【ジェンポル】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は、世界的に経済の成長減速が起きているが、マレーシア経済について、他国に比べて深刻な影響は受けないとの見解を示した。

イスマイル首相は、今年のマレーシアの経済成長率がプラス成長となっており、今後も維持できる自信があると強調。第1四半期の成長率はプラス5%で、第2四半期はプラス6.9%に加速したとした。第2四半期の経済成長率は、東南アジア諸国連合(ASEAN)で最も高く、中国(プラス0.4%)や米国(プラス1.6%)、韓国(プラス2.9%)、シンガポール(4.4%)などの先進国を上回ったと強調。また、外国直接投資(FDI)がマレーシア経済への信頼を示しているとし、今年上半期のFDIは417億リンギで、新型コロナ感染拡大前の223億リンギに比べて増加していると述べた。

またイスマイル首相は、統計などでも経済の良好さが示されており、特に工業購買担当者景気指数(PMI)は予想や景気を判断する上での分岐点となる50を上回る50.3となり、1ー7月の外国人観光客数は320万人だったと強調した。それらの理由を根拠に、来年の世界経済の見通しは依然として不透明だが、他国のように経済減退の影響を受けることはないと確信していると言明。経済成長維持には厳しい状況にあるものの、他国に比べるとそこまで厳しくはないとした。
(ベルナマ通信、10月9日)