インドネシアの「クナンガンコーヒー」スリアKLCCにオープン

【クアラルンプール】 インドネシアのコーヒーチェーン、「クナンガン・コーヒー」はマレーシア1号店をクアラルンプール(KL)のショッピングモール「スリアKLCC」にオープンした。同社にとり海外初出店となる。

共同設立者兼最高経営責任者(CEO)のエドワード・ティルタナタ氏によると、来年第1四半期までにマレーシア国内で約10店舗オープンする計画だ。すでに4店舗については、KLの「マイタウン・チェラス」、「パビリオンKL」、「ニューセントラルKL」、セランゴール州ペタリンジャヤの「サンウェイ ・ピラミッド」に開設することが決まっており、年内にオープンできる見込みだ。

「クナンガン・コーヒー」は2017年に設立。インドネシア国内では64都市に850店舗を開設している。昨年12月に、「ユニコーン企業」(企業の評価額が10億米ドルで、設立10年以内の未上場のベンチャー企業)となっている。
(エッジ、10月17日)

UMWグループ、第3四半期の自動車販売台数は9万3972台

【クアラルンプール】 UMWホールディングスは、傘下のUMWトヨタ・モーター(UMWT)とダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)の第3四半期の自動車販売台数が、9万3,972台となったと発表した。前期の8万9,183台を上回り、今年最高となった。

1ー9月の販売台数は26万7,226台で、新型コロナウイルス「Covid-19」拡大抑制のために実施されたロックダウンの影響を受け前年同期に比べて62%増となった。
UMWTの9月の販売台数は今年最高の9,233台となった。第3四半期も前期比6%増の2万4,961台。1ー9月は前年同期から54%増えて7万872台だった。
一方でプロドゥアの9月の販売台数は、前月(2万6,039台)から2万4,626台へと微減。第3四半期では、前期から5%増えて6万9,011台と今年最高となった。1ー9月は前年同期比65%増の19万6,354台だった。

UMWホールディングスのアマハド・フアド社長兼最高経営責任者(CEO)は、第3四半期の好業績から明らかなように、UMWTとプロドゥアの需要は依然として強いと述べた。予約も好調を維持しているとして、納期を早めるため生産の強化を引き続き図ると言明。サプライチェーンの改善により、不測の事態が発生しない限り、今年度の販売目標達成を確信しているとした。
(ザ・サン、ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月18日、エッジ、ベルナマ通信、10月17日)

バイオエネコ、バイオマス燃料の日本輸出を拡大へ

【クアラルンプール】 バイオマス燃料のバイオ・エネコは、日本を中心とした海外輸出を拡大する方針だ。

セランゴール州クラン港のノースポート近郊で拠点を拡張し、今後3年間で230万トンのバイオマス燃料を全世界に供給する。その中でも、2025年のバイオマス需要が現在の3倍近い2,300万トンになると予想されている日本に注力する。

オリバー・ヨウ社長は、日本は世界第5位のバイオマス市場だとし、2011年の福島第一原子力発電所事故以降、日本は化石燃料から再生可能エネルギー(RE)へシフトし、2030年までにRE由来電力を電力供給全体の22ー24%とすることを目標として掲げていると指摘。同社は、日本の発電所へのバイオマス燃料供給のため、トップクラスの多国籍企業との契約を獲得しており、今後数カ月でさらに契約を獲得できる見込みだとし、バイオマス燃料の開発、製造、供給における域内の主要企業として日本の需要に応えられると確信していると述べた。

バイオエネコは、韓国、タイ、フィリピンにもバイオマス燃料製品を供給している。フィリピン向けには総重量6,800トンのパーム椰子殻(PKS)を出荷。PKSは石炭に代わるクリーンで効率的なエネルギー源として広く利用されている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月17日)

来年度予算案、「再選なら年内に再提出」イスマイル首相

【クアラルンプール】 議会解散により暫定首相となっているイスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は、先ごろ下院議会に提出したまま宙に浮いている2023年予算案について、再選を条件に年内に再提出する方針であることを明らかにした。

予算案は10月7日に下院議会でテンク・ザフルル財務相によって発表されたが、10月10日にイスマイル首相が下院議会の解散を発表したため審議入りしていない。

イスマイル首相は、予算案は議会承認を得る必要があるがまだ審議入りしていないと指摘。11月中にも開催される総選挙で信任を得た場合、予算案で発表したすべての優遇策などの政策を実施することを約束すると述べた上で、自身が再選されず別の者が首相職を引き継いだ場合にはそれらが実施されない可能性があると警告した。

イスマイル内閣が発表した予算案には、低所得者向けの一時金、公務員の賃上げ、中所得者向けの所得税減税、中小企業向け法人所得税減税などが盛り込まれた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、10月17日)

新型コロナの感染者数は1210人、病床使用率は70%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、17日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は1,210人となり、累計感染者数は486万8,402人となった。
新たに2,026人が回復し、累計治癒者は480万8,909人。死者数は6人で、累計は3万6,423人となった。アクティブ感染者は、前日から822人減の2万3,070人。うち95.4%が自宅、4.4%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は70.0%、ICU病床の使用率は63.7%、人口呼吸器の使用率は35.7%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,751万5,382人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,624万5,298人で、接種率は49.7%、2回目が51万3,669人となり、1.6%だった。

10月1日開始のデジタルノマド向けビザ、2千人以上が申請

【ランカウイ】 アヌアル・ムサ通信マルチメディア相は、10月1日より受付を開始したデジタルノマド(ITを活用し旅行しながら働く人)向けビザ「DEランタウ」について、オンライン申請件数が2,000件を超えたと明らかにした。

