タノテックのリハビリ支援システム、SOCSOセンターに導入

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 タノテック(本社・神奈川県平塚市)は16日、自社開発のリハビリテーション支援システム「TANO」が、マレーシアの労働災害補償機関である社会保障機構(SOCSO)が所有するリハビリテーション・センターに 導入されたと発表した。
「TANO」は介護施設や障がい者施設利用者に対し、楽しく生きがいをもって自立支援を促すシステム。国内外の高齢者福祉施設から放課後等デイサービス、病院、商業施設等、様々な環境で利用されており、運動(リハビリ)・レクリエーション・測定等のコンテンツが約200種類以上内蔵されている。
連携企業であるロボットスーツ製造販売のサイバーダイン(本社・茨城県つくば市)の協力の下、SOCSOが所有し、医療と職業リハビリテーション治療を統合するトゥン・アブドゥル・ラザク・リハビリテーションセンター(TRRC)および4つのサテライトセンターへの「TANO」導入が行われた。
TRRCには、マレーシアにおけるサイバニクス治療の中心拠点として、「ニューロロボティクスリハビリテーション・サイバニクスセンター」が設置されている。マレーシアは東南アジア諸国連合(ASEAN)地域で初、世界でも4番目にサイバーダインの、人と一体化して機能する装着型サイボーグHAL(ハイブリッドアシストリム)を導入した国であり、本導入では、TANO単体に留まらず、HAL との連携リハビリにおいてもTANOを活用していく。
タノテックは、今後はTRRCからのニーズも取り入れ、デジタルセラピューティクス(デジタル治療)へ繋がる糸口として東南アジア市場に展開を広げていく方針だ。

半導体関連のフェローテック、マレーシア法人が新工場建設へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 半導体関連事業を手掛けるフェローテック・ホールディングス(本社・東京都中央区)は15日、マレーシアの製造子会社、フェローテック・マニュファクチャリング・マレーシア(FTMM)が新工場を建設すると発表した。
投資総額は1億2,000万米ドル(5億リンギ)。工場建屋と機械設備にそれぞれ約6,000万米ドルを投じる。建屋面積は約8万平方メートル。工場全体の設計は2022年7月、建屋建設開始は2022年9月を予定しており、2023年7月の建屋完成を見込んでいる。操業開始予定は、2023年9月。
FTMMは2022年4月にケダ州集クリム工業団地内に資本金2,500万米ドルで設立され、金属加工、ロボット組立、石英・セラミックス加工製造などを手掛ける。

 

首都圏公共交通料金を1カ月間無料化、MRT2開業受け

【クアラルンプール】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は16日、同日から首都圏の主要公共交通サービスの乗車料金を1カ月間無料にすると発表した。
首都圏大量高速輸送(MRT)プトラジャヤ線(MRT2)の第1期の正式開業を受けてのもの。対象となるのは、ラピッドKLが運営する、MRT、軽便鉄道(LRT)、バス高速輸送(BRT)、モノレール、ラピッドKLバスの全路線およびマレー鉄道(KTM)が運営するKTMコミューター。
イスマイル首相は、国民が現在直面している生活費上昇の影響を緩和するためのものであると言明。予算として1億5,500万リンギを用意し、そのうち1億4,000万リンギをラピッドKLに、1,500万リンギをKTMに配分すると述べた。
MRT2第1期(全長17.5キロメートル、クワサ・ダマンサラ-カンポン・バトゥ間の全12駅)は、16日午後3時に運行を開始。第2期(全長17.5キロメートル、クワサ・ダマンサラ-カンポン・バトゥ間の全12駅)は2023年1月の運行開始を予定している。
(マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、ポールタン、6月16日)

日鉄エンジ、環境省のイスカンダル脱炭素社会事業公募で採択

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日鉄エンジニアリング(本社・東京都品川区)は16日、​環境省「令和4年度脱炭素社会実現のための都市間連携事業委託業務」の公募において、共同実施者として提案・応募した「マレーシア・イスカンダル地域における脱炭素モデルエリア構築事業(フェーズ1)」が採択されたと発表した。
日鉄エンジニアリングは、エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所および北九州市などが、イスカンダル地域開発庁(IRDA)と実施している都市間連携事業「イスカンダル地域における脱炭素化促進事業」に参画し、同地域における廃棄物発電施設導入の実現に向けた調査を担当してきた。
今回の提案採択は、2021年度に最終3カ年目を迎えた同事業での検討内容を更に深化させることで、同地域における脱炭素化社会実現に貢献することを企図するものであり、その中で引続き同社は廃棄物発電施設の導入に向けた調査・検討を担当する。
日鉄エンジニアリングは、「世界トップクラスの発電効率を誇るストーカ式焼却炉の技術力と、日本国内における豊富な廃棄物処理PFI事業の運営経験を保有している」とした上で、北九州市等との連携により、日本の優れた廃棄物処理技術を同地域で展開し、廃棄物の大幅な減量化・エネルギー利用の拡大と温室効果ガス排出量の削減に貢献していくことを目指すという。またこれらの施策を通じ、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する環境プラントエンジニアリング企業として、持続可能な循環型社会の構築に貢献する方針だ。

新型コロナの新規感染者数は2033人、2日連続で2千人超え

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、16日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2,033人で、累計感染者数は453万4,665人となった。
新たに1,337人が回復し、累計治癒者は447万4,358人となった。死者数は5人で、累計は3万5,730人。アクティブ感染者は、前日から691人増の2万4,577人だった。うち95.9%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、3.9%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は69.5%に下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,717万913人で、接種率は83.2%。ブースター接種完了者は1,612万4,630人で、接種率は49.4%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は4カ所だった。