パビリオン・ダマンサラハイツモール、来年5月にソフトオープン

【クアラルンプール】 クアラルンプールのダマンサラで建設中のショッピングモール「パビリオン・ダマンサラハイツ・モール」は来年5月にソフトオープンする予定だ。

同ショッピング・モールの運営会社、クアラルンプール・パビリオンのリテール部門のジョイス・ヤップ最高経営責任者(CEO)は1日に開催した発表会で、現時点のテナント入居率は70%以上となっていると言明。最終的には小売店舗約380店舗が入居予定で、多様なニーズに対応できると説明した。国境再開後に外国人観光客がマレーシアに戻ってきたことは良い兆候だとし、4,000人近い雇用を創出することで経済に相乗効果をもたらすことができると見込んでいるとした。

パビリオン・ダマンサラハイツは、富裕層が多く住む地域に位置する総合開発プロジェクト。ショッピング・モールのほか、5棟の高級住宅タワー、10棟のオフィスタワー、5つ星ホテルが建設される。推定総開発価値(GDV)は50億リンギ。SPRINT高速道路、連邦高速道路(フェデラル・ハイウェイ)、ダマンサラ—プチョン高速道路(LDP)の3つの主要高速道路からアクセスでき、約2,000台の駐車場を備える。
(ザ・スター、11月2日)

 

総選挙、与党連合BNがやや優勢か=各種世論調査

【クアラルンプール】 各種世論調査によると、11月19日に投開票が行われる第15回総選挙では、イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相率いる与党連合・国民戦線(BN)が多数派を占めるマレー有権者の多くの支持を得て、やや優勢に戦いを進めている模様だ。

選挙戦はBNとムヒディン ヤシン前首相が率いる国民同盟(PN)、アンワル・イブラヒム元副首相率いる野党連合・希望同盟(PH)の3政党連合が互いに候補者を出し合うと見られているが、トップ争いはBNとPHになる見通し。世論調査ではBNが優勢だが投票先を決めていない無党派層も多く、今後の行方次第では戦局が変わる可能性もある。

O2リサーチ・マレーシアのオンライン調査によると、1,105人の回答者のうち37%がBNの勝利を予想しており、PHが32%、PNが19%にとどまった。ただ「分からない」との解答も全体で12%に上り、BNが頼みとするマレー系有権者も19%が「分からない」と答えるなど不透明だ。

イルハム・センターの調査によると、1,622人の回答者のうちBNを選ぶとの回答は35%で最も多く、PHは18%、PNは12%となった。マレー系の46%がBNを支持しており、PN支持は16%、PH支持は13%にとどまっている。インド系でもBN支持が35%でトップだったが、華人ではPH支持が38%で最も高かった。一方でその他が14%、まだ決めていないとの解答が21%に上るなど、無党派層の行方がカギを握りそうだ。

どの政党連合も過半数を取れない場合については、O2リサーチの調査によると、BN支持者の80%がBNがいったん決別したPNと再び連立を組むことを望んでおり、PN支持者の81%が同様にBNとの再連携を求めている。一方、PH支持者の52%がPNと組むべき、47%がBNと組むべきと意見が分かれた。

イスマイル首相は、過半数が取れない場合には他の党派とオープンに連立交渉を行う考えを示している。PHは新興野党のマレーシア統一民主同盟(MUDA)と連携することを決めたが、マハティール・モハマド元首相率いる新たな政治連合「祖国運動」(Gerakan Tanah Air)やPNとは連携しない方針を示している。
(ザ・スター、11月2日)

TM、データ無制限の5Gサービス第1期を開始

【クアラルンプール】 通信大手の政府系テレコム・マレーシア(TM)は1日、携帯接続サービス「ユニファイ・モバイル」で5Gサービス第1期の提供を開始した。データ量は無制限で、プリペイド(前払い)、ポストペイド(後払い)双方の顧客が対象となる。

イムリ・モクタル最高経営責任者(CEO)は声明で、5Gは一般消費者や中小企業(MSME)向けサービスにおけるTMの優位性を強化するものだとし、5Gは現在、全国の33%以上をカバーしているが、300万世帯およびMSME40万社という顧客基盤を活かし、さらなる展開を目指すと言明。国内の光ファイバーネットワークの近代化や、自動化、仮想化技術を統合し、5Gサービスを支えるインフラを強化するとした。

