総選挙の勝敗は若者と無党派層がカギ、投票率に注目

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 混戦模様となっている第15回総選挙だが、有権者の約3割を占める無党派票の行方が勝敗を決めるカギになるとみられており、無党派層の多い若者層がどれだけ投票に行くかが注目される。野党連合・希望同盟(PH)が国民戦線(BN)を破って政権交代に成功した2018年の総選挙では投票率は過去最高の83%に達した。

インスティチュート・ダルル・エサン(IDE)が10月21日から28日にかけて行った調査によると、有権者の79%が選挙に行く意向を示しており、前回総選挙時の同調査結果の80%に迫っている。投票率が上がると野党側が有利になるのが通例であるため、IDEのレズアン教授はPHが政権に復帰するには80%以上の投票率が必要だとしている。

年齢層別では、31ー40歳がもっとも選挙に関心が高く、80.4%が「投票に行く」と答えた。反対に18ー20歳では「投票に行く」は68.1%にとどまり、「分からない」が19.1%に上った。21ー30歳でも「分からない」が18.6%に上った。投票する政党(政党連合)を決めていないとの回答も29.2%に上った。

また次期首相にふさわしい人物については、PHのアンワル・イブラヒム会長が31.5%でトップとなり、国民同盟(PN)を率いるムヒディン・ヤシン前首相が20.3%、国民戦線(BN)が推すイスマイル・サブリ・ヤアコブ首相が24.9%、祖国戦士党(ペジュアン)を率いるマハティール・モハマド元首相が6.9%、BN総裁のアハマド・ザヒド統一マレー国民組織(UMNO)総裁が1.8%と続いた。
支持政党(政党連合)については、PHが30.7%でトップとなり、これにBNが27.9%で続いた。PNは12.7%にとどまった。

KLIAの入国自動ゲート、外国人長期滞在者も正式利用開始

【セパン】 出入国管理局のカイルル・ザイミー・ダウド局長は15日、クアラルンプール国際空港(KLIA)の自動入国検査システムについて、長期滞在ビザを所有する外国人も15日付けで正式に利用可能になったと発表した。

自動入国検査システムはマレーシア入国時に自動化ゲートで本人確認を行うもので、入国審査カウンターの前に長時間並ぶ必要がなくなる。マレーシア国民のみを対象としていたが、9月から長期滞在ビザを所有する外国人を対象に試験導入。これまで外国人1,910人が自動化ゲートを利用して入国したという。

自動化ゲートが利用できる外国人は、永住者や就労、学生、配偶者、マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)などのビザ所有者。観光・出張などでのビザなし短期滞在の場合は利用できない。また、自動化ゲートはICチップ付きパスポートのみ読み取り可能となる

カイルル局長は、自動化ゲートの正式導入により、KLIAの混雑緩和が期待できるとし、外国人180万人以上が恩恵を受けると言明。セキュリティ面に関しては、ブラックリスト掲載の外国人に対してはゲートが開かず、また、周囲に入国審査官が配置されていることから問題ないとした。さらに、KLIAに加え、シンガポールとの国境であるジョホール州の税関・出入国管理局・検疫(CIQ)施設でも自動化ゲートの導入を検討しており、12月頃に導入を発表できる可能性があるとした。シンガポールとの往来をスピードアップすることによりビジネス部門に貢献することが期待できるという。

カイルル局長によると、4月1日の国境再開後、マレーシアに入国しようとした外国人の総数は1,040万45人。そのうち、入国を拒否された外国人は5万769人だった。
(エッジ、ベルナマ通信、11月15日)

ユニクロ、DAスクエア店で国内初の衣服補修サービスを開始

【クアラルンプール】 カジュアル衣料のユニクロ(マレーシア)は、衣服を補修する「RE.UNIQLOスタジオ」をセランゴール州ペタリンジャヤのDAスクエア店内にオープンした。マレーシアでは初となる。

「RE.UNICLO」は、リペア(修理)、リユース(再利用)、リサイクル(再資源化)の3Rによる循環型経済への貢献を目指す取り組み。「RE.UNIQLOスタジオ」では、ユニクロの衣類を補修することで寿命を延ばす。ボタン交換、縫い目のほつれの補修、破れたポケットの補修、裾のほつれ補修などを有料で行う。また、不要になったユニクロ衣類を回収しリサイクルする。「RE.UNIQLOスタジオ」はマレーシア以外にも、日本、欧米、シンガポール、台湾で展開している。

ユニクロ(マレーシア)は、スタジオ開設を記念し、女性支援団体のアスファレーナグループと共同で、縫い目補修、ボタンの付け外し、ワッペンの付け直しなど、縫製技術習得プログラムを実施した。刺繍によりはぎれをコースターに生まれ変わらせる特別ワークショップも開催している。また、今後数カ月間で「RE.UNIQLOスタジオ」を他店舗に展開する計画で、アップサイクルやリペア活動を中心としたイベントカレンダーも発表する計画だ。
(KLフーディー、11月15日)

マレーシアで非接触決済「グーグルペイ」が利用可能に

【クアラルンプール】 米グーグルは15日、非接触型決済サービス「グーグルペイ」がマレーシアで利用できるようになったと発表した。マレーシアは、グーグルペイが利用できる45カ国目となる。

アンドロイド端末やウェアOS搭載のスマートウォッチで、「グーグル・ウォレット」アプリを利用した支払いが可能となる。アイフォンやアップルウォッチは対象外。対応する銀行・カードは現状、▽CIMB(マスターのクレジットカードのみ)▽ホンリョン・バンク(ビザのクレジットカード、デビットカード、マスターのクレジットカード)▽ホンリョン・イスラミック(マスターのデビットカード)▽パブリック・バンク(ビザのクレジットカード、デビットカード)ーーとなっている。HSBCとHSBCアマナ(いずれもビザとマスターのクレジットカード)も今後数カ月以内に対応する予定。ショッピーやエアビーアンドビーなど、決済手段にグーグルペイが選択できるサイトでのオンライン決済も可能となる。

また、グーグル・ウォレットには航空会社アプリで購入した搭乗券を追加できるが、エア・アジアが対応済みで、マレーシア航空も今後数カ月以内に対応する予定。搭乗券をグーグル・ウォレットに追加すると、出発時間や搭乗ゲートの変更があった場合に通知を受け取ることができる。

マレーシアでは非接触型決済の導入が進んでおり、今年8月には米アップルの「アップルペイ」が利用可能となっていた。
(ザ・サン、11月16日、ザ・スター電子版、エッジ、ソイチンチャウ、11月15日)

新型コロナの感染者数は2852人、病床使用率は75.5%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、15日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は2,852人となり、累計感染者数は495万3,418人となった。
新たに3,710人が回復し、累計治癒者は488万8,938人。死者数は12人で、累計は3万6,566人となった。アクティブ感染者は、前日から870人減の2万7,914人。うち93.0%が自宅、6.6%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は75.5%、ICU病床の使用率は64.5%、人工呼吸器の使用率は36.6%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万2,814人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,625万8,504人で、接種率は49.8%、2回目が55万3,707人となり、1.7%だった。