ホンダ「HR-V」、2022年度版の納車台数が7千台を突破

【クアラルンプール】 ホンダ・マレーシアは、コンパクトスポーツ多目的車(SUV)「HR-V」(日本名・ヴェゼル)の2022年版について、7月14日の発表から9月26日までの納車台数は7,000台を突破したと明らかにした。


 吉村宏信 社長兼最高経営責任者(CEO)によると、6月に予約受付を開始した「HR-V」の累計予約件数は約3万件に上っている。最も人気があるのは「ターボV」(同13万4,800リンギから)で、販売台数のうち52%を占めた。その他、「S」(価格11万4,800リンギから)と「ターボE」(同12万9,800リンギから)がそれぞれ18%、「RS e:HEV」(同14万800リンギから)が12%と続き、ハイブリッド・モデルやエントリーモデルよりもターボエンジン搭載のモデルの人気が高いという。
(ポールタン、9月27日)

ペトロナス、低炭素化に向け日本との協力関係を強化

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】  国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は26日、2050年までのカーボンニュートラル達成を目指し、日本の経済産業省との間で協力覚書(MoC)を、国際協力銀行(JBIC)との間で覚書(MoU)を締結した。

同日東京で開催された「第2回アジアグリーン成長パートナーシップ閣僚会合(AGGPM)」の場で署名式が行われた。両覚書ともに日本からの投資や資金調達を可能にするもので、低炭素技術の技術協力や能力向上が期待されている。

具体的には、経済産業省とのMoCは、幅広い技術・エネルギー源を活用した現実的かつ多様なエネルギー転換を推進するためのもので、日本が表明した支援策「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」の下でさらなる連携を進めていく。JBICとのMoUは、水素・アンモニアのバリューチェーン事業、再生可能エネルギー、二酸化炭素回収・貯留(CCS)、グリーンモビリティなどの分野においてJBICとペトロナスの協力関係を強化し、また、国内外でのペトロナスと日本企業の協業促進を図るもの。

ペトロナスのムハンマド・タウフィク社長は、効果的でバランスのとれたエネルギー転換を実現するためには、より大きな協力や関与、技術力および資金力の向上が不可欠であるとし、1980年代初頭に液化天然ガスを日本に輸出して以来、日本は信頼できる大切なパートナーであり、日本との協力関係は昨今ではクリーンエネルギー分野にも及んでいると言明。ペトロナスは、経済産業省、JBICとの協力関係を通じて日本との関係強化を望んでおり、国家エネルギー政策(NEP)や自社のカーボンニュートラル目標に沿い、今後も相乗効果をもたらす協力関係を追求していくと述べた。

TXPメディカルの救急医療システム、デジタル事業公募で採択

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 救急医療データプラットフォームのTXPメディカル(本社・東京都千代田区) は27日、同社の「マレーシアの3次医療機関における救急医療DX(デジタルトランスフォーメーション)実証事業」が、日本貿易振興機構(ジェトロ)が事務局を担う「日ASEANにおけるアジアDX促進事業(第三回)」に採択されたと発表した。

採択されたのは、救急医療データプラットフォーム「NEXTステージER」および救急隊向け情報入力・情報共有支援システム「NSERモバイル」を現地向けにカスタマイズして提供するプロジェクト。契約期間は2022年8月ー2024年1月。マレーシアサインズ大学病院、マレーシア国民大学病院、マラヤ大学医療センターの3病院を中心に、複数の3次医療機関を対象とする。病院前救急診療から病院診療まで一気通貫にDXすることにより、救急診療のオペレーションの質向上を目指す。

マレーシアの救急医療ではDX化の遅れに加え、3次医療機関への患者の集約化が進んでいることから日本と比べ多忙を極めている。病院前救急診療、病院診療でデジタル化されていないオペレーションにより、医療スタッフは煩雑な記載業務に常に忙殺され、救急診療リソースの効率的な運用が妨げられている。

このような状況の中、救急医療オペレーション全体のデジタル化を推進する。DX推進により救急医療オペレーションにおける業務負荷を減らし、救急医療に関わる情報連携を効率化し、収集されたデータから救急医療の質の改善につなげていくことを目指し、本事業に取り組んでいく方針だ。

「日ASEANにおけるアジアDX促進事業」は、経済産業省、日ASEAN経済産業協力委員会(AMEICC)、一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS) からの受託により、ジェトロが事務局として事業の公募・採択・事業実施支援等を行うもの。デジタル技術を駆使して日ASEANの経済・社会課題解決を図る実証事業にかかる経費の一部を補助し、日本企業と現地企業との協働による実証事業を実施する。

双日とJコープ、脱炭素社会実現に向けた提携に合意

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 双日(本社・東京都千代田区)は27日、ジョホール州の経済開発公社であるジョホール・コーポレーション(Jコープ)との間で、同州における水素・アンモニアを活用した脱炭素社会実現に向けた事業化調査を共同実施する覚書を締結したと発表した。

事業化調査は、水素・アンモニアの輸入から燃料としての利用に至るまで、持続可能なサプライチェーンを構築することを目的としている。具体的には、Jコープグループの不動産・インフラ投資を行うJランド・グループと双日アジアが主体となって、アンモニア受入基地やアンモニア焚きガスタービン火力発電所の開発、アンモニアの船舶燃料としての供給、ジェイコープの子会社が運営する港湾関連での水素を活用したカーボンニュートラルポート化などの事業化の可能性について共同で調査する。双日は水素・アンモニアの最適な調達先や輸送方法の検討、経済性の試算を主導する。同調査の結果をもって水素・アンモニアのサプライチェーン構築に向けた指針を策定し、最終的にはジョホール州の産業界に持続可能で安定的なグリーンエネルギーを供給することで、ジョホール州の産業界の脱炭素化実現に貢献することを目指すという。

調査の対象となるエリアは海上輸送の要衝であるジョホール海峡に位置し、船舶や周辺工業団地への水素・アンモニア供給が期待される。 また、国内外の市場から水素・アンモニアを調達し、ジョホール州に輸入することで、産業界の投資機会も促進する。

Jコープは覚書は、2050年までに二酸化炭素排出量をゼロにするという目標に着手する重要な一歩となると表明。ジョホール州や域内の水素サプライチェーンの発展に期待しているとした。

一方で双日は、アジアをはじめとする世界の様々な産業で培った事業経験を活かし、水素・アンモニアなどの次世代燃料を用いたバリューチェーンの構築を推進していく方針だ。

新型コロナの感染者数は1552人、病床使用率は71.5%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、27日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1,552人となり、累計感染者数は483万4,560人となった。
新たに1,684人が回復し、累計治癒者は477万4,314人。死者数は6人で、累計は3万6,363人となった。アクティブ感染者は、前日から138人減の2万3,883人。うち95.2%が自宅、4.6%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は71.5%に下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,750万7,993人となり、接種率は84.2%。1回目のブースター接種完了者は1,623万4,950人で、接種率は49.7%、2回目が50万1,350人となり、1.5%だった。
新たに発生したクラスターはゼロ。感染者が出続けているアクティブなクラスター数は13件に減少した。