ジェトロ、マレーシア食品バイヤーとのオンライン商談会を実施へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)奈良事務所は、日本食の有望市場の1つであるマレーシアをターゲット国に設定し、「和食文化発祥の地奈良の食でSDGs」をコンセプトに、奈良県内企業の海外販路開拓・商流拡大を支援する事業を実施する。

その一環として、マレーシアの健康食品・日本産酒類の有望バイヤー2社とのオンライン商談会を9月28ー29日に開催することを決定し、このほど参加企業の募集を開始した。今回募集するのは、健康食品、オーガニック食品、常温加工品(菓子類、カップ麺、加工食品)、日本酒、フルーツ系リキュール、ビール等をマレーシアに輸出したいと考える日本企業。1バイヤーにつき40分程度のオンライン商談(通訳有)を実施する。募集社数は30社程度で参加費は無料。

マレーシアでは富裕層・中間層の所得拡大や、コロナ禍での健康志向や嗜好品需要の更なる高まりを背景に、おまかせスタイルの高級日本食レストランが人気である他、2021年の日本からマレーシアへの農林水産・食品輸出額は前年比1.4倍と高い伸び率を記録する等、日本食需要の高まりが著しく、今後も更なる市場拡大が期待されている。

三井金属、マレーシアなどで薄型基板内蔵キャパシタ材料を増産へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 三井金属(本社・東京都品川区)は7月28日、薄型基板内蔵キャパシタ材料「ファラドフレックス」の生産能力増強のため、マレーシア工場で増産すると発表した。

同社はまた、上尾事業所に「ファラドフレックス」の生産設備を新たに導入することも決定。マレーシア工場と上尾事業者の2カ所で生産することでBCP(事業継続計画)体制を構築する。マレーシア工場における生産能力の増強は10月に実施し、上尾事業所における生産設備の導入は 2023年10月に完了する予定だ。これにより、「ファラドフレックス」の生産量は、現在の約2.2倍となるという。

「ファラドフレックス」は、各種情報通信機器の高速化・大容量化に向けて大きな課題である通信ノイズを低減する材料として、高性能のルーター・サーバー機器やスーパーコンピュータ向けの高多層基板、スマートフォンに内蔵されるMEMSマイクロフォンなどに使用されており、同社は極薄銅箔や電解銅箔に続く将来の成長事業と位置付けている。足元5G化の進展や、スマートフォンおよびワイヤレスヘッドセットなどへの同社品採用率上昇に伴って需要が増加しており、今後も市場の成長が見込めることから、生産能力増強を決めた。

三井金属は、生産能力増強およびBCP体制の構築により、引き続き顧客への安定供給に努めていく方針だ。

新型コロナの新規感染者数は3213人、病床使用率は66.4%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、1日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,213人で、累計感染者数は468万3,266人となった。
新たに3,847人が回復し、累計治癒者は460万2,625人となった。死者数は8人で、累計は3万5,977人。アクティブ感染者は、前日から642人減の4万4,664人だった。うち96.5%が自宅、0.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、3.4%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は66.4%に下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,745万2,368人で、接種率は84.1%。1回目のブースター接種完了者は1,618万7,232人で、接種率は49.6%、2回目が35万3,548人で1.1%だった。
新たに発生したクラスターはゼロで、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は19カ所で、前日と変わらなかった。

恐竜アミューズメント施設、パビリオンブキジャリルに開設

【クアラルンプール】 台湾系旅行体験プラットフォーム「KKデイ」は、アミューズメント施設「ジュラシック・ダイナソー・アドベンチャー・パーク」をクアラルンプール(KL)郊外の大型ショッピングモール「パビリオン・ブキジャリル」にオープンした。

8月31日までの期間限定。実物大のリアルなアニマトロニクスで恐竜の動きや鳴き声を再現しており、恐竜と一緒に写真を撮り共有することもできる。
KKデイは、子どもたちが楽しく身体を動かしながら恐竜について学べる場となるよう、感情や注意力、集中力を刺激し、インパクトのある体験ができるよう設計されていると言明。トランポリン、ゲーム、乗り物、巨大恐竜の展示など、子どもを楽しませる設備が整っているとした。

