ホームセンターのミスターDIY、コスト上昇対策で価格見直しへ

【クアラルンプール】 ホームセンターを経営するミスターDIYグループ(M)は、コスト上昇対策のため、今後数四半期に渡り、商品価格を見直す方針だ。

エイドリアン・オン最高経営責任者(CEO)は、第3四半期決算発表で、商品構成の最適化および業務自動化にも取り組むと言明。先般実施した最低賃金の引き上げが営業費用に影響を及ぼしているが、継続的な収益増加により影響を軽減していくと述べた。また、在庫の最適化やコスト、オペレーションの効率化に引き続き注力するとした。

ミスターDIYの第3四半期(7ー9月)の売上高は前年同期比25.8%増の9億6,617万リンギ。既存店舗の売上高の増加や店舗数が841店舗から1,038店舗へ23.4%増加したことにより総取引高が40.1%増加したことが要因だという。純利益は、前年同期比12%増の1億118万リンギ。投入コスト圧力や最低賃金引き上げによる営業利益率の低下が増収分を一部相殺した。年初9カ月の売上高は、前年同期比21.8%増の29億2,000万リンギ、純利益は前年同期比13.3%増の3億3,687万リンギ。ミスターDIY、ミスター・トイ(玩具)、ミスター・ダラー(ディスカウントショップ)の3ブランドでの138店舗新設や第2四半期の祝祭需要が売上高向上に寄与した。

ミスターDIYでは今後も3ブランドの新店舗展開を進める方針で、第4四半期に42店舗、2023年に180店舗の新規出店を目指している。
(ザ・サン、ザ・スター、11月9日、エッジ11月8日)

国家災害管理庁、全国7州・140地区に洪水警戒を呼びかけ

【クアラルンプール】 国家災害管理局(NADMA)は8日、モンスーンシーズンの到来に先駆けて、7州の合計140の地区住民に対し、大雨と雷雨による洪水が発生する恐れがあるとし、災害準備を行うよう呼びかけた。

NADMAが洪水警戒エリアに指定したのは、クアラルンプール(KL、46地区)、ネグリ・センビラン州(45地区)、ジョホール州(26地区)、セランゴール州(16地区)、マラッカ州(3地区)、サラワク州(3地区)、ケダ州(1地区)の合計140地区。

 またカンポン・ムラユ・スバンとタマン・デサ・ケムニンについては、危険なレベルの降雨があったと警戒を呼び掛けている。
マレーシアは昨年、過去100年間で最大規模の水害に見舞われ、7万人以上が避難を強いられ、50人以上が死亡した。
(マレー・メイル、11月8日)

セランゴール州が18日を公休日に、総選挙に配慮

【シャアラム=マレーシアBIZナビ】 セランゴール州のアミルディン・シャリ首相は9日、第15回総選挙が11月19日に行われることを考慮し、前日の11月18日を特別に州の公休日に指定すると宣言した。

アミルディン州首相は記者会見で、セランゴール州内で居住・勤務していて他州にある故郷で投票する人の利便性を考慮したと説明した。

総選挙前日の11月18日を全国的に公休日にすべきとの要求は官公労連会議(CUEPACS)などから出されており、イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相も検討する考えを示していた。

LRTケラナジャヤ線で大規模故障、16駅で15日まで運休

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 再三にわたってトラブルが発生していたクアラルンプール(KL)首都圏の軽便鉄道(LRT)ケラナ・ジャヤ線について、運行を手掛けるラピッドKLは9日朝、アンパン・パークーケラナ・ジャヤ間(16駅)について、15日までの7日間運休すると発表した。他21駅に関しては運行するが、23時までの短縮営業となる。

同線では5日午前10時34分頃、自動列車制御装置(ATC)の電子機器で不具合が発生。リセット処理により問題が解決し、また同日深夜にソフトウェア・アップデートを行ったことで一旦はシステムの安定が確認された。

6日に運行を再開したが、翌7日午前10時38分および午後8時39分に誤動作が再発生したため、列車の運行を停止。ラピッドKLはカナダのOEM(相手先ブランド生産)提携先タレス・グループと協力の上根本原因を調査し、8日午前5時30分にATCシステムの安定化に成功、その後運行を再開した。しかし同日午後3時過ぎに再度技術的問題が発生し、KLCCーケラナ・ジャヤ間で運行が停止された。駅が突然封鎖されたことにより一時乗客があふれ、混乱が生じた駅もあったという。

行き場を失った利用者が自動車利用に向かったため、8日夕刻、9日朝には帰宅や出勤の車の増加で首都圏各地で大渋滞が発生した

新型コロナの感染者数は3781人、病床使用率は74.8%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、8日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は3,781人となり、累計感染者数は493万3,753人となった。
新たに2,979人が回復し、累計治癒者は486万1,792人。死者数は9人で、累計は3万6,504人となった。アクティブ感染者は、前日から793人増の3万5,457人。うち95.1%が自宅、4.7%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は74.8%、ICU病床の使用率は64.3%、人工呼吸器の使用率は37.3%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万1,078人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,625万4,922人で、接種率は49.8%、2回目が53万2,842人となり、1.6%だった。

