21年の出生数は前年比6.7%減、過去10年で最大の減少幅に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 統計局が発表した2021年の人口動態統計によると、2021年の出生数は前年比6.7%減の43万9,744人となり、過去10年間で最大の減少幅となった。

人口1,000人あたりの普通出生率(CBR)も、前年の14.5人から13.5人に低下。15歳から49歳までの女性の各年齢ごとの出生率を合計した合計特殊出生率(TFR)も、前年の1.8人から1.7人に下がった。過去50年間でのTFRは、1970年の4.9人から1.7人へと大幅にダウンしており、2011ー2021年でもTFRは低下し、民族別に見るとTFRが最も高かったのはマレー系で2.2人、最も低かったのは華人で0.8人だった。マレー系以外の全民族が人口維持に必要な水準を下回り、女性の初産年齢の平均は27.9歳となった。

死者数は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大の影響を受け、前年から34.5%(57,599人)増の22万4,569人。人口1,000人あたりの普通死亡率(CDR)は前年の5.1人から6.9人に上昇した。0ー14歳の死者数が前年の4,288人から4,115人に減ったのを除き、全年齢層で死者数が増加した。中でも、41ー59歳数は、前年比44%大幅増の5万2,282人となった。15ー40歳や60歳以上もそれぞれ1万3,070人から1万7,953人、11万3,294人から15万219人へと増加した。

DASH高速道路が開通、首都圏6高速道路の通行料金値下げへ

【クアラルンプール】 首都圏で6年間工事が進められていた、20.1キロメートルのダマンサラーシャアラム高架高速道路(DASH)が13日に開通した。開通を記念し、10月14日から11月30日までの通行料金が無料になる。

DASHは、42億リンギを投じ建設されたもので、ガスリ回廊高速道路(GCE)、ダマンサラ・プチョン高速道路(LDP)、ペンチャラ・リンク、SPRINT高速道路などの高速道路網を結ぶ。1日平均5万人の利用が見込まれ、プンチャク・ペルダナからペンチャラまでの90分の通勤時間を30分に短縮できる。料金所3カ所、休憩所2カ所、監視カメラ37台、非常電話18台、車両事故検知システム(VIDS)30台、道路情報板10面、発光ダイオード(LED)街灯2,441台を設置。料金所の建物には、ソーラーパネル、雨水利用システム、芝生の屋根を設置している。運営期間は、2014年12月から2069年12月までの55年間。

同日、首都圏の主要高速道路6カ所の通行料金の引き下げについても発表された。プロジェク・リンタサン・コタ・ホールディングス(プロリンタス)が運営するアンパンークアラルンプール高架道路、GCE、ケムニンーシャーアラム高速道路、カジャン分散リンク高速道路が20日から、IJMコーポレーションが運営するカジャンーセレンバン高速道路、スンガイ・ベシ高速道路は2023年1月1日から通行料金を値下げする。

通行料金値下げは、高速道路の運営権保有企業の再編によるもの。イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は、プロリンタス傘下4企業の再編に合意したとし、再編により政府から運営企業への補償金約88億リンギを節約でき、その分を利用者に還元できると述べた。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月14日、マレー・メイル、マレーシアン・リザーブ、バイブス、10月13日)

サラワク州首相、東京都主催「水素フォーラム2022」に参加

【クチン】 日本を公式訪問したサラワク州のアバン・ジョハリ首相は、12日に開催された東京都主催「TIME TO ACT:水素フォーラム2022」に参加。サラワク州は「アジア地域における水素のハブになる」というビジョンの下、日本や韓国の大企業と協力の上、水素製造に取り組んでいると述べた。

アバン州首相は、気象パターンが予測不可能になるなど気候変動の脅威が現実化する中、国際社会の協調的な取り組みが必要だと言明。サラワク州政府は「2050年までに炭素排出量をゼロへ」という目標達成のためエネルギー転換に取り組んでおり、州有企業サラワク州経済開発公社(SEDC)の子会社であるSEDCエナジーを通じ、日本の住友商事およびエネオスと協力し、水素を輸送しやすい形に転換したメチルシクロヘキサン(MCH)によるグリーン水素の2028年までの実用化を目標としているとした。また、再生可能エネルギーで製造されたグリーン水素・アンモニアを生産する「H2ビスカス」プロジェクトでは韓国のサムスン、ポスコ、ロッテと協力を行っていると述べた。実用化に関しては、2016年に州営電力会社のサラワク・エナジー(SEB)が水素製造施設の試験運用を開始し、クチンで水素を動力源とするバスや自動車を供給しているとした。

アバン州首相と代表団は、フォーラム開催前に小池百合子東京都知事を表敬訪問。また、エネオスの東京大井水素ステーションや東京都環境公社の水素情報館「東京スイソミル」も視察した。
(ボルネオポスト、10月13日)

ホンダマレーシア、「シビック」ハイブリッド版の予約受付開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは13日、Cセグメント・セダン「シビック」のハイブリッドシステム「e:HEV」技術を搭載したスポーツモデル「RS」の予約受付を開始した。

「e:HEV」は、排気量2リットルの直噴エンジンを採用した2モーターを採用しており、「RS」はマレーシアで初投入する排気量2リットルの「e:HEV」車となる。電子式の無段変速機とインテリジェントパワーユニット(IPU)、軽量かつ小型のリチウムイオン電池を搭載。最大出力は184PS、最大トルク315Nmを発揮する。Cセグメントでは初投入となる「スマートカードキーシステム」や安全運転支援システム「ホンダ・センシング」も標準装備した。

吉村宏信 社長兼最高経営責任者(CEO)は、今年1月に販売を開始した第11世代の「シビック」の9月までの販売台数は6,000台を超えており、好調だと言明。「RS」を新たに導入することで同社のCセグメント部門を強化することができると見込んでいると述べた。

新型コロナの感染者数は2090人、約2週間ぶりに2千人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、13日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は2,090人となり、累計感染者数は486万1,226人となった。2,000人を上回るのは9月30日ぶり。
新たに1,428人が回復し、累計治癒者は480万2,012人。死者数は3人で、累計は3万6,410人となった。アクティブ感染者は、前日から659人増の2万2,804人。うち95.8%が自宅、4.0%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は73.8%。ICU病床の使用率は60.7%、人口呼吸器の使用率は34.4%となり、それぞれ前日から下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,751万3,941人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,624万3,709人で、接種率は49.7%、2回目が51万2,094人となり、1.6%だった。