中古車市場は好調、今年の販売台数は昨年を上回る見通し

【クアラルンプール】 マレーシア自動車信用組合連合会(FMCCAM)のトニー・コー会長は、昨年の中古車販売台数は40万台以下だったが、今年は40万台以上になると予想。2022ー2024年の年間成長率は10%を見込んでいると明らかにした。

コー会長は、英字紙「ザ・スター」の取材に対し、成長の要因として、オンライン中古車プラットフォームの人気と利便性、中古車に対する消費者心理の改善があると言明。先進国では中古車と新車の販売比率は2対1となっており、新車1台に対して中古車2台が売れているとした上で、マレーシアでは新車が年間60万台、中古車が同40万台と、まだ先進国の水準に達していないが、将来的には先進国に並ぶという楽観的見通しを示した。

新車の販売台数についてコー会長は、売上・サービス税(SST)減免措置終了後も伸びると予想した。新車を購入する人が増えるほど古い車を下取りに出す必要が出てくるため、中古車販売も伸びると指摘。また、6月の中古車供給不足については、新車不足の影響を受けたものだとした。2022年第1四半期に中古車の需要が8%増加し、5年落ちの比較的新しい中古車については価格が5%程度上昇したという。
(ポールタン、ザ・スター、9月1日)

サンウェイメディカルセンター、先端がん検査機器を導入

【クアラルンプール】 サンウェイ・グループの病院部門であるサンウェイ・メディカル・センター(SMC)は、中国の医療機器大手の上海聯影医療科技(ユナイテッド・イメージング・ヘルスケア、UIH)との提携により、デジタル陽電子放出断層撮影(PET)/コンピュータ断層撮影(CT)システム「uMI780」を東南アジアで初めて導入した。

PET/CTは、がん細胞の成長、増殖や転移状況を検査するシステムで、「uMI780」は、小さな病変を検出できる2.9ミリメートルの高解像度を有し、軸方向視野角(FOV)も30センチメートルと広く、高速撮影が可能。SMCは、国内民間病院として初めて2台のPET/CTシステムを同時導入する。

UIHのエバン・ワン東南アジア地域責任者は、SMCには世界クラスの医療サービスを提供する態勢が整っているとし、両社の協業により、がん治療のプロセスを最適化し、患者一人ひとりに思いやりのある医療を提供できるようになることを願っていると述べた。

SMCとUIHは、がん診断のための人工知能(AI)モデルを用いた分子イメージング・プロトコルの最適化を目指し、共同研究を行っている。
(マレーシアン・リザーブ、8月30日)

小池都知事がKL訪問、交流や協力強化でKL市と合意

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 小池百合子 東京都知事は8月31日ー9月2日の日程でクアラルンプール(KL)を訪問。1日にはマハディ・ビン・チェ・ンガKL市長との間で、両都市間の交流・協力に関わる合意書を締結した。

合意書によると、両都市は▽都市インフラの整備および既存施設の老朽化対策▽気候変動対策など都市の環境施策▽都市における技術的課題ーーに関して交流・協力を行う。また今後は実践的な交流を行い、友好・協力関係をより緊密に発展させていく意思の共有を確認した。

交流・協力の実施にあたり、東京都政策企画局外務部とKL市国際課を責任部署とし、両都市が合意した分野における交流・協力の確実な推進を図る。両責任部署は、各分野について政策実施の責任を持つ担当部署を支援していく。

小池都知事のKL訪問は、都市インフラに関する技術的な課題に対する協力を一層進め、現場視察や関係者との意見交換を行うことを目的としている。その一環として交流・協力に関わる合意書の締結が行われた。

食品容器のエフピコ、LSPPIの買収手続きが完了

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 食品容器の製造・販売のエフピコ(本社・広島県福山市)は8月31日、ジョホール州の機能性食品容器製造会社、リー・スーン・セン・プラスチック・インダストリーズ(LSSPI)の買収手続きが完了したと発表した。

エフピコは今年5月9日、三井物産(本社・東京都千代田区)と共同でLSSPIの株式を同社親会社のSCGMから買収すると発表していた。出資比率は三井物産が60%、エフピコが40%となる。

LSSPIは、1984年5月に設立したクライにある簡易食品容器等の製造・販売企業。製品設計や金型作製を含む一連の製造工程を全て自社で行い、自社物流による配送能力を持つ。食品メーカーや包装資材ディーラーを中心に多くの優良顧客を抱え、マレーシア、シンガポール、フィリピンなど、東南アジアを中心に販売している。

新型コロナの新規感染者数は2356人、病床使用率は69.4%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、1日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2,356人で、累計感染者数は478万4,980人となった。
新たに1,875人が回復し、累計治癒者は471万7,292人。死者数は9人で、累計3万6,225人となった。アクティブ感染者は、前日から472人増の3万1,463人。うち95.6%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、4.1%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は69.4%に下がった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,749万4,752人で、接種率は84.2%。1回目のブースター接種完了者は1,621万8,571人で、接種率は49.7%、2回目が46万8,214人で、1.4%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、感染者が出続けているアクティブなクラスター数は26カ所に減った。

エナジーソリューションズ、スマート保安化の実証事業実施へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 再生可能エネルギー・システムのエナジー・ソリューションズ(本社・東京都千代田区、ESI)は8月30日、日本貿易振興機構(ジェトロ)による日本企業の東南アジア諸国連合(ASEAN)におけるアジアデジタル技術(DX)促進事業(第3回)において、「マレーシアにおけるカーボンニュートラルを実現するためのスマート保安化(ドローンとAI)の実証事業」を提案し、採択されたと発表した。

