経済状況、経営層の42%が「改善する」=華人商工会議所

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア華人商工会議所(中華工商聯合会、ACCCIM)は1日、「ビジネス調査報告書2021」を発表。国内経営者のうち、今後1年で「経済状況が改善する」と回答したのは42%のみで、「現状維持」が43%、「さらに悪化する」が16%と、今後の見通しに関して慎重な姿勢が見られた。
調査は、昨年12月から今年1月にかけ実施したもので、724人から回答を得た。回答者は、年間売上2,500万ー5億リンギ以上の企業の経営層。半数以上を取締役、社長、会長が占め、63%が非上場企業の経営層だった。
過去1年間で経験したこととして最も多かったのは「利益の減少」(56%)で、次いで▽サプライチェーンの混乱(47%)▽補助金申請(31%)▽コストの大幅削減(28%)▽給与カット(25%)ーーが続いた。
企業の成長を妨げるビジネス上の脅威としては、▽不安定な政策や行き過ぎた規制(55%)▽地政学的・経済的不安定性(52%)▽サプライチェーンの混乱(49%)▽人材の確保と維持(49%)▽消費者行動の変化(47%)▽ビジネスの専門化(46%)▽税制の不確実性(46%)ーーが挙げられた。
今後3年間のビジネス予想は、パンデミック前の2018年の調査では「成長する」が96%だったのに対し、今回の調査では59%にとどまった。今後3年間の売上増のため優先的に取り組む内容とは、▽新市場開拓(71%)▽デジタル能力の向上(48%)▽中核ビジネスの保護(47%)▽新技術や自動化の導入(46%)▽ビジネスモデルの変革(40%)ーーだった。
企業のデジタル化については、「強力なデジタル能力を有している」という回答は16%。また、50%が「意思決定のために必要なデータにアクセスする」と回答した一方、「信頼性が高くタイムリーな情報にアクセスできる」としたのは25%だった。テクノロジーを活用して行っていることとしては、「従業員のデジタル能力のスキルアップ」が46%で、「新規ビジネス機会の創出」や「顧客体験の向上」はともに29%にとどまった。

国内初のパークロイヤルコレクション、KLにオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 星パン・パシフィック・ホテル・グループは1日、マレーシア国内初の「パークロイヤル・コレクション」ホテルをクアラルンプール(KL)をオープンした。
「パークロイヤル・コレクション・KL」はブキビンタン中心部にあり、客室数は527室。1万3,000平方フィートの緑豊かな屋上テラスがあり、スパやジム、フィットネススタジオ、スイミングプール、会議場、イベント会場、結婚式場も併設されている。客室には、サステナブル(持続可能)なアメニティや浄水器などを置き、食品廃棄管理システムを導入するなど、環境に配慮したホテルとなっている。
ホテルの建物は複合施設となっており、パン・パシフィック・ホテル・グループは今年8月には、客室210室の「パン・パシフィック・サービス・スイートKL」をオープンする予定だ。

マレーシア、「イスラム教徒に優しい旅行先」で8年連続首位

【クアラルンプール】  マスターカードとクレシェント・レーティングが共同で毎年発表している「グローバル・ムスリム(イスラム教徒)・トラベル・インデックス(GMTI)2022」は、ムスリム旅行者に優しい旅行先としてマレーシアを1位に選出した。マレーシアは、2015年より首位をキープし続けている。
GMTIは、アクセス、コミュニケーション、環境、サービスという4側面から、各国がムスリム・フレンドリー(イスラム教徒への配慮がある)かどうかを調べたもので、2015年より毎年調査を実施している。GMTI2022では、紛争当事国を除く全138カ国・地域の中からマレーシアがトップとして選ばれた。同率2位となったのは、トルコ、サウジアラビア、インドネシアの3カ国。イスラム協力機構に加盟していない国の中では、シンガポール、台湾、タイ、イギリスが上位にランクインした。
クレシェント・レーティングの創設者兼最高経営責任者(CEO)であるファザル・バハルディン氏は、ムスリム旅行者数は2019年に1億6,000万人だったが、パンデミック期間中には減少したものの、2023年に1億4,000万人、2024年には2019年と同じ1億6,000万人に回復する見込みで、2028年までには2億3,000万人、消費額2,250億米ドル(9,870億リンギ)規模にまで達すると予想。ムスリム人口の中でZ世代やミレニアル世代、女性が最も影響力を持つ層で、その中でも女性旅行者数が急速に増加しているため、旅行業界が早期回復できると楽観視していると述べた。
(ベルナマ通信、マレーシアン・リザーブ、6月1日)

