公共交通機関の乗客数、8月は過去最高の2167万人

【クアラルンプール】 公共輸送機関を管轄する国営企業プラサラナ・マレーシアは、2022年8月の乗客数が2,167万739人となり、8月単月で過去最高となったと明らかにした。

首都圏クランバレー内の乗客数は2,054万人となり、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大以来初めて2,000万人を超えた。

最も利用者が多かったのは、軽便鉄道(LRT)クラナ・ジャヤ線で、乗客数は549万1,587人となった。ラピッドKL(バス)が463万2,950人、首都圏大量高速輸送(MRT)カジャン線が451万3,422人、LRTアンパン線が429万3,066人、KLモノレールが102万7,788人だった。

首都圏以外の乗客数は、ラピッド・ペナン(バス)が105万4,655人、ラピッド・クアンタン(バス)が7万8,115人となり、全国的に2022年1月以降乗客数が増加していることがわかった

運行回数はラピッドKLが約1億2500万回、ラピッド・ペナンが720万回、ラピッド・クアンタンが53万回だった。
(マレーシアン・リザーブ、9月30日、プラサラナ発表資料)

ペトロナス、個人情報をだまし取る悪質な偽サイトに注意喚起

【クアラルンプール】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は、同社商品を販売すると称する悪質な偽サイトにアクセスしないよう、注意を呼びかけている。

ペトロナスによると、「オールインクルーシブ・カー・サービス・パッケージ」などのお得情報を掲載しているように見せかけた偽サイト(pt-gift.store、petronas-gift.store、myworkshop.store)が存在する。そういったサイトではアンドロイド向けアプリのインストールを促しているが、そのアプリをインストールし、購入代金を支払ってしまうと、パスワードやクレジットカード情報、ワンタイムパスワード(OTP)用のSMS情報が盗まれ、銀行口座やクレジットカードが不正利用されてしまうという。

ペトロナスは、これらのサイトは詐欺であり、ペトロナスやグループ会社は一切関知していないため、アクセスしないよう呼びかけるとともに、当局とともに対応を検討中であるとした。
(エッジ、9月30日)

築28年のシャアラムスタジアム、複合スポーツ施設として新設へ

【クアラルンプール】 老朽化が進み、浸水などが起きていたセランゴール州シャアラムの「シャアラム・スタジアム」は「マラワティ屋内競技場」とともに取り壊され、複合施設「セランゴール・スポーツ・コンプレックス(KSS)」として約200エーカーの敷地に新設されることが決まった。

セランゴール州政府企業であるメンテリ・ベサル・セランゴール(MBIセランゴール)は、不動産開発のマレーシアン・リソーシーズ・コーポレーション(MRCB)との間で開発に向けて趣意書を締結した。KSSは3.5万ー4.5万人の収容が可能。サッカーの国際大会に不可欠なFIFA基準を満たし、固定式の天窓や取り外し可能なピッチ、大規模駐車場などを備える。浸水対策として、スタジアムに隣接する道路の高さに合わせてスタジアムを高架化する。また、歩道や緑地、駅への屋根付き通路、小売スペース、その他のスポーツ施設、多目的施設など、付属設備・施設の設置も検討する。4年後の完工を予定している。

MRCBグループのイムラン・サリム社長は、KSSは多目的スタジアムとして年間200件のイベントを開催できるようになるが、まずはサッカー・スタジアムとして採算が取れるようにする必要があると言明。コストを適切に評価するには時間がかかるため、全過程に3ー4年かかる可能性があるが、持続可能な商業化を目指すと述べた。

築28年のシャアラム・スタジアムの維持費は年間約500万ー600万リンギと高額なため、採算が取れていない。2020年には屋根の破片がピッチに落下したことで閉鎖し、同スタジアムを本拠地とするサッカーチームのセランゴールFCがMBPJスタジアムで試合をすることを余儀なくされた他、 2015年と昨年末には、集中豪雨によりピッチが浸水していた。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月1日)

