月末までとなっている売上税(SST)減免措置にも触れ、期間が終わるまでに納車できるように最善を尽くしていると説明。高い品質を維持しながら増産を行っていると述べた。

中銀バンクネガラ、デジタル銀行免許の取得業者を発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は4月29日、昨年企業連合体から申請を受け付けていたデジタル銀行免許について、5件が承認されたと発表した。
承認を受けたのは、▽通信大手アシアタと金融大手のRHBグループの連合体▽GXS銀行と複合企業クォック・グループの連合体▽複合企業YTL子会社のYTLデジタル・キャピタルとシンガポール系通信会社シー・リミテッドの連合体▽日系イオン・クレジット・サービス(マレーシア)とその親会社イオン・フィナンシャル・サービス(AFS)、米系フィンテック企業マネー・ライオンの連合体▽KAF投資銀行を中心とした連合体ーー。アシアタとRHB、YTLとシー・リミテッド、KAF投資銀行の3連合体はマレーシア人が過半数を所有している
BNM監査下の運用準備期間を経て実際の業務が開始される予定で、業務開始には今後1ー2年かかる見込み。昨年7月に29件のデジタル銀行免許申請を受け付けた後、技術チーム、審査チーム、リスク部門、法務部門により、誠実性、実現可能性、財源、技術計画などの評価基準に基づいた4段階の審査が行われ、経営委員会での最終審議の上、財務相により承認されたという。
ノル・シャムシア総裁は、デジタル銀行により人々が経済活動に参加する機会が増加するとしデータ分析に基づくパーソナライズされたサービスやより安全かつ便利な取引方法を提供できるようになると言明。BNMは、金融業界やフィンテック業界、関連業界と協力し、社会のあらゆる層が金融サービスへアクセスできるようにしていくと述べた。

新型コロナ追跡アプリ、コロナ以外の感染症の表示機能を追加

【クアラルンプール】 カイリー・ジャマルディン保健相は3日、新型コロナウイルス「Covid-19」情報・追跡アプリ「MySejahtera」のアップデートにより、新型コロナに加え、▽デング熱▽狂犬病▽麻疹▽手足口病(HFMD)ーーのホットスポット(流行地域)を追跡する新機能が追加されたと明らかにした。
従来は「ホットスポット」という名称だった機能が「感染症トラッカー」に変更され、感染病ごとに近隣地域でのアクティブ感染者数が表示されるようになった。
先ごろ保健省は5月1日付けでマスク着用義務を緩和。屋外では▽住宅やオフィスビルの外▽バス停▽公園・広場▽屋外歩道・橋ーーなどでの着用は任意となったが、カイリー大臣は、屋内や人混みの中では、引き続きマスクを着用するよう注意を喚起。新型コロナの症状がある場合には自己検査を行い、「MySejahtera」上での報告を忘れないよう呼びかけた。
(ベルナマ通信、5月3日)

新型コロナの感染者数は922人、今年初めて千人下回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、3日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は922人だった。今年初めて1,000人を下回った。累計感染者数は445万1,781人だった。
新たに5,520人が回復し、累計治癒者は438万4,384人となった。死者数は9人で、累計は3万5,564人。アクティブ感染者は、前日から4,607人減って3万1,833人となった。うち96.8%が自宅、2.9%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は45.8%にダウンした。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,673万4,141人で、接種率は81.9%に上昇した。ブースター接種完了者は1,603万6,202人で、接種率は49.1%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は84カ所に減った。