【クアラルンプール】 雨季に入り収穫量が減少した影響で、野菜や魚介類の価格が高騰しており、今後悪天候が続くことでさらに価格が上昇することが予想されている。

野菜農家協同組合のリム・サークウィー会長によると、今後2週間雨が続いた場合、旧正月に向けて野菜の価格は上がると予想。シンガポールからも野菜バイヤーも来ていることや、学校休暇が始まったことで、市場に出る野菜の量は少なくなっていると述べた。またクアラルンプール野菜卸売業者協会のウォン・ケンフアット会長は、野菜の価格は10ー20%上昇し始めたが、洪水が起きればさらに上がると指摘。菜心の卸売価格は通常3リンギから5.50リンギに上がっており、小売価格はさらに高く売られているとした。

また魚介類サプライヤーであるノース・オーシャン・ホールディングスのキャンディス・ゴー氏によると、気候変動に伴う収穫減や、結婚式や会社での会食などに大規模な集まりの再開に伴う消費者需要の高まり、外国人労働者の雇用コストの上昇などの理由から魚の価格は上がっている。

一方で、野菜価格の上昇の主因として、アグロ・ブライト・ファームを経営するケン・ワイ氏は、流通業者が市場価格を操作していることにあると指摘。そのため直接消費者に販売しているとした。またペナン消費者協会の教育責任者も、仲介業者による価格設定が問題であるとし、政府に対して悪徳業者の取り締まりや罰金を科すなどの対応を取るよう求めた。
(ザ・スター、ストレーツ・タイムズ、12月12日)