米連邦航空局による安全評価、カテゴリー1に格上げ

【クアラルンプール 】 米連邦航空局(FAA)は1日、航空安全評価(IASA)を発表。マレーシアの航空安全レベルを「カテゴリー2」から「カテゴリー1」に格上げした。

FAAは2019年11月、国際民間航空機関 (ICAO) が定める安全基準に達していないとして、マレーシアを「カテゴリー2」に引き下げた。そのため、マレーシアの航空会社による路線の新規路線開設や増便、米国の航空会社との共同運航(コードシェア)が認められていなかった。

ウィー・カション運輸相は、今回の「カテゴリー1」への格上げを嬉しく思うと表明。2019年のIASAでは58項目について基準に達していなかったが、マレーシア民間航空局(CAAM)などの努力が報われた結果「カテゴリー1」に復帰することができたとした。

また格安航空会社のエアアジア・アビエーション・グループのボー・リンガム最高経営責任者(CEO)は、安全評価が引き上げられたことで、米国や日本、韓国を含む中長距離路線への運行計画により多くの機会が開かれるとして、期待を示した。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月2日、フリー・マレーシア・トゥデー、10月1日)

新型コロナの感染者数は1360人、病床使用率は69.7%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、2日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1,360人となり、累計感染者数は484万3,865人となった。
新たに2,271人が回復し、累計治癒者は478万3,393人。死者数は1人で、累計は3万6,375人となった。アクティブ感染者は、前日から912人減の2万4,097人。うち95.8%が自宅、4.1%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は69.7%だった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,751万377人となり、接種率は84.2%。1回目のブースター接種完了者は1,623万7,861人で、接種率は49.7%、2回目が50万5,910人となり、1.5%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、感染者が出続けているアクティブなクラスター数は13件となった。

11月末までモンスーン移行期、気象局が注意を呼びかけ

【クアラルンプール】 マレーシア気象局(MetMalaysia)は、5月14日に始まった南西モンスーンがまもなく終わり、マレーシアが10月3日から11月末まで北東モンスーンに変わる移行期に入ると発表。不安定な天候に対する注意を呼びかけた。

ムハンマド・ヘルミ・アブドラ局長は、「モンスーン移行期にはさまざまな方向からの弱い風が吹くが、雷雨を引き起こす可能性がある。通常は短時間の大雨と強風を伴う」と指摘。そうした不安定な気象は半島西海岸の諸州と半島内陸部、サバ州西海岸、サラワク州中央部で、夕方と夜の早い時間帯により顕著になるとした。

その上で「こうした気象パターンは水害を引き起こす懸念があり、脆弱な構造物に損害を与える可能性がある」と指摘。.市民に対しモンスーンの移行期にはより慎重に行動するように呼びかけ、気象局の公式ウェブサイト、「myCuaca」アプリ、公式ソーシャル・メディアを通じて最新の気象情報をチェックするよう求めた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月29日)

デング熱患者数が増加傾向、1週あたり1,533人に

【クアラルンプール】 保健省は、9月18ー24日の週のデング熱患者数が前週の1,363人から12.5%(170人)増加し1,533人となったと発表した。死者数はゼロだった。

ノール・ヒシャム事務次官によると、今年のデング熱累計患者数は4万2,084人で、昨年同期の1万9,423人と比較して116.7%(2万2,661人)増と大幅に増加している。死者数も前年同期の13人から24人に増えた。

感染流行地域は新たに6カ所確認され、合計48カ所。そのうち28カ所(58.3%)がセランゴール州、15カ所(31.3%)がサバ州、5カ所(10.4%)がクアラルンプール(KL)およびプトラジャヤだった。

ノール氏は、デング熱を媒介するヤブ蚊の温床となるような、水を張った容器や水たまりが自宅敷地内や近隣の公園、駐車場などにないか確認し、環境を清潔に保つよう国民に呼びかけた。ヤブ蚊はわずかな水があれば卵を産み付けることができ、乾燥した環境でも8カ月間は生存できるとし、雨季と乾季が交互にやってくるマレーシアは、ヤブ蚊が繁殖しやすい環境になっていると注意を喚起した。
(マレーシアン・リザーブ、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、9月29日、保健省発表資料)

