【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 再三にわたってトラブルが発生していたクアラルンプール(KL)首都圏の軽便鉄道(LRT)ケラナ・ジャヤ線について、運行を手掛けるラピッドKLは9日朝、アンパン・パークーケラナ・ジャヤ間(16駅)について、15日までの7日間運休すると発表した。他21駅に関しては運行するが、23時までの短縮営業となる。
同線では5日午前10時34分頃、自動列車制御装置(ATC)の電子機器で不具合が発生。リセット処理により問題が解決し、また同日深夜にソフトウェア・アップデートを行ったことで一旦はシステムの安定が確認された。
6日に運行を再開したが、翌7日午前10時38分および午後8時39分に誤動作が再発生したため、列車の運行を停止。ラピッドKLはカナダのOEM(相手先ブランド生産)提携先タレス・グループと協力の上根本原因を調査し、8日午前5時30分にATCシステムの安定化に成功、その後運行を再開した。しかし同日午後3時過ぎに再度技術的問題が発生し、KLCCーケラナ・ジャヤ間で運行が停止された。駅が突然封鎖されたことにより一時乗客があふれ、混乱が生じた駅もあったという。
行き場を失った利用者が自動車利用に向かったため、8日夕刻、9日朝には帰宅や出勤の車の増加で首都圏各地で大渋滞が発生した。