体験型テーマパーク「エスケープ」、海外展開を計画

【クアラルンプール】 体験型スポーツテーマパーク「エスケープ」を運営するシム・レジャー・グループは、オマーン、カタール、サウジアラビア、中国でプロジェクトを推進しており、スリランカ進出に関しても契約を締結したと明らかにした。

エスケープは、「子供時代の再発見」というコンセプトの下、昔の遊びを再導入し、自然環境の中で乗り物やゲームを楽しめる施設。国内ではペナン州とセランゴール州ペタリンジャヤに施設を構え、ペナンでは先ごろ、マレーシア初となるスキー・スロープや死海プールを開設した。ペラ州イポーとパハン州の高原リゾート、キャメロン・ハイランドでも、新施設をオープンする予定だ。

シム・チューケン創業者兼会長は、ペナンで創業してから10年経つが、現在の成功は、チームの創意工夫と努力の結果であり、この成功に甘んじることなく今後も時代とともに進化し、来場者に新しい体験を提供し続けていくと述べた。

新アトラクション発表会に参加したペナン州のチョウ・コンヨウ首相は、過去10年間のエスケープ・ペナンの成長がペナンを世界クラスの観光地にする一助となったとし、新アトラクションの追加により、今後もペナンの観光産業の発展への寄与が期待できると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、11月7日)

決済事業のGHLシステムズ、アリペイプラスを導入

【ペタリンジャヤ】 大手決済サービスのGHLシステムズは中国のアントグループと提携した。アントグループが提供するアリペイプラスを導入し、マレーシアを訪れる外国人が自国のイーウォレットで支払いができるようにする。

アリペイプラスは国境を越えた取引に対応するクロスボーダー電子決済ソリューションで、アリペイの決済プラットフォームを通じてアリペイだけでなく、アリペイと提携する決済事業者の決済サービスも利用できる。

GHLのケビン・リー最高経営責任者は声明で「商業者、特に中小規模の商店の販売増を支援する提携だ」とした。

アントグループのチェリー・ホアン商店提携部門幹部は「現地の商業者が決済機能をデジタル化するのを支援するのがわが社の仕事」と述べた。感染症の世界的流行でデジタル決済を利用する消費者が、特に東南アジアで増加しているという。
既に4万余りの商店がアリペイプラス加盟店になった。
(ザ・サン、11月8日)

タッチアンドゴー、アリペイと提携で中国での決済が可能に

【クアラルンプール】 交通系ICカードやイーウォレットを展開する決済サービスのタッチ・アンド・ゴー(TNG)は7日、TNGイーウォレットのクロスボーダー決済機能を中国に拡大すると発表した。

中国の決済サービスであるアリペイプラスと提携し、中国国内での支払いにTNGイーウォレットが利用できるようになる。通貨両替の必要はなく、リンギ建てでの決済が可能。中国に展開するマレーシアの決済サービスは初となる。

アリペイプラスは、アリペイ(支付宝)の決済プラットフォームを通じ、提携先の決済サービスを利用できるようにした統合決済サービス。世界各国のオンラインショップ1,000店舗、空港10カ所、コンビニ9万店舗以上で利用可能。今回の提携により、シンガポール、日本、韓国、英国、イタリア、フランス、ドイツなどでもアリペイプラスのQRコード支払対応店舗でTNGイーウォレットが利用できるようになるという。
(ザ・サン、11月8日、エッジ、11月7日)

エアアジアXがKLー羽田線を再開、12月には札幌線も運航へ

【クアラルンプール】 長距離格安航空のエアアジアXは7日、クアラルンプール(KL)ー羽田線の運航を再開した。また、12月にはKLー新千歳線、来年にはKLー関空線も再開する。

週3便の運航で、羽田発KL行き「D7553」便は羽田発が23時45分でKL着が翌5時55分、KL発羽田行き「D7552」便はKL発が14時20分で羽田着が22時30分。 ともに月・水・金曜の運航だが、今後需要増加に伴い、順次増便する。

