【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 オンライン食料品宅配サービスのインドネシア系ハッピー・フレッシュは22日、マレーシア事業を停止すると発表した。事業開始からわずか7年での撤退となった。マレーシアの従業員は850人いるとされているが、撤退後の処遇については明らかにされていない。

2014年にインドネシアとマレーシア、タイの3カ国で営業を開始したハッピー・フレッシュは、専用モバイル・アプリを通じて提携先のスーパーマーケットの食品を購入すると、最短で1、2時間以内に配達される仕組み。イオン、テスコ、伊勢丹、ビレッジ・グロッサー、ジャイアント、コールドストレージなどの提携先を拡大していた。また実店舗の開設にも乗り出しており、マレーシアではアンパン、バングサ、ペタリンジャヤなどに「ハッピー・フレッシュ・スーパーマーケット」を開設した。

しかし食料品配送サービス市場は、経済成長の鈍化、急激なインフレ、金利上昇に直面して悪化。ハッピー・フレッシュも本部のあるインドネシアやマレーシアを含めて事業停止に追い込まれ、資金繰りを改善するため9,700万米ドル(約4億4,300万リンギ)の支援を取り付けたばかりだった。