TMは最近、企業の5G変革を目指すプログラム「5Gスフィア」を立ち上げ、39社のパートナー企業が参加している。5Gスフィアは政府と協力の上で、スマートシティ、スマートインダストリー、5G対応アプリなどの利用を加速し、より持続可能で包括的なデジタル社会・経済を実現するものだという。
(ザ・スター、11月2日、エッジ、ベルナマ通信、11月1日)

ジェトロKL、イノベーション概況ウェブセミナーを開催へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所は、マレーシア・デジタルエコノミー公社(MDEC)と共同で11月9日に「イノベーション概況ウェブセミナー」を開催すると発表した。

日本・マレーシア間のオープンイノベーション促進に向けたもので、マレーシアのスタートアップ関連政策の中心的役割を担う、政府系機関クレードル、マレーシア技術革新研究加速機関(MRANTI)、MDECの3組織が直近のマレーシアのスタートアップ分野・テック分野におけるエコシステム概況、政策、各政府系機関の役割・提供プログラム、日系企業が活用可能なサポートプログラムについて概説する。セミナー実施後、希望があれば後日登壇企業との面談機会をアレンジする。

マレーシア政府は、2021年2月にマレーシアのデジタル経済の促進に向けたブループリント「マイデジタル」を、2021年11月にスタートアップ育成促進に向けたロードマップ「マレーシア・スタートアップ・エコシステム・ロードマップ2021ー2030」を発表し、2025年までに5社のユニコーン企業を含む5,000社のスタートアップ企業の育成を目指す等、スタートアップ企業の育成に積極的に取り組んでいる。

新型コロナの感染者数は2913人、2日連続で3千人下回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、1日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は2,913人となり、累計感染者数は490万5,877人となった。
新たに2,599人が回復し、累計治癒者は483万7,652人。死者数は3人で、累計は3万6,478人となった。アクティブ感染者は、前日から311人増の3万1,747人。うち95.3%が自宅、4.5%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は74.9%、ICU病床の使用率は62.2%、人工呼吸器の使用率は34.8%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,751万9,123人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,625万1,609人で、接種率は49.8%、2回目が52万1,124人となり、1.6%だった。

ファストフードの米タコベル、来年22店舗を新規出店

【ジョージタウン】 メキシコ風ファストフード・チェーン米「タコベル」は、年内に5店舗を開設し、年末までに国内店舗数を20店舗とし、来年はさらに22店舗を新規出店する目標だ。

タコベル・マレーシア・シンガポールの運営責任者兼最高経営責任者(CEO)のハリス・べー氏は、10月29日にオープンした、ペナン州のタコベル・シティ・ジャンクション店が国内15店舗目で、北部地域では初の店舗であるとし、来年にはドライブスルー併設店3店舗の開設を検討するなど、積極的な拡大戦略を考えていると述べた。

マーケティング・コミュニケーション責任者のギタ・スリラム氏は、外国料理にもかかわらず、タコス、ケサディーヤ、ブリトーなどのメキシコ風の料理がマレーシアで受け入れているとし、他のファストフード店と比較して手頃な価格で優れたサービスを提供できるのがタコベルの強みだとコメント。マレーシア展開を嬉しく思うとし、さらなる拡大を目指すと述べた。

マレーシア1号展は2021年4月にサイバージャヤでオープン。首都圏のショッピングモールを中心に展開してきたが、今年6月に首都圏外初となる店舗をネグリ・センビラン州ニライに開設していた。
(ザ・サン電子版、ベルナマ通信、10月30日)

オミクロン株の派生型「XBB」、4人の感染を確認=保健省

【クアラルンプール】 カイリー・ジャマルディン保健相は10月31日、「XBB」(グリフォン)と呼ばれる新型コロナウイルス「Covid-19」のオミクロン株の派生型が、マレーシアで初めて確認されたと発表した。

