マレーシアの日系企業の6割「コロナ禍でプラス影響があった」

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 パソナグループ(本社・東京都千代田区)は11日、日本やマレーシアなど12カ国・地域にある日系企業を対象に実施した「“大離職時代”の企業活動への影響に関する調査」の結果を発表。コロナ禍についてマレーシアの日系企業の60%は「プラス影響があった」と答え、12カ国地域中で最も回答率が高かった。

その一方で33%が「マイナス影響があった」、7%が「わからない」と回答した。

コロナ前と比較した直近の離職者数については、75%が「増加した」と答え、12カ国・地域中で最も回答率が高かった。また19%が「変化がなかった」、6%が「減少した」と回答した。

人材マネジメントにおいて、コロナ前と比較して難しさを感じているか?との質問では、81%が「はい」と回答し、19%が「いいえ」と答えた。
同調査は、8月5ー16日にかけて、日系企業のグローバル人事担当者、現地法人人事担当者等を対象に実施されたもので、マレーシアからは16社から有効回答を得た。

マレーシアが来年景気後退に陥ることはない=中銀総裁

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラ・マレーシア(BNM)のノル・シャムシア総裁は11日、マレーシアが来年、景気後退に陥ることはないとの予想を示した。


2022年第3四半期(7ー9月)の国内総生産(GDP)成長率を発表したノル・シャムシア総裁は記者会見で、インフレ率は今後も引き続き上昇する可能性があるものの、経済成長率の改善が見込めるとした上で、景気後退に陥らないと述べた。インフレ率が高まることで、国民の購買力や貯蓄への影響が出るため、中銀は段階的に政策金利の調整を実施していると説明。緩やかな政策が経済に完全に反映されるまでは時間がかかる可能性があるとした。急激な政策金利の上昇は家庭や企業に打撃を与えることになるとして、物価の安定と持続可能な成長のために複数の政策を実施していると説明。インフレ率は第3四半期に4.5%でピークを迎えた可能性が高いとしたが、今後も高止まりするとの見方を示した。


 一方で、通貨リンギが対米ドルで下落していることについて、ノル・シャムシア総裁は、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが米ドル高に繋がっているだけであり、マレーシア経済が危機に瀕しているという意味ではなく、域内の通貨も同じように下落していると説明。米ドル高が今後も続く可能性があるものの、マレーシアの経済ファンダメンタルズを反映した水準に調整されるとの予想を示した。

ブックオフ、マラッカに10店舗目の中古品店をオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ブックオフグループのマレーシア現地法人BOKマーケティングは、リユースショップ「ジャラン・ジャラン・ジャパン(JJJ)」の10店舗目となるキップモール・マラッカ店をマラッカ州に4日オープンしたと発表した。

ショッピングモール「キップモール・マラッカ」内に売場面積約500坪の店舗を構え、アパレル、生活雑貨、ベビー用品、おもちゃ、ホビー、スポーツ用品、楽器、家具、アクセサリー、着物など、日本で販売しきれなかったものを販売する。
JJJは、今回のマラッカ店のオープンにより、事業開始当初の目標であった10店舗を達成した。現地従業員は400名となり、幹部育成も進んでいるという。日本で売れなくなったモノの寿命を延ばすだけではなく、マレーシアにおいてもブックオフグループの経営理念の実現に取り組むことで、日本・マレーシア両国における持続可能な社会の実現を目指す。

今後も社会との連携も視野に入れた「日本のすてない社会」の実現を目指した出店を引き続き進め、事業活動を通じて持続可能な環境や社会の構築に貢献していく方針だ。

LRTケラナジャヤ線、14日朝に全面再開

【クアラルンプール】 16駅間で運休していたクアラルンプール(KL)首都圏軽便鉄道(LRT)ケラナ・ジャヤ線は14日午前6時に全面再開した。当初は15日まで運休の予定だった。

公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアによると、LRTを運営するラピッドレールとLRT車両製造会社のタレス・グループが各種テストを実施。公共陸運局(APAD)が自動列車制御装置(ATC)の安定性を確認し、14日からのサービス再開を承認した。ウィー・カション運輸相も12日、5分間隔で列車38台の走行テストを行った上で信号や通信システムに問題が生じていないことから早期の運転再開が可能という見方を示していた。

プラサラナのモハマド・アジャルディン社長兼最高経営責任者(CEO)は、今後も運行状況の監視を続けるとし、予定より2日早い再開により道路混雑の緩和を期待していると述べた。

プラサラナはまた、14ー20日までの1週間、乗車料金を無料にすると発表。30日乗り放題のMy50パスも更新時に7日間無料期間を付与する。

LRTケラナ・ジャヤ線は、5日からATCの不具合により再三にわたりトラブルが発生。抜本解決のため、9日にアンパン・パークーケラナ・ジャヤ間の16駅について7日間の運休が発表された。運休は2万人以上の通勤客に影響し、首都圏の交通渋滞も悪化していた。
(ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ、11月14日、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、11月13日、エッジ、11月12日)

新型コロナの感染者数は2234人、2日連続で2千人台

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、13日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は2,234人となり、累計感染者数は494万8,817人となった。
新たに3,836人が回復し、累計治癒者は488万2,664人。死者数は2人で、累計は3万6,548人となった。アクティブ感染者は、前日から1,604人減の2万9,605人。うち93.5%が自宅、6.2%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は69.7%、ICU病床の使用率は67.3%、人工呼吸器の使用率は37.9%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万2,505人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,625万7,414人で、接種率は49.8%、2回目が54万7,541人となり、1.7%だった。

プロドゥア、1ー10月の販売台数が20万台を突破

【ラワン=マレーシアBIZナビ】 ダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)は10日、今年1ー10月の販売台数が22万2,203台となり、20万台を突破したと発表した。