「DEランタウ」は年収2万4千米ドル以上のIT・デジタル系フリーランス、あるいはリモートワーク労働者が対象の1年滞在できるビザで、1年延長も可能。申請料金は1,000リンギで、配偶者や子供の帯同が認められている(帯同者申請料金は500リンギ)。第1期として9月13日にペナンにおいて1カ所目のデジタルノマド拠点を開設。10月16日にはケダ州ランカウイにおいてオープンした。今後は、クアラルンプールで設置が予定されている。

アヌアル大臣は、国が率先してデジタルノマド向け施設をさらに拡充する必要があると言明。またマレーシア・デジタル経済公社(MDEC)のマハディール・アジズ最高責任者(CEO)は、国内のデジタル経済は現在450億リンギだが、「DEランタウ」からの貢献により、2025年までに700億リンギへの規模拡大を目標に掲げていると述べた。
(ザ・サン、10月17日、ベルナマ通信、10月16日、MDEC発表資料)

リンギ続落、年末には1米ドル=5リンギの可能性も

【クアラルンプール】 リンギは14日、さらに下落し、9時の取引開始とともに1米ドル=4.6920/6965リンギと過去最低を更新した。アナリストは年末の相場を4.70ー5.00リンギと予想している。

予想の背景にあるのは議会解散による国内政治の先行き不透明と、米国における9月の消費者物価指数(CPI)の上昇幅が8.2%と予想(8.1%)を上回ったことで、米連邦準備制度理事会が年内、さらに2回の利上げを行う可能性が高まったためだ。

英系オンライン証券アクティブトレードのトレーダーは、11月と12月にそれぞれ0.75%の追加利上げの可能性を指摘。年末の米金利を4.5ー4.75%と予想している。
クアラルンプール大学ビジネススクールのアイミ・ズルハズミ准教授は年末の外為相場を1米ドル=4.80ー5.00リンギと予想。マレーシアの政治が安定すれば外国人投資家は戻ってくるとした。ケナガ投銀行のエコノミストも一段のリンギ下落を予想している。

リンギはシンガポール(S)ドルに対しても3.3リンギと過去最低を更新した。シンガポールが再度の金融引き締めに乗り出した結果だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月15日、ベルナマ通信、10月14日)

UMWと三井物産、環境配慮型製品の展開で覚書締結

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 UMWグループの完全子会社であるUMW GRANTTインターナショナルが14日、同社初の環境配慮型製品となるバイオ潤滑剤「GRANTTバイオVGハイドロリックオイル」を発表、また別の完全子会社であるUMW M&Eが、マレーシア三井物産との間で、環境配慮型製品やサービスの展開に向けて覚書を交わした。

UMWグループが発表した声明によると、「GRANTTバイオVGハイドロリックオイル」は国産のパーム油で生産されたもので、従来品と同等の優れた潤滑能力を持つ。28日間で生分解され、毒性などもない。耐摩耗性、腐食保護性、防錆などにも優れており、多様な産業で利用でき、ISO認証を取得している。

一方で、UMW M&Eとマレーシア三井物産が交わした覚書の下で、両社は東南アジア諸国連合(ASEAN)やその他の地域において、環境・社会・統治(ESG)を配慮する企業に向けて環境配慮型製品やサービスの宣伝・販売を行う計画だ。三井物産が持つグローバルな販売・マーケティング基盤を活用して、UMWはグリーン製品の商業化を目指す。将来的には、両社以外の製品やサービスに拡大する可能性もあるという。

チョコレート輸出先、昨年は日本が20.7%でトップ

【クアラルンプール】 マレーシア・ココア委員会(MCB)によると、2021年のチョコレート輸出量は6万8,000トン、額にして10億リンギで、日本が20.7%でトップとなり、2位の中国(12.5%)を大きく引き離した。

「マレーシア・ココア・チョコレート・デー(MCCD)2022」イベントに出席したラヒマー・マジッド議長は、日本が最大の輸出先になったことからも、マレーシア産チョコレートが日本でも認知されていることを示していると指摘。外国産に比べてマレーシア産の質は遜色ない上に非常に美味しく、競争力があると述べた。

マレーシア産チョコレートの輸出額は急速に伸びており、2010年の2.72億リンギから11年間で267%増加した。最近ではMCBの指導による手作りチョコレート起業家が増えており、2021年は90トン、額にして550万リンギを生産。今年は94トン、600万リンギを目標に掲げている。

マレーシア産ココア製品の輸出額は2021年に68億リンギを記録。チョコレートが15%を占めた。今年1―6月の輸出額は36億リンギに達しており、今年通年では70億リンギ超を見込んでいる。海外における高い需要とマレーシア産ココア製品の価格競争力が輸出を伸ばした。

10月14―16日の日程で開催されたMCCD2022には、メーカー6社、チョコレート起業家17社などが出展した。
(マレーシアン・リザーブ、10月15日)

新型コロナの感染者数は1712人、4日ぶりに2千人下回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、16日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は1,712人となり、累計感染者数は486万7,192人となった。
新たに1,699人が回復し、累計治癒者は480万6,883人。死者数は2人で、累計は3万6,417人となった。アクティブ感染者は、前日から11人増の2万2,892人。うち95.7%が自宅、4.2%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は70.6%、ICU病床の使用率は63.2%、人口呼吸器の使用率は35.3%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,751万5,187人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,624万4,815人で、接種率は49.7%、2回目が51万3,308人となり、1.6%だった。