マレーシア人訪日者数、11月は前月から2倍の1万7,500人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2022年11月の訪日者数統計(推計値)によると、マレーシアからの訪日者数は1万7,500人だった。前年同月から134.6倍、前月からは2.0倍となった。

JNTOによると、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の水際対策緩和の影響で大幅に増加した。2019年同月比では73.1%減となった。また、日本への直行便は、クアラルンプールー羽田間の増便などが実施されており、前年同月比で回復傾向にある。なお、1ー11月の訪日者数は、前年同期比21.4倍の3万7,900人となった。
11月の世界全体の訪日者数は、前年同月比45.2倍の93万4,500人となり、前月からも倍近くの伸びとなった。年初11カ月では10.5倍の246万1,900人だった。

JNTOは、東アジア地域において韓国からの訪日外客数が前月から大幅に増加したこと、また、その他の地域においてもシンガポールや米国をはじめ多くの市場で順調な回復が見られたことが訪日外客数の押し上げ要因となったと指摘。なお、航空便においては増便の傾向が見られるが、新型コロナウイルス感染症拡大以前との比較では回復途上にあるとした。今後は観光立国の復活に向けて、観光地・ 観光産業について持続可能な形で「稼ぐ力」を高めるとともに、地方誘客や消費拡大を促進しつつインバウンドのV字回復を図る必要があると指摘。個人旅行の再開や入国手続き等の実用情報の的確な発信と併せ、これからの訪日観光の柱となるサステナブルツーリズム等の情報発信やMICE誘致等の取組を強化していくことが求められるとした

マレー半島東海岸の洪水、避難者数は7万人以上に増加

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレー半島東海岸を中心とした洪水被害による避難者数は、クランタン、パハン、ジョホールの3州で減少したものの、トレンガヌ州で大幅に増加し、合計で7万2,092人となった。

国家災害対策庁によると、21日正午時点での避難者数は、トレンガヌが最多で、前日夜から400人増えて4万456人となった。クランタンは21日朝に3万1,487人まで増加したが、正午時点では3万1,316人まで減少。一方、ペラは前日と同じ54人が帰宅できない状態が続いており、パハン、ジョホールではそれぞれ前日から減少して221人、48人となった。

環境天然資源気候変動省の洪水情報サイトによると、21日正午時点でクランタンで4本、トレンガヌで3本、パハンで1本の河川が氾濫危険水位を超えている。

気象局は21日午後、トレンガヌ、パハン、ジョホール、クランタンに対し22日までの大雨警報を発令。また、サラワクでは23ー24日、サバでは23ー26日に大雨が予想されるとしている。

アルミザン・モハマド・アリ首相府相(サバ・サラワク州問題)は、豪雨が予想される地域では特に丘陵地付近での地滑りに注意するよう警戒を呼び掛けた。

今年通年の経済成長は従来予想上回る可能性=アンワル首相

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相(兼財務相)は、マレーシアの今年通年の国内総生産(GDP)成長率が従来予想のプラス6.5ー7.0%を上回る可能性が高いとの見方を示した。第1、2、3四半期の経済成長率はそれぞれ5.0%、8.9%、14.2%のプラス成長となっている。

20日の下院議会における暫定予算に関する審議の中でアンワル首相は、新型コロナウイルス「Covid-19」がエンデミック段階に移行する中で経済活動が再開し、失業率も10月には3.6%に低下、年末における景気見通しもポジティブを維持していると指摘。ただ失業率は3.3%だったコロナ前の水準にはまだ戻っておらず、25歳未満の若年層の失業率が10%と高い水準にあることが懸念されるとした上で、地政学的紛争が世界的なインフレ圧力と経済成長の弱体化につながり、一次産品や食料価格の高騰がマレーシア人の生活費に悪影響を及ぼしていると述べた。

その上でアンワル首相は、国際通貨基金(IMF)が世界経済の成長率について2022年の3.2%から2023年には2.7%に減速すると予測していることに言及。「こうした世界的な影響に対処するために、連邦政府は国家全体の包括的な原則を採用している」とし、「すべてのセクターが政府に参加する必要がある。一次産品価格の上昇と政府の補助金によって大きな利益を上げた富裕層やコングロマリットも国民の幸福、特にB40とM40 (世帯所得の下位40%と中間層40%)のグループと零細商売の向上に貢献する必要がある」と述べた。
(エッジ、ベルナマ通信、12月20日)

マレーシアのトレンドは、ティックトック活用のマーケティング

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 リサーチなどを手がけるTNC(本社・東京都新宿区)は20日、アジア9エリアの2022年におけるトレンドに関する自主調査の結果を発表。マレーシアでは、「Z世代(18ー25歳)に人気のティックトックを活用したマーケティング」がトップとなった。

同調査は、今年1ー12月にかけて、マレーシアの他、中国、韓国、タイ、インドネシア、ベトナム、シンガポール、フィリピン、台湾で実施。同社のサービスである「TNCアジアトレンドラボ」で収集している情報や、現地ボードメンバーを中心としたグループインタビュー、ライフタイルリサーチャーによる定性調査対象をまとめ、各エリアのトレンドのトップ5を選定した。

マレーシアでのトレンド2位は、身体を再び生き返らせる「野外アクティビティ」、3位が男性による栽培から調理まで行うスクラッチクッキング、4位がスポーツの後はコンビニの軽食を楽しむ、マレーシアスタイルのスナッキング、5位が伝統衣装や妖怪などマレーシアならではのNFTアートとなった。

なお各国のトップは、中国が中国人のニーズに合わせた「国産無性別コスメ」、韓国が16年ぶりに再版された「ポケモンパン」、タイが食品大手によるプラントベースフード、インドネシアが、インドネシアをコンセプトに生まれ変わったモール「サリナ」、ベトナムが ホーチミンでエンタメ感を楽しめる路上カフェ、シンガポールが環境配慮の取り組み、フィリピンが海外発のヘルシースイーツショップ、台湾が多様なデザインでファッショナブルに進化するマイボトルだった。

 

新型コロナの感染者数は816人、病床使用率は72.9%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、20日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は816人となり、累計感染者数は501万9,400人となった。
新たに940人が回復し、累計治癒者は496万7,175人。死者数は6人で、累計は3万6,814人となった。アクティブ感染者は、前日から130人減の1万5,411人。うち93.8が自宅、5.9%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は72.9%、ICU病床使用率は67.3%、人工呼吸器使用率は40.8%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万9,885人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,627万5,092人で、接種率は49.8%、2回目が61万8,304人となり、1.9%だった。