格安航空エアアジア、インドネシアとフィリピンで事業拡大を計画

【シンガポール=マレーシアBIZナビ】 格安航空エアアジア・アビエーション・グループ(AAAGL)は、インドネシアやフィリピンにおいて、来年第1四半期までに新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大前よりも事業規模を拡大する計画だ。

AAAGL親会社であるキャピタルAのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、観光産業の見通しが明るいことや、各都市の航空便の接続性が向上しており、インドネシアとフィリピン両国での事業が順調に成長していることから、事業を拡大したいと考えていると言明。しかし、マレーシアとタイ事業の航空機の数を削減するつもりはないとした。エアアジアの創業当時は1日2便のみ運行していたが、今では週281便に増加したと説明。そのうち168便が東南アジア諸国連合(ASEAN)12都市に乗り入れているとした。

AAAGLは15日、シンガポールのチャンギ国際空港の第4ターミナルへの乗り入れを再開した。新型コロナの感染拡大に伴い第1ターミナル1から運航していた。同社は、クアラルンプールーシンガポール線の運行頻度が来年第1四半期までに完全回復すると見込んでいる。

エアアジアのリアド・アスマットCEOは、1日15ー20便を運行しており、今年12月までにコロナ前の80%まで回復させることを目指していると言明。マレーシア事業の保有機は90機で、今後1年間は需要に応えることができるとの予想を示した。

国際空港5カ所で海外航空会社の62%が運航再開

【クアラルンプール】 空港運営会社のマレーシア・エアポーツ・ホールディングス(MAHB)は、国内で運営する全国際空港5カ所で、海外航空会社89社のうち55社(62%)が運航を再開したと発表した。

同社が運営する国際空港は▽クアラルンプール国際空港(KLIA)▽ランカウイ国際空港▽ペナン国際空港(PEN)▽コタキナバル国際空港(BKI)▽クチン国際空港ーー。新たに就航した▽マレーシア航空と日本航空の共同運航(コードシェア)によるKLIAー羽田線(週2便)▽マレーシア航空によるBKIーシンガポールへ線(週3便)▽バティック・エアによるKULープーケット線(週7便)ーーに加え、ファイアフライによるPENープーケット線(週4便)の再開、小巡礼便の増便、外国人旅行者の入国条件緩和などが貢献した。

8月の国際線旅客数は前月比7.1%増の170万人。総旅客数は790万人で、そのうちマレーシアが480万人。国内線の旅客数は310万人で、2019年の65.7%まで回復した。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月16日、マレーシアン・リザーブ、9月15日)

SUKE高速道路第1期が開通、1カ月は通行料無料

【クアラルンプール】 スンガイ・ベシーウル・クラン高速道路(SUKE)の第1期であるチェラスーアンパン間が16日に開通した。開通を記念し、1カ月間通行料金が無料になる。

SUKEは、シャアラム高速道路(KESAS)、クアラルンプール(KL)ーセレンバン高速道路、スンガイ・ベシ高速道路(BESRAYA)、チェラス・カジャン高速道路(CKE)、ミドル・リング・ロード2(MRR2)、アンパン・クアラルンプール高架道路(AKLEH)、デュタ・ウル・クラン高速道路(DUKE)、建設中の東クランバレー高速道路(EKVE)など首都圏の複数の高速道路網を繋ぐ。90%が高架で、国内初の2層式ループ線、国内で最高となる高さ56.4メートルのプレキャストセグメント工法を採用した箱桁橋、監視カメラ40台、車両事故検知システム22台などを備える次世代型の高速道路となっている。

15日に開催された開通式に参加したファディラ・ユソフ上級相(公共事業相)は、SUKEはMRR2、ジャラン・アンパン、ジャラン・ロークユーなどの地点で代替ルートを提供し、交通渋滞を最大36%削減する上、移動時間を75分から25分に短縮することができるとし、特にKL東部の交通の流れに大きな改善もたらすと述べた。

SUKEを建設・運営するプロジェク・リンタサン・コタ・ホールディングス(プロリンタス)のイドリス・ケチョット会長は、建設には248の請負業者と10のメインコンサルタントが携わり、約1万人の雇用機会を創出したと言明。ジャラン・フル・ランガットやMRR2の一部改修、ジャラン・アンパンの拡幅、アンパンジャヤ地区交通警察署と職員宿舎の再建など、地元住民のための社会貢献活動も合わせて行われたと述べた。

SUKEの建設は2014年12月に開始。現在、アラムダマイ料金所や3つの交差点を含む7.8キロメートルの建設を行っており、2023年第1四半期に全面開通する予定だ。プロリンタスの事業運営期間は2069年12月までの55年間となっている。
(ザ・スター、ベルナマ通信、ポールタン、9月15日)

 

「業務スーパー」マレーシア1号店、17日に正式オープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 神戸物産(本社・兵庫県加古川市)が展開する「業務スーパー」のマレーシア1号店が、17日にセランゴール州ペタリンジャヤ(PJ)のシェラトンホテルに隣接する「ピナクルPJ」に正式オープンした。7月28日に招待客のみを対象にソフトオープンしていた。

JバリューGSMが神戸物産とライセンス契約を締結し、運営を担当する。店舗名は「業務スーパーJバリューモール本店」で、売り場面積は150坪(約5,337平方フィート)。「(ローカライズするのではなく)日本の商品をそのまま持ってくる」ことをコンセプトに、日本から1,500ー2.000点の商品を輸入する。為替リスクの軽減、物流会社との協力による積載効率の最大化によりコストを軽減し、現地の輸入商品の価格調査を定常的に実施することで「エブリデーロープライス」を実現する。イスラム教徒の顧客も安心して購入ができるよう、禁忌とされる豚肉、アルコールの含有情報を成分表示レベルで明示しているという。

同日開催された開店式典に参加した神戸物産の西田聡取締役は、物流上の課題もあり品数などまだ完全な状態ではないが、ソフトオープンはマレーシア在住日本人をはじめとする顧客より好評で、売上も好調だったため、正式オープン後のさらなる発展に期待していると述べた。

JバリューGSMは今後2年間で3店舗を開設し、合計4店舗を展開することを目標に掲げている。

業務スーパーは当初は飲食店などに向けて業務用食品を販売していたが、現在は一般消費者向けに大容量食品や冷凍食品などを販売。国内では全都道府県に900店舗以上を出店、海外ではマレーシア以外にベトナム、香港で展開している。

新型コロナの新規感染者数は1572人、病床使用率は67.9%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、17日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1,572人となり、累計感染者数は481万7,251人となった。
新たに2,695人が回復し、累計治癒者は475万4,911人。死者数は3人となり、累計3万6,308人となった。アクティブ感染者は、前日から1,126人減の2万6,032人。うち95.3%が自宅、0.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、4.5%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は67.9%だった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,750万3,336人で、接種率は84.2%。1回目のブースター接種完了者は1,622万9,044人で、接種率は49.7%、2回目が49万1,202人で、1.5%だった。
新たに発生したクラスターは1件で、セランゴール州で確認。感染者が出続けているアクティブなクラスター数は18件となった。