就航再開を記念し、2024年3月30日までの便について、KLー羽田線をエコノミークラスを片道699リンギ、プレミアムクラスを片道2,599リンギから購入できるキャンペーンも実施する。

ベンヤミン・イスマイル最高経営責任者(CEO)は声明で、東京線は常に最も人気のある路線の一つであり、2019年には約27万5,210人が東京発着のAAXを利用したと言明。再開により、年間23万人以上の利用を目指すとし、オーストラリアなどからもKL経由で日本に渡航することが可能になると述べた。
(ザ・サン、11月8日、エッジ、ベルナマ通信、11月7日、エアアジアX発表資料)

新型コロナの感染者数は2521人、6日ぶりに3千人下回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、7日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は2,521人となり、累計感染者数は492万9,972人となった。
新たに4,695人が回復し、累計治癒者は485万8,943人。死者数は8人で、累計は3万6,495人となった。アクティブ感染者は、前日から2,182人減の3万4,534人。うち94.9%が自宅、4.9%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は73.5%、ICU病床の使用率は61.2%、人工呼吸器の使用率は35.1%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万778人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,625万4,431人で、接種率は49.8%、2回目が53万614人となり、1.6%だった。

来年の政策金利は3.5%の可能性も、ホンリョン投資銀予想

【クアラルンプール】 中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は3日、翌日物政策金利を2.75%へ0.25ポイント引き上げたが、ホンリョン・インベストメント・バンクは強気姿勢の継続を予想しており、来年には更なる利上げが行われ、政策金利は3-3.5%になるとみている。

ホンリョンエコノミストのチン・イーシャン氏は「来年の金利予想はこれまでどおり3-3.5%だが、当初予想より早くその水準になる。インフレ抑制のため利上げは前倒し実施が必要だからだ。リンギ安圧力も強い」と述べた。

チン氏によれば、来年上半期は、財政・金融緩和という追い風効果の多くが消散し、前年同期の数字が統計に影響するベース効果も薄れるため、経済は徐々に減速すると予想される。さらに、金融政策は効果が表れるまで時間がかかるため、経済減速が明確になった時より、経済回復が好調な時の方が利上げをしやすいという。

消費者支出はこの先数カ月、堅調を維持する見通しのため、コアインフレに対する需要サイドからの圧力は弱まらないという。
(マレーシアン・リザーブ、11月4日)

総選挙公示、マハティール氏ら大物も立候補届け出

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 第15回総選挙の公示が5日にあり、すでに出馬の意向を示していた97歳のマハティール・モハマド元首相を筆頭に、イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相、アンワル・イブラヒム元副首相、ムヒディン・ヤシン前首相ら次期首相に指名される可能性のある大物政治家が次々と下院選に立候補を届け出た。

前回に続いてケダ州ランカウイ選挙区から出馬するマハティール氏(野党・祖国戦士党=ペジュアン会長)は、「まだ片付いていない仕事に決着をつけるため」と立候補理由を説明した上で、今回が最後の出馬になるだろうと言明。ペジュアンを含むマレー系4政党を糾合した新たな政党連合「祖国運動」(Gerakan Tanah Air)でまだ首相候補が決まっていないことについては、「多数派となってから決定する」と述べ、自身の三度目の首相就任の可能性を匂わせた。なお息子でペジュアン党首のムクリズ氏(元ケダ州首相)も同州ジェルルン選挙区から立候補を届け出た。

与党連合・国民戦線(BN)の首相候補となっているイスマイル首相は、地元のパハン州ベラ選挙区で、野党連合・希望同盟(PH)と国民同盟(PN)の2候補を交えた三つ巴の戦いに挑む。2018年の前回総選挙では43.89%を獲得し、粘るPH候補を振り切った。

野党連合PHを率いるアンワル氏は、今回は選挙区をペラ州タンブン選挙区に変更し出馬。BN、PN、ペジュアンの3候補と戦う。PNを率いるムヒディン前首相は、地元のジョホール州パゴー選挙区から再び出馬する。