入場チケットはKKデイのサイトで販売しており、一人あたり49リンギから(大人・子ども同料金)。営業時間は、平日が午前10時ー午後8時30分、週末・祝日が午前10時ー午後9時40分。
(ベルナマ通信、8月1日)

NTTが6カ所目のデータセンターを建設=ウィー運輸相

【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 日本電信電話(NTT、本社・東京都千代田区)は、セランゴール州サイバージャヤにおいて6カ所目となるデータセンターを建設中だ。ウィー・カション運輸相が明らかにした。

ウィー大臣は1日、フェイスブックにメッセージと写真を投稿。NTTグループや三井物産などが出資して立ち上げた日本と米国西海岸を繋ぐ大規模海底通信ケーブル「ジュノ」を建設・運営するセレンジュノネットワーク(本社・東京都千代田区)の佐藤吉雄社長がマレーシアに出張で来たため、ランチミーティングを行ったと明らかにした。

会合で、佐藤社長は、通信ケーブルの建設事業が順調に進んでいることを報告した上で、NTTのデータセンターについても、域内で高まるデータセンターの需要に応えることができると見込んでいると述べたという。ウィー大臣は両事業が順調に進んでいることを嬉しく思うとし、NTTによりマレーシアが世界的な通信ケーブルに接続されることで、国内の通信関連事業に大きな価値をもたらすと確信していると表明。その上で運輸省としても、NTTを含む通信ケーブル事業者からのマレーシアへの投資を歓迎し、グローバルな接続性を強化することにも努めると述べた。

パナソニック製造、今年度も厳しさ続くと予想

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】  パナソニック・マニュファクチャリング・マレーシアは7月29日、同社2022年度(2021年4月ー2022年3月)の年次レポートを発表。2022年度は新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者の増加や洪水の影響を受けて厳しい1年だったが、2023年度(2022年4月ー2023年3月)も厳しい状態が続くとの見解を示した。

アズマン・ビン・マハムド会長は、2022年度について、特に新型コロナの変異株であるデルタ株の出現に伴う感染者の増加により、長期的な行動制限が実施され、労働力の減少、工場の稼働率の低下、サプライチェーンの混乱につながったと説明。また2021年12月半ばに首都圏クランバレーで起きた豪雨の影響で、セランゴール州のシャアラムにある工場が被害を受けて、シーリングファンや掃除機の生産を一時停止した他、サプライヤーにも損害が出たとした。また原材料の高騰も起きたこともあり、2022年度の売上高は前年比で10.9%減、税引き前利益は61%マイナスと大幅な減収減益となったとした。

パナソニックは今後の見通しについて、エンデミック(風土病)段階への移行により、事業活動の活発化、個人消費の改善が見込まれるが、2023年度は引き続き厳しい年になると予想。ウクライナとロシア間の戦争に伴い、サプライチェーンの混乱や原材料の価格がさらに高騰すると予測した。同社は今後、リスクを今後も注視していくとし、標準的運用手順(SOP)の順守しながら、自動化や製造の強化に努めるとした。

外国人の「旅行者カード」の入力義務、8月1日より撤廃

【クアラルンプール】 カイリー・ジャマルディン保健相は7月30日、マレーシア入国者に対し、8月1日以降、新型コロナウイルス「Covid-19」情報・追跡アプリ「MySejahtera」上の電子式「旅行者カード」に入力する義務を撤廃すると発表した。

カイリー保健相によると、国内の医療体制は逼迫しておらず、感染状況を管理できているため、入国手続きの簡略化を進める。入国地点での症状監視を強化し、国際線到着後、サーマルスキャナーで発熱が確認された場合、あるいは入国者が体調不良を訴えた場合、検査を実施。新型コロナの他、サル痘、中東呼吸器症候群(MERS)などの感染症が疑われる場合は、近くの医療施設で追加検査や治療を受けることになるという。

「旅行者カード」は今年4月の国境再開に伴い導入されたが、マレーシア国民を対象に7月4日付けで入力義務が撤廃されていた
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月31日、マレー・メイル、7月30日)

CCS共同スタディ、新たに日揮グローバルと川崎汽船が参加

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 石油資源開発(本社・東京都千代田区、JAPEX)、日揮グローバル(本社・神奈川県横浜市)、川崎汽船(本社・東京都千代田区)の3社は7月29日共同声明を発表。マレーシアの国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)とJAPEXが1月から推進中のマレーシアにおける二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)についての共同スタディの実施について、新たに日揮グローバルと川崎汽船が参加を決定し、覚書に調印したことと明らかにした。