馬・日フェスティバル開催、東方政策40周年で

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ルックイースト政策(東方政策)の40周年記念事業、「マレーシア・ジャパン・フェスティバル」が6月2日、クアラルンプール(KL)のマレーシア・ツーリズム・センター(MaTiC)で開幕した。

日本・マレーシア両国の観光・芸術・文化の体験を通じた交流促進、東方政策40周年の啓発などが目的。21世紀アセアン・日本友好青年招聘事業 (PAMAJA)の主催で6月5日まで開催される。

記念展示のコーナーには、日本からは国際協力機構(JICA)、日本政府観光局(JNTO)、国際交流基金(JF)、在マレーシア日本国大使館が出展。観光・芸術・文化体験コーナーには、日本からは国際協力機構(JICA)、日本政府観光局(JNTO)、JTBなどが出展する。

新型コロナの感染者数は1451人、病床使用率は65.6%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、1日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1,809人で、累計感染者数は450万8,319人となった。
新たに1,911人が回復し、累計治癒者は444万9,593人となった。死者数は2人で、累計は3万5,678人。アクティブ感染者は、前日から104人減の2万3,048人だった。うち95.7%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、4.1%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は65.6%に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,707万260人で、接種率は82.9%。ブースター接種完了者は1,610万274人で、接種率は49.3%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は、前日と同じ3カ所だった。

イオン(M)、物価上昇対策でキャンペーンを実施

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 流通大手のイオン・カンパニー(M)は5月31日、物価上昇による家計への影響緩和のため、キャンペーン「ジマ(節約)・ポケット」を6月1日から9月16日までの100日間実施すると発表した。
シャフィー・シャムスディン社長兼最高経営責任者(CEO)によると、日用消費財(FMCG)や食品メーカー、運送会社、金融サービス会社などのサプライヤーや事業パートナーと協力してイオンのほか、マックスバリュ、オンラインショップで同キャンペーンを実施する。コメや料理油、麺、クラッカー、コーヒー、砂糖などの生活必需品の中から、60リンギで15品目、100リンギで18品目を選んで購入することができる。商品は2週間ごとに新商品を投入する。好評だった場合は延長に向けて協力企業と交渉する計画だ。
シャフィーCEOは、顧客が懸念していることに同社は耳を傾け、ビジネスパートナーと協力して対策を探る企業であることを知ってほしいと説明。消費者の関心は我々の事業の核であるとし、最高のサービスを提供していきたいとした。
またイスカンダル・サルディン会長は、利害関係者と協力し、事業成長や持続可能性向上を目指していると言明。経済的な利益のみならず、環境保護や従業員の育成、エコシステムを向上させることが持続可能性のある事業だと考えていると述べた。

豊田トライク、マレーシアで電動バイクや自転車の普及支援へ

【東京=マレーシアBIZナビ】 電動アシスト自転車の豊田トライク(本社・東京都中央区)は、マレーシア国内における電動バイクおよび電動自転車の普及に向けてマレーシア政府を支援する計画だ。
アズミン・アリ上級相(兼通産相)は5月25日、豊田トライク社を訪問し、マレーシアにおける事業展開の可能性について協議した。
豊田トライクは、マレーシアにおいて電動バイクおよび電動自転車のバッテリー交換をコンビニでできるように支援する方針だ。マレーシアのパートナー企業であるグラフジェット・テクノロジー社(GTSB)や政府と連携して、電動バイクおよび電動自転車の普及を目指すという。GTSBは、電動バイクおよび電動自転車の生産に必要なグラフェンや黒鉛などを供給をする。

