【クアラルンプール】 与党連合第1党・統一マレー国民組織(UMNO)のトップは、次期総選挙日程についてすでに合意している模様だ。 「フリー・マレーシア・トゥデー」が複数のUMNO情報筋の話として報じた。来週にも議会解散が宣言されるとの見方も出ている。
イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相(総裁補)やアハマド・ザヒド総裁を含むUMNO党5役は9月30日に会議を行い、年内の解散・総選挙の方針で合意したと発表したが、詳細な日程については明らかにしていない。
UMNO下部組織の幹部3人は取材に対し、選挙日程はすでに党5役の間で決まっているがアブドラ国王への報告が済んでいないために明かされなかったと述べた。サバ州支部幹部は、「明らかにされていないものの日程が決定したことで党内の意気が上がっている」と述べた。
パハン州青年部幹部は「党幹部たちがすでに日程を決めており、それは近い将来だと信じている」とした上で、モンスーンによる洪水が多発する年末を避けるため来週にも下院議会が解散され、11月中旬、遅くとも下旬までに総選挙が行われるとの見方を示した。
イスマイル首相は党5役会議後に選挙日程を巡る憶測が飛び交った際、「解散時期の決定は首相の専権事項」と宣言し、ザヒド総裁もそれを認める発言を行った。これについてUMNO内でのイスマイル首相の続投論が固まったことの反映との見方もされており、政治アナリストらは「他の与党連合構成党に配慮することなく早期解散に踏み切る可能性が高まった」と分析している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、10月5日)