昨年は新型コロナウイルス「Covid-19」を封じ込めるためにロックダウンが行われたことで6−8月の販売台数が落ち込んだことで、前年同期比では前年比51.2%の大幅増加となった。

10月単月の販売台数は2万5,849台となり、前年同月比で5%増加した。最も売れたのはAセグメント・セダン「ベザ」で、6,768台。それにBセグメント「マイヴィ」(販売台数6,130台)、Aセグメント「アジア」(同4,989台)が続いた。同月の生産台数は2万2,974台で、年初10カ月では22万9,811台となった。

ザイナル・アビディン社長兼最高経営責任者(CEO)は、年末まで好調の勢いが続くと予想。今年の販売目標である24万7,800台を達成するために、生産と販売に力を入れると述べた。また国内の部品調達率が95%であることにも触れ、好調な生産および販売実績は、国内の自動車産業のエコシステムにプラス影響を与えている上、為替市場の変動による同社への影響を軽減できていると言明。今後も国内のサプライチェーンをさらに改善する方針だとした。

第3四半期のGDP成長率、プラス14.2%に加速

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラ・マレーシア(BNM)は11日、2022年第3四半期(7ー9月)の国内総生産(GDP)成長率が前年同期比プラス14.2%だったと発表した。労働市場の改善、政策支援、堅調な輸出により前期の8.9%を上回り、4四半期連続でプラス成長となり、2021年第2四半期年ぶりの2桁成長となった。

全てのセクターで成長率は前期を上回った。サービス業は観光業や娯楽業の回復を受けて、プラス12.0%から16.7%に加速。製造は堅調な電気・電子(E&E)部門に支えられて、前期(プラス9.2%)を上回り、13.2%となった。商業・複合開発などの実施により、建設業はプラス2.4%から15.3%に大幅に成長。鉱業も石油・ガスの増産に伴い、マイナス0.5%からプラス9.2%に回復した。人手不足問題を抱える農業も生産量と収穫量が回復したことで、マイナス2.4%からプラス1.2%に転換した。

国内需要はプラス13.0%から13.1%にやや加速。民間消費は15.1%は、前期(プラス18.3%)を下回ったものの、民間投資は13.2%となり、前期(プラス6.3%)を上回った。一方で、公共支出は前期のプラス2.6%から4.5%に加速。プラス3.2%だった公共投資は13.1%に上昇した。モノとサービスの輸出はプラス23.9%(前期10.4%)、輸入も24.4%(同14.0%)となり、それぞれ前期を上回った。

ノル・シャムシア総裁は、今後は世界経済の回復が予想を下回る可能性があることや、地政学的リスクの上昇、金融市場におけるリスク回避、サプライチェーンの再混乱などの影響を受ける可能性があるが、第4四半期も経済成長を維持できると予想。経済成長は、堅調な内需、大規模なインフラ事業、労働市場および観光産業の回復に支えられ、通年の成長率は従来予想の7%を上回るとの見通しを示した。

ライフスタイルのアマテラス、ルーフトップバーを12日オープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アマテラス (本社・東京都港区) は11日、クアラルンプールを一望できる地上200メートルの屋上に、670平米のルーフトップバー 「アマテラス・スカイラウンジ」 を12日にオープンすると発表した。

セランゴール州ペタリンジャヤ(PJ)のシェラトンホテルに隣接する「ピナクルPJ」の屋上に位置し、カウンターや通常席、VIP用シートや個室も備える。営業時間は火曜を除き、カクテルや食事を楽しめるラウンジタイムが午後5時ー午後10時、DJプレイが行われるナイトタイムが午後10時ー午前1時。

同社は5年前に設立し、これまでライフスタイルウェア事業を展開してきたが、食・音楽・エンターテイメントを通しアマテラスでしか体験できない場所の構築を目指し、和洋折衷のフュージョンをコンセプトとしたスカイラウンジを開発した。店内のインテリア、料理、香り、全ての空間において日本の和、おもてなしの心が表現されている。

ジェトロKL、日系DXスタートアップ5社を新たに支援

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所は、日系スタートアップのマレーシア展開支援プログラムで新たに日本企業5社を採択し、支援を開始すると発表した。

マレーシアで注目を集める「SaaS」「フィンテック」「エドテック」に関する革新技術を有する日本の有望企業5社が採択された。採択されたのは▽AI inside▽BoostDraft ▽クレジットエンジン▽レブコム▽80&Company――の5社。11月14日―16日の日程で、採択企業によるマレーシア訪問ミッションを実実施、現地企業とのネットワーキングセッション、ピッチイベントを開催する。

サンウェイiLABSと提携して実施するもので、今回で4回目。今回はリアルとオンラインを併せたハイブリッド形式で実施し、対面式メンタリングや現地のエコシステムの視察、ビジネスパートナー候補との面談などを実施。よりリアルなネットワークの構築や海外投資家・ビジネスパートナーとのマッチングへ繋げ、マレーシア更には東南アジアでのビジネス実現を目指す。

同プログラムはオープンイノベーション推進に向けて、日本企業と海外企業のデジタル技術(DX)等を活用した連携・協業を支援するもので、2019年に開始しこれまで15社を支援、うち5社で成果を出した。

新型コロナの感染者数は3436人、3日連続で3千人台

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、10日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は3,436人となり、累計感染者数は494万456人となった。
新たに4,292人が回復し、累計治癒者は486万9,969人。死者数は8人で、累計は3万6,522人となった。アクティブ感染者は、前日から864人減の3万3,965人。うち94.5%が自宅、5.2%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は75.2%、ICU病床の使用率は65.3%、人工呼吸器の使用率は37.8%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万1,594人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,625万5,991人で、接種率は49.8%、2回目が53万9,223人となり、1.7%だった。