豊田トライクに出資するアジア開発キャピタル(本社・東京都中央区)のアンセルム・ウォン最高経営責任者(CEO)は、アズミン大臣が豊田トライクの今後の取り組みに対して強い期待を表明したことに言及。その上で、全てのマレーシア人にとり、豊田トライクの電動バイクおよび電動自転車が役立つと確信していると述べた。
また27日には、イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相の夫人らも同社を訪問し、電動バイクや自転車を見学した。

ペトロナス、グリーンテック開発で日本企業と協議=通産相

【クアラルンプール】  国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は日本企業との間でマレーシアにおけるグリーンテクノロジー(環境破壊を抑えるテクノロジー)の開発について協議を行っている模様だ。アズミン・アリ上級相(兼通産相)が5月31日、明らかにした。
アズミン大臣によると、グリーンテクノロジーの開発は、マレーシア政府が掲げる「2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを達成する」という目標に沿ったものであり、日本側に協力を要請しているという。
アズミン大臣はまた、通産省は日本を含めた海外から多くの投資を誘致するよう努力を続けており、海外からの投資は、質の高い雇用の創出や、中小企業による生産性向上に向けた新技術の導入に役立っていると言明。ルックイースト(東方政策)については、導入後40年間マレーシアの社会経済的地位を高めてきたが、現在取り組むべき課題は、第12次マレーシア計画(12MP)の中核となっている、環境、持続可能性、グリーンテクノロジーなどの問題に変わってきていると述べた。
イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は5月27日、岸田文雄首相との間で対面での首脳会談を実施。時代の要請を踏まえて東方政策の更なる発展を目指し、エネルギー、スマートシティ、環境、気候変動などの新しい分野において両国が協力していくことで合意した。
(ベルナマ通信、5月31日)

ドトールコーヒー、再参入1号店がららぽーとBBCCにオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 「ドトール・コーヒー・ショップ」が5月31日、クアラルンプール(KL)のショッピングモール「ららぽーとブキビンタン・シティーセンター(BBCC)」でオープンした。
ドトール・コーヒーは、ドトール・日レスホールディングスとマレーシアのテクスケム・リソーシズとの合弁会社であるD&Nコーヒー・アンド・レストラン・マレーシアの運営の下、2016年にマレーシアに参入。ジョホールや首都圏などに店舗展開したが、その後全店を閉鎖していた。今回がマレーシア再参入となる。
新店舗では、定番のブレンドコーヒーなどのドリンクを8リンギから提供。贅沢抹茶ラテ、贅沢ほうじ茶ラテなど、過去10年間に日本で販売したシーズン・メニューの中から厳選したものもプレミアムドリンクとして提供する。抹茶やほうじ茶は静岡県産のものを輸入するという。ミルクレープやソフトクリーム、パフェなどのデザートも用意。フードコートの一角に位置するため、全商品テイクアウト用容器での提供となる。

新型コロナの感染者数は1451人、病床使用率は65.2%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、5月31日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1,451人で、累計感染者数は450万6,510人となった。
新たに2,071人が回復し、累計治癒者は444万7,682人となった。死者数は7人で、累計は3万5,676人。アクティブ感染者は、前日から627人減の2万3,152人だった。うち95.7%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、4.1%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は65.2%に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,706万5,392人で、接種率は82.9%。ブースター接種完了者は1,609万8,582人で、接種率は49.3%だった。
新たに発生したクラスターは1カ所で、セランゴール州の感染すると重症化するリスクが高いグループで23人の感染を確認した。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は3カ所に増えた。