体験型テーマパーク「エスケープ」、海外展開を計画

【クアラルンプール】 体験型スポーツテーマパーク「エスケープ」を運営するシム・レジャー・グループは、オマーン、カタール、サウジアラビア、中国でプロジェクトを推進しており、スリランカ進出に関しても契約を締結したと明らかにした。

エスケープは、「子供時代の再発見」というコンセプトの下、昔の遊びを再導入し、自然環境の中で乗り物やゲームを楽しめる施設。国内ではペナン州とセランゴール州ペタリンジャヤに施設を構え、ペナンでは先ごろ、マレーシア初となるスキー・スロープや死海プールを開設した。ペラ州イポーとパハン州の高原リゾート、キャメロン・ハイランドでも、新施設をオープンする予定だ。

シム・チューケン創業者兼会長は、ペナンで創業してから10年経つが、現在の成功は、チームの創意工夫と努力の結果であり、この成功に甘んじることなく今後も時代とともに進化し、来場者に新しい体験を提供し続けていくと述べた。

新アトラクション発表会に参加したペナン州のチョウ・コンヨウ首相は、過去10年間のエスケープ・ペナンの成長がペナンを世界クラスの観光地にする一助となったとし、新アトラクションの追加により、今後もペナンの観光産業の発展への寄与が期待できると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、11月7日)

決済事業のGHLシステムズ、アリペイプラスを導入

【ペタリンジャヤ】 大手決済サービスのGHLシステムズは中国のアントグループと提携した。アントグループが提供するアリペイプラスを導入し、マレーシアを訪れる外国人が自国のイーウォレットで支払いができるようにする。

アリペイプラスは国境を越えた取引に対応するクロスボーダー電子決済ソリューションで、アリペイの決済プラットフォームを通じてアリペイだけでなく、アリペイと提携する決済事業者の決済サービスも利用できる。

GHLのケビン・リー最高経営責任者は声明で「商業者、特に中小規模の商店の販売増を支援する提携だ」とした。

アントグループのチェリー・ホアン商店提携部門幹部は「現地の商業者が決済機能をデジタル化するのを支援するのがわが社の仕事」と述べた。感染症の世界的流行でデジタル決済を利用する消費者が、特に東南アジアで増加しているという。
既に4万余りの商店がアリペイプラス加盟店になった。
(ザ・サン、11月8日)

タッチアンドゴー、アリペイと提携で中国での決済が可能に

【クアラルンプール】 交通系ICカードやイーウォレットを展開する決済サービスのタッチ・アンド・ゴー(TNG)は7日、TNGイーウォレットのクロスボーダー決済機能を中国に拡大すると発表した。

中国の決済サービスであるアリペイプラスと提携し、中国国内での支払いにTNGイーウォレットが利用できるようになる。通貨両替の必要はなく、リンギ建てでの決済が可能。中国に展開するマレーシアの決済サービスは初となる。

アリペイプラスは、アリペイ(支付宝)の決済プラットフォームを通じ、提携先の決済サービスを利用できるようにした統合決済サービス。世界各国のオンラインショップ1,000店舗、空港10カ所、コンビニ9万店舗以上で利用可能。今回の提携により、シンガポール、日本、韓国、英国、イタリア、フランス、ドイツなどでもアリペイプラスのQRコード支払対応店舗でTNGイーウォレットが利用できるようになるという。
(ザ・サン、11月8日、エッジ、11月7日)

エアアジアXがKLー羽田線を再開、12月には札幌線も運航へ

【クアラルンプール】 長距離格安航空のエアアジアXは7日、クアラルンプール(KL)ー羽田線の運航を再開した。また、12月にはKLー新千歳線、来年にはKLー関空線も再開する。

週3便の運航で、羽田発KL行き「D7553」便は羽田発が23時45分でKL着が翌5時55分、KL発羽田行き「D7552」便はKL発が14時20分で羽田着が22時30分。 ともに月・水・金曜の運航だが、今後需要増加に伴い、順次増便する。

就航再開を記念し、2024年3月30日までの便について、KLー羽田線をエコノミークラスを片道699リンギ、プレミアムクラスを片道2,599リンギから購入できるキャンペーンも実施する。

ベンヤミン・イスマイル最高経営責任者(CEO)は声明で、東京線は常に最も人気のある路線の一つであり、2019年には約27万5,210人が東京発着のAAXを利用したと言明。再開により、年間23万人以上の利用を目指すとし、オーストラリアなどからもKL経由で日本に渡航することが可能になると述べた。
(ザ・サン、11月8日、エッジ、ベルナマ通信、11月7日、エアアジアX発表資料)

新型コロナの感染者数は2521人、6日ぶりに3千人下回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、7日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は2,521人となり、累計感染者数は492万9,972人となった。
新たに4,695人が回復し、累計治癒者は485万8,943人。死者数は8人で、累計は3万6,495人となった。アクティブ感染者は、前日から2,182人減の3万4,534人。うち94.9%が自宅、4.9%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は73.5%、ICU病床の使用率は61.2%、人工呼吸器の使用率は35.1%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万778人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,625万4,431人で、接種率は49.8%、2回目が53万614人となり、1.6%だった。