このほか野党・マレーシア統一民主同盟(MUDA)を率いる若手政治家、サイド・サディック党首はジョホール州ムアル選挙区から、汚職裁判で係争中のアハマド・ザヒド元副首相(BN総裁、統一マレー国民組織=UMNO総裁)はペラ州バガン・ダトゥック選挙区からそれぞれ出馬する。

総選挙公示、多くの選挙区で候補者乱立の混戦模様に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 第15回総選挙の公示が5日にあり、下院議会(定数222)選挙に過去最高の945人が立候補を届け出た。不在者投票は15日、投開票は19日に行われる。

与党連合・国民戦線(BN)、国民同盟(PN)、野党連合・希望同盟(PH)の三大政党連合による争いを中心に展開する見込み。PHが最も多い206人の候補者を擁立、BNは178人、PNは149人、そしてマハティール・モハマド元首相が率いる祖国戦士党(ペジュアン)が116人を擁立した。地方ではサバ伝統党(ワリサン)が52人、サラワク政党連合(GPS)が31人を擁立した。今回は無所属候補が108人と多く、過去最高を記録した。

対抗馬がいない無風選挙区はゼロで、候補者2人による一騎打ちとなるケースもわずか9選挙区にとどまった。立候補者が最も多かったのはクアラルンプール(KL)バトゥ選挙区の10人で、アンパン選挙区が9人で続き、▽セパン▽コタ・ラジャ▽バンギーーの3選挙区でも8人が立候補する乱戦となった。このほか5選挙区で7人、24選挙区で6人、43選挙区で5人、82選挙区で4人、54選挙区で3人が立候補した。

選挙戦は早くから準備を進めてきたBNが、組織力を背景に優位に戦いを進めると見られているが、世論調査機関、ムルデカ・センターの直近の世論調査によると、支持率は40%を割り込んでおり、無党派票や新たに選挙権を得た人たちの投票行動、そして各地で被害をもたらしている洪水の状況次第で勝敗の行方は予断を許さない。いずれの政党連合が勝利しても過半数に満たない公算が強く、他の党派と連立を組むことになりそうだ。選挙権名簿の人数は2,117万3,638人となっており、うち600万人超が今回初めて選挙権を得た人たちだとされる。

改選前の議席はBNが41議席、PNが39議席、GPSが19議席で、その他の共闘先と共に合計115議席を確保していた。

なお下院議選と同時に行われる▽ペラ▽パハン▽ぺルリスーーの3州議会選挙、及びサバ州ブガヤ選挙区の補選では、合計117議席に441人が立候補した。

三菱自動車(M)、ジョホール州クルアンに新3Sセンター開設

【クアラルンプール】 三菱モーターズ・マレーシア(MMM)は、ジョホール州クルアンに3S(販売、サービス、部品交換)センターを新設した。MMMは、ジョホール州にショールーム7カ所を有している。
新3Sセンターの建築面積は1万平方フィート。サービスベイは3基で、ラウンジ、無料WiFi、キッズコーナーを備えている。運営は1986年から自動車販売や修理を行っているディーラーのK.M. リム・オートが担当する。営業時間は、月ー金曜は午前8時30分ー午後7時、土曜が午前9時ー午後6時、日曜が午前10時ー午後5時。
池田真也・最高経営責任者(CEO)は、顧客とのタッチポイントを増強すべく販売店網の拡充を進めているとし、未開拓地域をカバーし、販売・サービスを拡大することで三菱自動車への需要増に応える方針だと言明。今後ショールームやサービスセンターをより広範囲で利便性の高い場所に設置することを目指していると述べた。
(ポールタン、11月4日)

新型コロナの感染者数は3913人、4日ぶりに4千人下回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、6日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は3,913人となり、累計感染者数は492万7,451人となった。
新たに3,774人が回復し、累計治癒者は485万4,248人。死者数は5人で、累計は3万6,487人となった。アクティブ感染者は、前日から134人増の3万6,716人。うち95.4%が自宅、4.4%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は70.3%、ICU病床の使用率は60.2%、人工呼吸器の使用率は34.8%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万626人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,625万4,032人で、接種率は49.8%、2回目が52万8,328人となり、1.6%だった。