リンギ安で輸入品が高騰、消費者に転嫁の可能性

【ペタリンジャヤ】 24年ぶりとなる1米ドル=4.61リンギ水準まで対米ドル・リンギ安が進んでおり、輸出産業は恩恵を受けるものの、国内向け製品の原材料を輸入品に頼る産業は厳しい状況に立たされており、消費者に価格転嫁される可能性がある。

サンウェイ大学経済学のイア・キムレン教授は、輸入原材料のコストが上昇しているため、企業はすべてではないにしても一部のコストを消費者に転嫁する可能性が高いと指摘。政府に対し、高コストが国内のビジネスにどのように影響したかを調べ、必要に応じてビジネスを支援する準備を整える必要があると述べた

その上で将来的にどの商品がどれだけ価格が上昇するかはその商品に含まれる輸入原材料の割合によって異なると指摘し、自動車のタイヤを例として輸入に多くを頼るものについては消費者に転嫁されることになるとし、消費者には可能な限り国内で調達できる製品に切り替えるよう呼びかけた。

食品輸入額はここ数年で大幅に上昇しており、統計局によると2019年の514億リンギから、2020年には554億リンギ、2021年には630億リンギに上昇した。今年年初8カ月の輸入額は8億5,883万リンギとなり、加工食品が194.1億リンギを占めた。
輸入に大きく依存している食品には、マトン(8億7,940万リンギ)、マンゴー(8,790万リンギ)、ココナッツ(2億6,610万リンギ)、牛肉(22億リンギ)などがある。また国内消費量の50%以上を輸入に頼っている食品は▽イカ(52.2%)▽生乳(53.5%)▽キャベツ(63.6%)▽唐辛子(72.4%)▽牛肉(78.1%)▽ショウガ(81.5%)▽マンゴー(86.2%)▽マトン(90.4%)ーーの8品目に及んでいる。
(ザ・サン、9月29日)

ばねのニッパツ、セレンバンで自動車電動化部品生産を増強

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ばね製造のニッパツ(日本発条、本社・神奈川県横浜市)は29日、マレーシア拠点で自動車電動化のキーパーツ製品の生産能力を増強すると発表した。

ネグリ・センビラン州セレンバンで金属ベース回路基板を製造する現地法人NHKマニュファクチャリング(マレーシア)が50億円を投じ、新工場棟を建設する。来年12月竣工の予定。

今後、後工程設備への投資も計画しており、合計での投資総額は約80億円。金属基板については将来的にさらなる売上高の伸びを見込んでおり、今後の設備投資については計画が確定次第発表する。

ニッパツは、8月に国内の駒ケ根工場におけるパワー半導体用金属基板の生産能力増強について発表しており、今回のマレーシアでの生産能力拡大により、今後大きな市場の伸びが期待される自動車電動化などに使われる金属基板の生産能力を増強するとともに、災害などの緊急事態に備えたBCP(事業継続計画)対応体制を築く方針だ。

新型コロナの感染者数は1867人、病床使用率は71.4%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、29日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1,867人となり、累計感染者数は483万8,872人となった。
新たに1,402人が回復し、累計治癒者は477万7,329人。死者数は4人で、累計は3万6,369人となった。アクティブ感染者は、前日から461人増の2万5,174人。うち95.6%が自宅、4.2%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は71.4%に下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,750万8,748人となり、接種率は84.2%。1回目のブースター接種完了者は1,623万6,394人で、接種率は49.7%、2回目が50万3,121人となり、1.5%だった。
新たに発生したクラスターは1カ所で、ペナン州の感染すると重症化するリスクが高いグループで19人の感染を確認した。感染者が出続けているアクティブなクラスター数は14件に増加した。