全国規模のSOP遵守監視活動、6月25日付けで終了

【プトラジャヤ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大を食い止めるために設定された標準的運用手順(SOP)の遵守状況を監視する全国規模の「遵守作戦」(Ops Patuh)について、内務省は6月25日付けで終了したことを明らかにした。
ハムザ・ザイヌディン内務相は、新型コロナがエンデミック(風土病)の段階に移行したためと説明。「遵守作戦」では、昨年7月1日の実施開始から今年6月25日までに職場・商店などを対象に延べ555万回の立ち入り検査が行われ、1万3,143件で罰金が科され、6,383カ所が閉鎖を命じられたと明らかにした。
またハムザ内務相は、エンデミック期に入ってからも警察は引き続き保健省(MOH)と協力して、1967年警察法に基づきSOPの取り締まりを行っていくと述べた。
内務省は「遵守作戦」実施にあたり、関連する32の省庁と調整を図るための新型コロナ行動制限令(MCO)SOP施行およびコンプライアンス調整委員会を設立。全国の地区警察が実際の検査活動にあたった。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、6月28日)

英スミスアンドネフュー、ペナンで工場を開所

【クアラルンプール =マレーシアBIZナビ】 医療機器の製造・販売、英スミス・アンド・ネフュー(S+N)は、ペナン州のバトゥ・カワン工業団地に工場を開所した。
マレーシア投資開発庁(MIDA)が28日に発表した声明によると、投資額は1億リンギ以上。製造、エンジニアリング、サプライチェーンなどで800人分の雇用を創出することができると見込まれている。工場の面積は2万3,225万平方メートル。2020年3月に着工、昨年完成していた。S+Nは、7月に米国に初出荷する予定だ。
MIDAのアズマン・マハムド最高責任者は、S+Nがマレーシアに工場を開所したことで、国内企業や医療機器業界におけるエコシステムの成長を促進に繋がり、マレーシアは東南アジア諸国連合(ASEAN)における医療技術の製造拠点として強化できるとした。
MIDAによると、昨年は38億リンギ相当の医療機器関連の製造プロジェクトを認可した。1万2,500人分の雇用創出が見込まれている。
S+Nは1856年に創業。100カ国以上で事業を行っている。

Digiとセルコムの合併計画、MCMCが承認

【クアラルンプール】 通信大手のDigiドットコムとセルコム・アシアタは29日、両社の合併計画についてマレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)から承認を得たことを明らかにした。
DigiはノルウェーのテレノールASA、セルコムは政府系アシアタ・グループがそれぞれ出資する移動体通信大手で、それぞれ国内2位、3位。合併が実現すれば、最大手のマキシス・テレコミュニケーションズを凌ぐ国内最大の移動体通信会社となる
両社は同日共同声明を発表し、合併に向けて両社が設立する新会社はスケールメリットを活かして、コアディストリビューションの強化、ネットワークオペレーションの改善、効率性の向上を通じて、顧客サービスの向上を図るとしている。また世界のデジタル進化の最前線に位置し続けられるよう、向こう5年間で最大2億5,000万リンギを投資してクアラルンプール(KL)に世界クラスのイノベーションセンターを建設するとしている。
両社の親会社であるテレノールとアシアタは2021年4月、合併に向けた新会社を設立すると発表。合併後の新会社名をセルコムDigiとし2022年半ばまでの合併完了を目指すとしていた。
合併申請は2021年7月にMCMCに出されたが、MCMCは今年4月になって競争を阻害する懸念があるとして、両社に対して解決策を提出するよう命令。これを受けて両社は合併契約の完了期限を6月21日から12月31日へ延長すると発表していた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、6月29日)

 