27日時点で、25ー41歳のセランゴール州とネグリ・センビラン州に住むマレーシア人4人(男性3人、女性1人)の感染を確認。そのうち1人は、新型コロナの再感染者で、全員渡航歴がなく、「XBB」感染者と接触した形跡もない。4人共にカテゴリー2(軽度の症状)で、隔離療養をしている。濃厚接触者への感染は確認されていない。

カイリー大臣は、10月16ー22日の新規感染者数は前の週に比べて16.5%増加したとし、小さな感染の波が発生していると言明。「XBB」が新規感染者増加の背景にあると説明した。第15回総選挙(GE15)を前に、様々なイベントや集会が行われるとして、国民に警戒するよう注意を喚起。マスクの着用は任意ではあるものの、着用することを「強く推奨する」と述べた。
(ザ・サン、ザ・スター、11月1日、マレー・メイル、10月31日)

スギ薬局の期間限定ストア、伊勢丹KLCC店にオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ヘルスケアのアルプロ・ファーマシーは10月28日、伊勢丹KLCC店で、スギ薬局の期間限定ポップアップストア「スギ・スギ・パワード・バイ伊勢丹」をオープンした。

30以上の日本ブランドの、スキンヘア、ヘアケア、ヘルシー食品、キッチン家電、コスメ、ベビー用品、雑貨、パーソナルケア商品を取り扱う。KLCC店での営業は11月9日まで。

アルプロは、伊勢丹のロット10店(11月15日ー28日)、ガーデンズ・モール店(12月9日ー2023年3月31日)でも期間限定ポップストアを順次オープンし、自社ECサイト上でもスギ薬局商品を販売する。

ポップストアのオープンを記念し、12月31日までに100リンギ以上購入で伊勢丹の商品券や日本への往復航空券など、最大8,000リンギ相当の賞品が抽選で当たるキャンペーンを実施する。

スギ薬局を運営するスギホールディングス(本社・愛知県大府市)は7月、アルプロとの提携を発表。アルプロがマレーシアでのスギ薬局商品の独占販売権を取得している。

加賀電子がペナンで新工場を建設、本格稼働を開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 加賀電子(本社・東京都千代田区)は10月31日、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域における電子機器受託製造サービス(EMS)事業の生産能力増強のため、ペナン州ペライに新工場を建設し、10月より本格稼働を開始したと発表した。

新工場の延べ床面積は1万1,150平方メートル。投資額は5年間でおよそ10億円で、土地と建物はレンタルとなる。各種電源製品および衛生機器、産業機器、民生機器向け基板実装を生産する。従業員数は900人。

同社は、成長ドライバーの中核にEMS事業を位置付け、国内外で生産拠点の拡充を進め、現在は日本を含め10カ国の21カ所に生産工場を構える。2000年には、ペナン州で現地法人「加賀コンポーネンツ(マレーシア)」を設立し、電源製品や衛生機器、電動工具、民生機器向け電装基板の生産を行ってきた。新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大に伴い、問題となっていた半導体不足や国際物流網の混乱は解消に向かい、顧客からの需要や引き合いは急回復していることから、これを契機に、老朽化した工場建屋・設備を一新、生産品質・生産効率の一層の向上を図り、旺盛な需要に対応出来る体制を整えることとした。新工場は現工場と同じ工業団地内にあり、直線距離で約3.5キロメートルで、移転費用を抑えられるほか人材流出も抑制できるなど、コスト面、人材面において最適な立地にある。

加賀電子は、今回の生産能力増強は、既存顧客からの受注増に加え、ASEAN地域での分散生産のニーズや現地ローカル企業からの新規案件の受注も視野に、操業開始後5年内に売上高100億円を目指していく方針だ。

新型コロナの感染者数は2913人、4日ぶりに3千人下回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、1日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は2,913人となり、累計感染者数は490万2,964人となった。
新たに2,833人が回復し、累計治癒者は483万5,053人。死者数は9人で、累計は3万6,475人となった。アクティブ感染者は、前日から71人増の3万1,436人。うち95.3%が自宅、4.5%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は76.2%、ICU病床の使用率は62.9%、人工呼吸器の使用率は34.2%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,751万8,966人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,625万1,130人で、接種率は49.8%、2回目が52万594人となり、1.6%だった。