マレー国鉄、電車内への自転車の持ち込みが可能に

【ペタリンジャヤ】 マレーシア国鉄(KTMB)は、6日付けで、電車内への全タイプの自転車持ち込みを許可したと発表した。持ち込み手数料は不要。

モハマド・ザイン最高執行責任者(COO)は、以前は折りたたみ自転車のみ、2リンギの持ち込み手数料で持ち込み可能だったが、健康的なライフスタイルを奨励するため、今年4月18日に手数料を廃止し、8月6日からは、平日の通勤ラッシュ時以外の時間帯と週末に、全種類の自転車を通勤列車内に持ち込めるようになったと述べた。KTMBはセランゴール州とペラ州でもサイクリングを推進する計画で、自転車利用者は電車を利用して現地入りするため、電車内への持ち込みが必須だと言明。KTMBは、マレー半島のほぼ全域をカバーしており、多くの興味深い場所を訪れることができると述べた。

KTMBでは、その他にも、サイクリンググループのための特別なバスチャーターサービスなどサイクリングと鉄道の旅を組み合わせたプランを用意しているという。
(ザ・スター、ポールタン、8月15日)

ハイネケンマレーシア、今年の設備投資は1.4億リンギ

【クアラルンプール】 醸造大手のハイネケン・マレーシアは今年、約1億4,000万リンギの設備投資を計画している。

ロナルド・バラ社長は上半期の決算発表会見で、醸造所拡張に割り当てるとし、昨年開始した醸造所の拡張は2024年には完了すると説明。来年第1四半期までに全設備の屋上に太陽光発電パネルを設置し、再生可能エネルギーを生産するとした。
ハイネケン・マレーシアは今年3月から電力会社テナガ・ナショナル(TNB)による「マレーシア再生可能エネルギー証書(mRECs)」制度に参加。上半期の炭素排出量は2018年から19%減少し、今年は電力消費量の75%を再生可能エネルギーで賄えると予想している。

また、今年8月の値上げについて、バラ社長は上昇したコストの一部しか回収できていないと言及。今後もコスト上昇が継続するが、適切な対策を実施し、効率的な経営も目指しているため現時点で、再値上げは検討していないと述べた。

ハイネケン・マレーシアの今年上半期の売上高は、ロックダウンにより醸造所の一時閉鎖を行った前年同期から13億リンギまで50%上昇。純利益も1億9,900万リンギに102%急増した。今年第2四半期も業績は、販売数量が好調で、値引きを避けるなどの収益管理を行った。従業員数は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大中は2桁台後半の人員削減を行い、新規採用人材も絞り込むなど、スリム化を行った。

バラ社長は、回復は順調だが、マレーシア経済研究所の最新の調査結果によると不況や感染再拡大の恐れから消費者心理が楽観から悲観へと傾いているため、今後の業績見通しは慎重だとした。
(ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月15日、エッジ、8月12日)

使用済み自動車の管理政策、2025年までに実施=科技革新相

【クアラルンプール】 アダム・ババ科学技術革新相は、2025年までに使用済み自動車(ELV)管理政策を実施すると言明。政策実現に向けた適切なアプローチを検討していることを明らかにした。

アダム大臣は、まだ使用可能な自動車部品や材料が捨てられないようにするためにはELV政策が重要だと指摘。国内のELVから出た部品の70%が輸出可能であり、輸出額は100億リンギに上る可能性があるとした上で、政策枠組みの草案策定においてELVリサイクルの専門知識を持つシンガポールと日本に注目していると述べた。

運輸省のデータによると、2022年5月以降、マレーシアには合計3,300万台の車両が登録されており、うち1,900万台は少なくとも車齢が10年以上となっている。

12日にはマレーシア工科大学(UTM)、マレーシア国民大学(UKM)、マラッカ工科大学(UTeM)の3大学からなるELVコンソーシアムが、マレーシア自動車リサイクル業者協会(MAARA)との間で覚書を締結。▽再製造及びリサイクルに関するデータ・情報の収集▽研究と研修を通じた産学間の協力促進▽国家自動車政策(NAP)2020を後押しするための再製造及びリサイクル計画策定ーーを進める。
(ベルナマ通信、8月12日)

岩田経済産業大臣政務官、9ー11日にマレーシアを訪問

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 岩田経済産業大臣政務官は、9ー11日にかけて、マレーシアを訪問。「東方政策40周年記念ビジネスセミナー」へ出席するとともに、アズミン・アリ通産相(兼上級相)などと会談等を行った。

11日に開催された「東方政策40周年記念ビジネスセミナー」では、日本政府を代表して岩田政務官が挨拶をし、東方政策に基づく両国の協力の歴史を振り返るとともに、将来へ向けて、「アジア未来投資イニシアティブ(AJIF)」や「アジア・ゼロエミッション共同体構想」に触れながら、東方政策の新たな発展を目指していくと述べた。

アズミン・アリ通産相との会談で両者は、二国間の経済関係の深化に向けて、AJIFに基づくサプライチェーン多元化やアジア・デジタル・トランスフォーメーション(ADX)、航空機産業協力などの進捗について確認するとともに、インド太平洋経済枠組み(IPEF)、包括的及び先進的な環太平洋経済連携協定(CPTPP)など通商分野についても意見交換を行った。

ムスタパ・モハメド首相府相(経済担当)との会談で、岩田政務官は、マレーシアの2050年カーボン・ニュートラル実現に向けて、「アジア・ゼロエミッション共同体構想」に基づいて、日本政府によるマレーシアの脱炭素化に向けた支援について説明した。アジアの現実的な移行を支援する「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」を通じた両国企業の協業を促進し、特に、水素・アンモニアの活用や省エネ技術での協力を強化していくと表明。また、二国間クレジット制度の検討加速についても依頼した。

国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)のムハマド・タウフィク最高経営責任者(CEO)との会談では、AETIに基づくマレーシア政府とのロードマップ策定においてペトロナス社が全面的に支援していることに岩田政務官は謝意を示し、水素・アンモニア・CCUS・カーボンリサイクルなど低炭素技術の活用、特に、アンモニアの石炭火力発電所への混焼など実証を加速していきたいと述べた。またマレーシアからの40年にわたるLNG安定的供給にも謝意を示し、今後のLNGの継続的な安定供給についても協力を要請した。

また岩田政務官は、1965年にマレーシアに進出したパナソニックが主催する東方政策40周年記念式典に出席。現地工場を視察し、2019年に第2工場を建設しハイブリッド車等を生産するトヨタの現地工場の視察を行ったほか、マレーシア日本人商工会議所との意見交換、マレーシアで活躍するスタートアップ企業との意見交換等を行った

新型コロナの新規感染者数は3045人、病床使用率は71.2%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、14日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,045人で、累計感染者数は473万5,547人となった。
新たに4,226人が回復し、累計治癒者は465万6,031人。死者数は5人で、累計は3万6,085人となった。アクティブ感染者は、前日から1,186人減の4万3,431人。うち96.2%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、3.6%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は71.2%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,747万6,205人で、接種率は84.1%。1回目のブースター接種完了者は1,620万1,805人で、接種率は49.6%、2回目が41万8,748人で1.3%だった。
新たに発生したクラスターは1カ所で、ペナン州で確認した。感染者が出続けているアクティブなクラスター数は27カ所に増えた。