共同スタディは、マレーシアにおけるCO2地中貯留のための適地調査や技術的検討を、20カ月程度の予定で実施している。サラワク州ビントゥルにあるペトロナスのLNG基地からのCO2の回収・輸送や、将来的なマレーシア国外からのCO2受け入れの可能性などを含むもので、これまでにペトロナスおよびJAPEXで進めてきた概念検討にもとづき、より具体的な検討に進むにあたり、世界各地でLNGプラントの設計・建設工事に携わってきた実績と知見を持つ日揮グローバルと、エネルギー海上輸送と海洋事業の実績と知見を持つ川崎汽船が参加することとなった。

ペトロナスならびに日本企業3社は、候補地におけるCO2貯留可能量の算定や最適な貯留方法などのCO2の地中貯留技術、排出量や回収可能量の試算を含むCO2の最適な回収・輸送方法、地中貯留したCO2のモニタリング手法などの具体的な評価において協力していく。また、今後の実証試験や事業化を視野に入れた、経済性の試算や事業スキームの検討、CCSに関する法制度の調査なども実施する予定だ。なお、日本企業3社による本スタディに係る共同提案は、経済産業省資源エネルギー庁の「令和4年度産油国石油精製技術等対策事業費補助金(石油天然ガス権益・安定供給の確保に向けた資源国との関係強化支援事業のうち産油・産ガス国産業協力等事業に係るもの)」の補助事業者として採択されているという。

JAPEX、日揮グローバル、川崎汽船は、本共同スタディを推進することにより、「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ」が目指すアジア地域の脱炭素社会の実現へ貢献していく方針だ。

今度はオクトーバーフェストに大臣が異議、ネット上では批判の声

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 先ごろ開催された盆踊り大会について「ムスリムは参加すべきでない」と発言して批判を浴びたイドリス・アハマド首相府相(宗教問題担当)が、今度は10月21、22日に予定されているドイツ発祥の「オクトーバーフェスト」について「マレーシアでは開催すべきでない」と述べ、物議を醸している。

イドリス大臣は7月27日の国会答弁の中で、「非イスラム教徒がアルコールを消費することを禁じられていないが、オクトーバーフェストは祭りの場で公然とアルコールが消費されるため、社会問題を引き起こす可能性がある」と指摘。「イスラム教がマレーシア連邦の宗教であり、誰もがマレーシアの規則・法律を尊重する必要がある」、「アルコールによる酩酊効果は、家庭内暴力、交通事故、貧困、喧嘩、健康問題、仕事のパフォーマンス低下につながる可能性がある」とした。

その上で先の盆踊りについては、日本人の伝統と信仰に基づく文化的祝祭であるため開催自体には反対しないが、イスラム教に反する要素があるためムスリムに対して参加を控えるように忠告したと説明した。

ネット上では大臣発言に対する批判の声が上がっており、「何年もの間、何の問題もなく世界中で祝われてきた。それを許さないと恨みを招くことになる」、「オクトーバーフェストは社会の調和を乱すものではない」、「戒律によって禁じられている人は行かなければいい」といった声がマレー・リベラルからも上がっている。

「オクトーバーフェスト」のマレーシア版ではバイエルンのバンドの演奏、ドイツ料理、そしてビールが供される。ペナンではマレーシア・ドイツ協会が40年にわたり主催している。

新型コロナの新規感染者数は3926人、病床使用率は71.4%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染症に関する情報提供サイト「コビドナウ(COVIDNOW)」によると、7月31日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2,783人で、累計感染者数は468万53人となった。
新たに4,482人が回復し、累計治癒者は459万8,778人となった。死者数は9人で、累計は3万5,969人。アクティブ感染者は、前日から1,708人減の4万5,306人だった。うち96.6%が自宅、0.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、3.3%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は68.8%だった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,745万729人で、接種率は84.1%。1回目のブースター接種完了者は1,618万6,051人で、接種率は49.6%、2回目が34万7,697人で1.1%だった。
新たに発生したクラスターは1カ所で、ペラ州で確認。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は19カ所となった。