ファストフードのタコベル、10・11号店をオープン

【クアラルンプール】 メキシコ風ファストフード・チェーン「タコベル」マレーシア10、11号店が、クアラルンプール(KL)のタマン・トゥン・ドクター・イスマイル(TTDI)とネグリ・センビラン州ニライのプトラ・ニライにそれぞれオープンした。
27日にオープンしたTTDI店の店舗面積は2,400平方フィートで、象徴的なレインボー天井と「タコベル」の特徴であるクールなカリフォルニアの雰囲気が漂うインテリアとなっている。28日にオープンしたニライ店は「タコベル」として初の首都圏クランバレー外の店舗となる。
タコベル・アジアパシフィックによると、2021年4月のサイバージャヤのマレーシア1号店開業を皮切りに▽サンウェイ・ピラミッド▽プチョンIOIブールバード▽USJタイパン▽トロピカナ・ガーデンズ・モール▽プラザ・シャアラム▽ワングサ・マジュ▽セティアワングサ▽バンダル・スリ・ぺルマイスリ――に出店。今後はセランゴール州クランの「イオン・ブキ・ティンギ店」、同州シャアラムの「セティア・シティモール」に出店する計画だ。
(ザ・サン、6月29日、タコベル・ウエブサイト)

新型コロナの新規感染者数は2025人、病床使用率は72.3%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、28日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2,025人で、累計感染者数は456万583人となった。
新たに2,367人が回復し、累計治癒者は449万7,078人となった。死者数は4人で、累計は3万5,758人。アクティブ感染者は、前日から346人減の2万7,747人だった。うち95.7%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、4.2%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は72.3%に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,727万38人で、接種率は83.5%。ブースター接種完了者は1,614万656人で、接種率は49.4%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は6カ所に減った。

メガストア「ミスターDIYプラス」、2年内に10店舗開設へ

【クアラルンプール】 ホームセンターのミスターDIYは、2年内にメガストア「ミスターDIYプラス」を10店舗オープンする計画だ。
5月には同社初となる売場面積3万平方フィートのメガストア「ミスターDIYプラス」をクアラルンプール(KL)の「ミッドバレー・メガモール」内にオープンした。5月だけで20万人以上が来店したという。
「ミスターDIYプラス」は「ミスターDIY」と、玩具店「ミスター・トイ」、均一価格販売の「ミスター・ダラー」を一つにまとめたもので、日用品、家庭用品&家具、電器、文房具、スポーツ用品、玩具、カーアクセサリー、宝飾品、化粧品、食品・飲料、ヘルスケア・パーソナルケア製品を扱っており、イベントスペースも設置した。
「ミスターDIY」については、今年に入ってすでに47店舗を新規開店。今後133店舗の開業を予定しており、通年では180店舗の新規開店を目標に掲げている。
エイドリアン・オン最高経営責任者(CEO)は、年末に業績評価を行い今後の投資計画を策定するとコメント。ホームセンター部門が内需に牽引されて、今後数年間で毎年10%の成長が見込まれると述べた。
(ザ・スター、6月28日)

高齢社会対策、マレーシアは日本から学べる=髙橋大使

【クアラルンプール 】 在マレーシア日本大使館の髙橋克彦大使は、高齢社会対策に関わる経験や専門知識を共有することに高齢化が進む日本は前向きであるとし、マレーシアは日本から学ぶことができると述べた。
髙橋大使は国営ベルナマ通信の本社を訪問。マレーシアでは2040年までに高齢者の占める割合が総人口の35.3%となると予想されており、日本から何を学ぶことができるかと質問を受けた髙橋大使は、日本が培ってきた過去50年間にわたる高齢化問題についての成功や失敗事例を伝えるなどの形で協力することができると思うと述べた。世界銀行の統計も例に挙げて、現在のマレーシアにおける平均余命が日本の1972年頃と同じだとし、一人当たりの国内総生産(GDP)も同じ水準であると言明。マレーシアは順調に成長を続けており、日本が過去40年間の経験を共有することで、マレーシアの高齢化問題を改善することは可能だと思うとした。
また髙橋大使は、5月にイスマイル・サブリ・ヤアコブ首相が日本を訪問したことや、今年ルックイースト政策(東方政策)40周年を迎えていることについても触れ、両国は優れた関係を築いていると言明。今後は、一方の国が支援して他方が支援されるなどという形に捉われるべきではないとした。
(ベルナマ通信、6月27日)

