【クアラルンプール】 ホテル運営などを手掛けるトレードウィンズ・コーポレーションは、観光業界が正常化に向かっていることから、クアラルンプール(KL)、ランカウイ、ペナンで建設を進めているホテル3軒について予定通り2024年にオープンする方針だ。
同社は「ウォルドーフ・アストリア・KL」、「ヒルトン・ブラウ・ベイ・リゾート・ランカウイ」、「ランカウイ・インターコンチネンタル・ペナン・リゾート」 を建設中。現在は「ザ・ダナ・ランカウイ」、「ペランギ・ビーチ・リゾート」、「レバク・アイランド・リゾート」 (いずれもランカウイ) 、「ムティアラ・タマン・ネガラ」 (パハン州)、「グレンマリー・ホテル&ゴルフ・リゾート」 (セランゴール州) を所有し、「ヒルトン・ペタリンジャヤ」 (セランゴール州) と「ヒルトン・クチン」 (サラワク州)のマネジメントを手掛けている。
ムハンマド・ザイナル・アシキン社長兼最高経営責任者(CEO)は、既存のホテル稼働率がパンデミック前水準より20%低い程度まで回復するなど、長い不況のトンネルを抜ける気配があるとし、主なインバウンド市場である中国が段階的に海外旅行の制限解除に向かうと見られることから、来年には状況が改善すると楽観視していると述べた。その上で、客室当たりの収益はまだ2019年の時点より30%低いが、国内市場しかなかった2021年に比べると60%高いと指摘。リンギ安による国内旅行増加も追い風になると分析した。
(マレーシアン・リザーブ、10月19日)