マレーシア政府は2050年までのカーボンニュートラル達成を宣言し、大規模太陽光発電(LSS)施設の建造を推し進めているが、その一方でLSSに設置するソーラーパネルに発生した不具合を放置した場合、計画した発電量を達成できなくなるため、LSS増設計画に伴う保守・点検の実施が課題となっている。

そのためESIは日本で展開をしているドローンとAIによる太陽光モジュール赤外線検査サービス「ドローンアイ」を活用し、太陽光発電設備運用・保守点検(O&M)のスマート保安化で課題解決することを目的とした実証事業をマレーシアで行う。具体的には、マレーシア向けのドローンアイのシステム開発、O&Mコスト削減実証、太陽光O&M事業者への研修実施、ドローンアイパートナー制度を展開する。

この実証事業を推進するために、マレーシアの日系企業であるTKインターナショナルと提携し、セランゴール州人材開発公社(HRDC)でのトレーナーの育成・トレーニングコース開発を行い、マレーシア太陽光発電工業会(MPIA)とパートナーリクルートの展開を進め、2024年より事業の開始を目指すという。

ベスト電器8号店、IOIシティモールで1日オープン 

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ヤマダホールディングス(本社・群馬県高崎市)は1日、「ベスト電器」の直営マレーシア8号店をプトラジャヤの「IOIシティ・モール」にオープンした。

「IOIシティモール店」がオープンするのはレベル2で、売り場面積は320坪。現地スタッフ8人が店舗運営に携わる。

「IOIシティ・モール」は第2期が8月25日オープンしたことで、国内最大のショッピングモールとなった。売場面積は約23万メートルで、600店以上のショップや映画館、アイススケート場を擁する。

ヤマダホールディングスは、日本国内市場の少子高齢化・世帯数減少等による市場環境の変化を見据え、東南アジア地域への事業展開拡大を進めている。「ベスト電器」の海外事業展開は、1985年から約40年に渡る歴史と蓄積された経営ノウハウを有し、キャリアを積んだ現地幹部社員がマネジメントを行う体制を構築してきた。今後も、日本流の親切・丁寧な接客スタイルと海外ならではの商慣習を融合した経営スタイルで、東南アジア諸国連合(ASEAN)への事業展開を拡大していく方針だ。

全日空、KLー羽田線を10月31日に再開

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 全日本空輸(本社・東京都港区、ANA)は8月30日、10月30日から2023年3月25日までの冬期の国際線運航計画を決定し、クアラルンプール(KL)ー羽田線を再開すると発表した。

同路線は10月31日から再開する。当面は週3便(月・金・土曜日)を運航するが、2023年1月1日からは週5便(月・火・金・土・日曜日)に増便する。

運航スケジュールは「NH886」便は、KL発が14時15分、羽田着が22時15分。「NH885」は、羽田発が0時05分、KL着が6時45分となる。使用機材は、ボーイング「B787-9型機」で、246席。

同社は今年7月1日より、週5便を運航していたKLー成田線を毎日運行に増便していた。

富裕層誘致を目的とした長期滞在ビザ、10月から受付開始

【ペタリンジャヤ】 ハムザ・ザイヌディン内務相は9月1日、富裕層誘致を目的とした、長期滞在ビザ「プレミアム・ビザ・プログラム(PVIP)」を発表。国交のない国を除くすべての国の富裕層を受け入れるとした。申請受付は10月1日に開始する。

PVIPでは最長20年間のマレーシア滞在が可能となり、滞在中の不動産購入や投資、事業運営なども許可されるが、市民権は得られない。PVIP参加者数は、マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)参加者数と合計してマレーシア人口の1%までとなる。

マレーシア国外の収入が月4万リンギ以上、あるいは年48万リンギ以上の個人(年齢不問)を対象としており、銀行口座残高100万リンギが必要。滞在1年後に口座残高から最大50%まで引き出せる。

また扶養家族として、配偶者、子供(20歳以下)、両親、義両親、家政婦の同行も可能。申請者と扶養家族の健康保険加入および無犯罪証明書提出が義務付けられる。ただし、21歳以上の子供は扶養家族とみなされず、別途PVIP申請が必要となる。

申請費用は20万リンギで、さらに扶養家族一人につき10万リンギが必要。5年ごとの更新手続きでは、パスポート確認、個人情報更新、警察による審査、国内での健康診断を受けることになる。

ハムザ内務相は、PVIPは世界の大物を引き寄せることができると確信しているとし、政府は初年度に1,000人の参加者を目標として掲げ、2億リンギの国内経済貢献や10億リンギの定期預金獲得を目指しているとした。また、PVIPは外国直接投資(FDI)の増加や経済発展、現地人材の雇用機会創出につながることが期待され、リンギに対する需要も高まり、リンギの貨幣価値も強化されると述べた。

富裕層をターゲットとした長期滞在ビザについては、近隣のシンガポール、タイやポルトガルなどでも採用されている。

(マレーシアン・リザーブ、マレー・メイル、9月1日)

新型コロナの新規感染者数は2340人、病床使用率は69.7%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、8月31日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2,340人で、累計感染者数は478万2,624人となった。
新たに2,502人が回復し、累計治癒者は471万5,417人。死者数は6人で、累計3万6,216人となった。アクティブ感染者は、前日から168人減の3万991人。うち95.5%が自宅、0.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、4.2%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は69.7%だった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,749万4,159人で、接種率は84.2%。1回目のブースター接種完了者は1,621万7,532人で、接種率は49.7%、2回目が46万6,009人で1.4%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、感染者が出続けているアクティブなクラスター数は31カ所となった。