「蔦屋書店」マレーシア1号店、7月7日にオープン

【クアラルンプール】 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC、本社・東京都渋谷区)が展開する書店チェーン「蔦屋書店」のマレーシア1号店が、7月7日午後3時にクアラルンプール(KL)市内の大型ショッピングモール「パビリオン・ブキジャリル」内にオープンする。東南アジア地域では初めての出店となる。
店舗名は「ブキジャリル・ツタヤ・ブックス」で、売り場面積は3万1,000平方フィート(2,880平方メートル)。インスタ映えを意識した内装を施し、26万4千冊に及ぶ英語、日本語、中国語、マレー語の4カ国語書籍や文具、アート、ギフトを販売する他、カフェも併設する。
公式フェイスブックによると、「モダンな和風カフェは、淹れたてのコーヒーや軽食を楽しみながら本をめくることができる、当書店の要となるスペース」になるという。
マレーシアの不動産会社グローバル・オリエンタルの子会社、パビリオン・トレーディング・エンタープライズ傘下のプレミア・スタイル・トレーディングが運営を担当し、マレーシアでのフランチャイズ展開は、CCCが商社の双日(本社・東京都千代田区)と設立した合弁会社(JV)ツタヤ・ブックス・マレーシアが手掛ける。CCCは2030年代初頭までにマレーシア国内で55店舗の展開を目標に掲げている。
書籍だけではなく文具やアートなども扱い、カフェ、レストランなどを併設するライフスタイル提案型書店がKLに増加しており、国内書店チェーンのブックエクセスは今年3月、旗艦店をKL市内のレックスKLにオープン。台湾の大型書店チェーン、誠品書店も今年後半、KL中心部ブキ・ビンタンにある高級ショッピングモール「スターヒル」内に店舗をオープンする計画だ。
(ザ・スター電子版、6月27日)

ユーグレナ、マレーシアで採取した耐酸性新規藻類で特定・分類

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ユーグレナ(本社・東京都港区)は、共同研究により、マレーシアの泥炭地で採取した微細藻類の中から、脂質を生産する耐酸性の新規藻類・テトラスティココッカスの同定・単離に成功したと発表した。
同社が、理化学研究所微細藻類生産制御技術研究チーム、マレーシア工科大学・マレーシア日本国際工科院准教授の原啓文氏(現東京大学特任准教授)、マレーシア工科大学・マレーシア日本国際工科院の研究チームとの共同研究により単離したテトラスティココッカスは、酸性および弱アルカリ性のpH条件下で高い増殖率を示し、炭素数が16から18の長鎖脂肪酸を多く蓄積することを確認した。
ユーグレナは、マレーシアの酸性泥炭湿地林から特徴的な新規藻類・テトラスティココッカスを同定・単離し、その特性を明らかにすることができたと強調。同研究は、新規藻類・テトラスティココッカスは耐酸性の高さから酸性条件下での開放池での大規模培養を行うことで、不要な藻類株や他の微生物による混入(コンタミネーション)を防ぎ、燃料利用が可能なバイオマスを低コストで生産できる可能性があることを示唆しているとして、今後も、国内外の地域資源である微細藻類を活用し、脂質成分など有用成分の量産化などを軸にした研究を実施していくとした。

新型コロナの新規感染者数は1894人、6日ぶり千人台に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、27日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1,894人で、累計感染者数は455万8,558人となった。
新たに1,944人が回復し、累計治癒者は449万4,711人となった。死者数は8人で、累計は3万5,754人。アクティブ感染者は、前日から58人減の2万8,093人だった。うち95.7%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、4.1%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は66.3%に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,726万7,775人で、接種率は83.5%。ブースター接種完了者は1,613万9,187人で、接種率は49.4%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は7カ所だった。