【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 外国人の長期滞在を奨励する「マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)」プログラムについて、サバ州のハジジ・ノール州首相は独自の「サバ・マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(SMM2H)」を導入すると明らかにした。
ハジジ州首相は、州政府の閣議においてSMM2Hの実施を決定し、現在は詳細を最終調整中だと述べた。MM2Hは連邦政府により昨年ガイドラインが見直され、条件が厳格化されたが、SMM2Hでは厳格な条件は盛り込まず、サバ州に移住を希望する外国人に魅力的に感じてもらうことを目指すと説明。技術や才能を持った人々の移住を促すことで、経済効果の創出に繋がることを期待しているとした。
MM2Hプログラムについては、ビザ有効期間の10年から5年への短縮、年間ビザ料金引き上げ、年間90日間のマレーシア滞在義務化の他、これまで月1万リンギだった海外所得が4倍の4万リンギに、これまで35万?50万リンギだった銀行への定期預金額が100万リンギに大幅に引き上げられた。見直しにより、新規申請件数が大幅にダウンしたとして政府に見直しの声が上がっていた。なお、サラワク州政府は変更前のガイドラインを維持し独自の「S-MM2H」プログラムを実施している。
一方で外国からの投資について、ハジジ州首相は、マレーシア投資開発庁(MIDA)によると、今年年初9カ月の同州の投資誘致額は99億リンギとなり、国内の州・地域別で3位となったと強調。この勢いを維持するため、投資しやすい環境を整備するために全ての障害を取り除くとした。