IMF、マレーシアのGDP成長予想を5.1%に下方修正

【クアラルンプール】 国際通貨基金(IMF)は、マレーシアの今年の国内総生産(GDP)成長について従来予想の5.6%を5.1%に下方修正した。マレーシア中央銀行バンク・ネガラの予想である5.3ー6.3%を下回った。
IMFは26日に発表された世界経済見通しの最新版の中で、ロシア・ウクライナ戦争、世界的なインフレ、厳しい労働市場と金融政策、新興国の潜在的な債務危機、中国の不動産危機、世界貿易を妨げる恐れのある地政学的断片化によるリスクを考慮した結果、世界経済の見通しに対するリスクは圧倒的に下振れ傾向にあると分析した。
その上でIMFは、物価上昇が世界中の生活を圧迫し続ける中、インフレ抑制が政策立案者にとって最優先事項となるべきだと指摘。「金融引き締め策は必然的に経済的コストを伴うだろうが、政策の遅れはそれを悪化させるだけだ」とし、直ちに取り組むべきだとした。
さらにIMFは、的を絞った財政支援が最も脆弱な人々への影響を和らげるのに役立つものの、新型コロナウイルス「Covid-19」対策やインフレ抑制のためのマクロ経済政策のために政府予算が拡大しているため、増税や政府支出の削減によって効果が損なわれる可能性があると指摘した。
(ザ・サン、7月28日、エッジ、7月27日)

エアアジアのレストラン「サンタン」、ASEANへの進出を計画

【クアラルンプール =マレーシアBIZナビ】 格安航空のエアアジアは、機内食を提供するレストラン「サンタン」について、来年はマレーシア国内のみならず、東南アジア諸国連合(ASEAN)への事業拡大を計画していると明らかにした。

サンタンのゼネラル・マネジャー、キャサリン・ゴー氏は、国内ではペナン州、サバ州、サラワク州において店舗の開設を計画していると言明。海外ではインドネシアやフィリピン、タイへの進出も予定しており、適切な時期を見極めて英国や豪州への事業拡大も考えていると述べた。今年はクアラルンプール(KL)市内のショッピングモールに1店舗オープンするという。

ゴー氏は新店舗について、これまで「イオン・シャアラム」や「IOIモール・プチョン」などショッピング・モールへ11店舗出店してきたが、今後は新しいコンセプトの下でショップロットにおいてオープンする計画だという。

サンタンは27日、多忙な顧客がより簡単、便利に食事できるよう、持ち運びしやすい容器に入れた「ナシレマ ・オンザゴー」を発表。価格は4.90リンギで、「サンタン・カフェ」の他、エアアジアの航空機内などでも販売する。2カ月内にコンビニエンス・ストアやガソリンスタンドなどで販売を開始する予定だ。

パビリオンの東京ストリートが11周年、イベントを開催

【クアラルンプール 】 クアラルンプール(KL)のショッピングモール「パビリオンKL」6階の「東京ストリート」は、開設11周年とルックイースト(東方)政策40周年を祝うイベントを26日に開始した。

イベントに参加した在マレーシア日本大使館の髙橋克彦大使は、「東京ストリート」が、伝統的かつ現代的な日本文化の両方をマレーシア人に伝えることに貢献したとして、謝意を表明。様々な日本製品を提供しており、あらゆる年齢層が親しみやすく魅力的な場所であるとして、今後も「東京ストリート」が日本文化を顧客に伝えてくれることに期待していると述べた。

 「パビリオンKL」を運営するクアラルンプール ・パビリオン社のシンディ・リム会長は、「パビリオンKL」がマレーシアで初めて日本に関係するスペースを開設したショッピングモールであると説明。今年は東方政策40周年を迎えているとして、さらなる二国間の関係強化を楽しみにしていると述べた。


 「パビリオンKL」では、8月26日までイベントを開催する。センターコートの2階では、「マレーシア×日本織物ショーケース」を7月31日まで開催。100点以上の着物や浴衣、マレーシアのバティックを融合させた和服の展示や、日本の伝統的な布を使ったアクセサリー作りなどのワークショップなども行う。30、31日には「東京ストリート」でアニメやコスプレに関するイベントも開催。また、200リンギ分の買い物で日本に関する商品が当たる抽選会にも参加できる他、買い物金額に応じたプレゼントやクーポンも配布するという。

ホンダジェット、マレーシアに認定保守センターを新設

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】  ホンダの航空機事業子会社ホンダエアクラフトカンパニー(HACI、本社・米国ノースカロナイナ州)は26日、ビジネスジェット機「ホンダジェット」の保守を行う「フルサービス認定サービスセンター(ASC)」をマレーシアなど3カ国・4カ所に新設したと発表した。

マレーシアでは航空機整備サービスのデビエーション・テクニクス社が東南アジアを対象とするASCをセランゴール州に設置する。東南アジア地域では初のASC設置となる。「カーボンMRO」というブランド名で、軽量ジェット機、電動・ハイブリッド航空機、eVTOL(電動垂直離着陸機)を対象に、メンテナンス、修理、オーバーホール(MRO)サービスを提供する。

マレーシア以外では、米オレゴン州、カリフォルニア州および英ボーンマスの3カ所にASCを開設した

HACIは、2015年のホンダジェット発売開始以来、ホンダジェットの販売・サービス拠点を北米、欧州、中南米、東南アジア、中国、中東、インド、日本で展開。ASCは世界で合計21カ所に設置されている。

新型コロナの新規感染者数は4503人、2日連続で4千超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、27日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は4,503人で、累計感染者数は466万4,213人となった。
新たに3,847人が回復し、累計治癒者は458万1,365人となった。死者数は10人で、累計は3万5,942人。アクティブ感染者は、前日から646人増の4万6,906人だった。うち96.6%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、3.2%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は69.2%に下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,743万1,993人で、接種率は84.0%。1回目のブースター接種完了者は1,618万344人で、接種率は49.5%、2回目が31万5,209人で1.0%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は19カ所を維持した。