【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 受配電設備メーカーの河村電器産業(本社・愛知県瀬戸市)は、シンガポールの配電盤メーカーであるシンテック・スイッチギアー・アンド・エンジニアリングとの間で、7月12日に株式70%を取得することで合意し、シンガポールとマレーシアに初の生産拠点を置くと発表した。

河村電器産業は、東南アジアでの事業拡大を重要な成長戦略と考え、2011年にタイで販売会社を設立、2016年にはタイの日系配電盤メーカーを子会社化した。また2018年にはベトナムに配電盤の製造・販売会社を設立し、東南アジアでの事業基盤を構築してきた。

シンテックは2007年に設立した企業で、シンガポールとマレーシアに生産拠点を有し、シンガポールに優良顧客を持っていることから、河村電気産業は、シンテック社の全発行株式数の70%を取得し、連結子会社化とすることで東南アジアでの事業拡大を更に加速できると判断した。シンテックを2023年3月末までに連結子会社とする予定だ。

株式取得後について、河村電器産業は、モノづくりや開発分野で両社のノウハウを融合させ、東南アジア地域の顧客へ更に付加価値の高い製品・サービスを提供できるようになると表明。同社の東南アジア事業において、タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシアを生産・販売拠点とし、顧客の要望により一層応えられるよう努めるとした。