ホテル経営のホスピタリティ360、ウィンダムホテルと提携

【クアラルンプール】 ホテル経営・コンサルティングのホスピタリティ360は、ホテルやリゾート、サービスアパートの国内展開に向け、ウィンダムホテル・アンド・リゾーツとの間で提携契約を締結した。

ホスピタリティ360は今後6年間で、ウィンダム傘下ブランドの宿泊施設を15軒以上オープンする。第1弾として、ウィンダムと建設会社のジェセルトン・ニューシティ・デベロップメント、スンバンガ・アルKKとの間で覚書(MoU)を締結。総客室数2,000室以上の「ウィンダム・グランド」「ドルチェ・バイ・ウィンダム」「ラマダ・バイ・ウィンダム」ホテルを2023年から段階的に建設し、2027年までに完成させる。

ウィンダムホテルのマット・ホームズ東南アジア太平洋地域副社長は、ホスピタリティ360との戦略的提携により、マレーシア国内での事業拡大が可能となり、2022年初頭のアジア太平洋主要市場での国境再開以降急増する旅行需要を活かし、ウィンダムのポジションを強化できるとコメント。ホスピタリティ360との協力関係を強化し、サービスを提供すると述べた。

ホスピタリティ360のインデラ・ナレシュ最高経営責任者(CEO)は、同社が管理するホテルは、レジャーや家族連れ、出張など様々な用途で利用されているとし、ウィンダムと協力して顧客が充実した滞在体験を得られるようにしていくとした。

ホスピタリティ360は他にも、2023年第4四半期までに完成予定の「ウィンダム・グランドTRX KL」(190室)や、2023年第1四半期までにオープン予定の「ラマダ・バイ・ウィンダム・ザ・ストレーツ・ジョホールバル」(190室)を手がけており、2027年までに全国で客室数を約5,000室にすることを目標にしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月6日)

セランゴール州でデング熱の感染者が急増=州政府

【シャアラム】 セランゴール州では、新型コロナウイルス「Covid-19」がエンデミックの段階に移り社会活動が通常に戻ったことで、デング熱の感染者数が急速に増加している。

セランゴール州議会の質疑においてデング熱に関する質問を受けた公衆衛生・統一・女性家族エンパワーメント委員会のシティ・マリア・マハムド委員長は、11月13ー19日の1週間で3万1,822人の感染が確認され、前年同期から2.3倍となったと説明。州政府は毎年、デング熱対策に500万リンギを割り当てており、デング熱を媒介するヤブ蚊の温床となるホットスポットにおいてのバチルス・チューリンゲンシス・ イスラエレンシス殺虫剤を散布するなどの取り組みを実施しているとした。

一方で新型コロナウイルス「Covid-19」のワクチン投与件数は1,464万9,397件となっており、成人の96.2%が接種を完了した。
(ザ・スター、12月6日、マレーメイル、ベルナマ通信。12月5日)

閣僚月給20%削減、5G計画見直しなどを発表=首相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アンワル・イブラヒム首相は、5日に開催された臨時閣議後の記者会見で、新政権の取り組みについて発表した。

経済が回復するまで、閣僚の月給を20%削減する。選挙時の公約に基づくもので、首相就任直後に自身の給与は受け取らないと発表していた。「1980年国会議員(報酬)法」によると、首相の月給は2万2,826.65リンギ、副首相は1万8,168.15リンギ、閣僚は1万4,907.20リンギ。

前政権が導入した5Gネットワーク計画については、透明性が足りないため見直しを行うとした。現在、5G回線は国営デジタル・ナショナル(DNB)による単独卸売制となっているが、各通信企業からその価格や透明性、国による独占について懸念が示されていた。

また、4桁の数字を当てる「4D宝くじ」について、来年以降、特別抽選を年8回に制限するとした。「4D宝くじ」の通常発売は週3回だが、政府は今年、それに加えて特別抽選を22回行う許可を出している。アンワル首相は、以前の希望同盟(PH)政権下では特別抽選が8回だけであったため、その回数に戻すとした。

一方、2023年度予算案については、改善を行う予定だとしたが、特定の項目についての撤回は考えていないと述べた。

Jランドと三井物産、大規模データセンター開発で覚書

【ペタリンジャヤ】 ジョホール・コープ(Jコープ)の不動産・インフラ事業部門ジョホール・ランド(Jランド)は、三井物産(本社・東京都千代田区)との間で、ジョホール州セデナックにおける大規模データセンターと太陽光発電所の開発に向けて覚書(MOU)を締結した。

MOUに基づき、Jランドと三井物産は、イブラヒム・テクノポリス(IBTEC)において、面積700エーカーのデータセンターの開発と、同センターに電力を供給する太陽光発電所の開発に向けて実現可能性調査を実施する。調査期間は2年間で、調査完了後に、投資、開発、運営に向けて合弁を立ち上げる計画だ。共同開発者として、他の業界パートナーも参加する予定だという。

またJランドと三井物産は、再生可能エネルギーやデジタルおよびモビリディインフラ、ハイテク産業開発の分野への投資も検討する。

Jコープの社長兼最高経営責任者(CEO)でありJランドの会長でもあるサイド・モハメド・サイド・イブラヒム氏は、デジタル経済では、ますますデータに依存するようになっているとし、データセンターの脱炭素化に向けて、イニシアチブを実施すると説明。イニシアチブは州と国の脱炭素化目標にも貢献するものになるとした。
(ザ・サン、12月6日)

新型コロナの感染者数は1576人、病床使用率は72.3%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、5日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は1,576人となり、累計感染者数は500万1,908人となった。
新たに2,278人が回復し、累計治癒者は494万3,392人。死者数は3人で、累計は3万6,716人となった。アクティブ感染者は、前日から705人減の2万1,800人。うち92.7%が自宅、6.9%が医療機関、0.4%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は72.3%、ICU病床使用率は61.6%、人工呼吸器使用率は37.3%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万7,184人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,626万7,833人で、接種率は49.8%、2回目が59万5,511人となり、1.8%だった。

政治安定化でリンギ安は収束へ=アナリスト予想

【ペタリンジャヤ】 アナリストは、国内政治のリスク低下および中国のゼロコロナ政策緩和の影響により、対米ドル相場でのリンギ安は収束すると予想している。

ブルームバーグ・インテリジェンスのチーフアジア為替・金利ストラテジストであるスティーブン・チウ氏は英字紙「ザ・スター」の取材に対し、10月の米消費者物価指数のデータによると、米インフレはピークに達し下落し始めた可能性があり、米連邦準備制度理事会(FRB)が近いうちに方向転換する可能性が高くなったと述べた。また、国内の政治環境がより明確になれば、リンギへの「追い風」になるとし、アジア通貨やリンギに対し米ドルは2023年に下落すると予想しているものの、世界経済の不確実性を考慮すると、2023年前半は一定の値幅内での動きになるとした。市場はFRBの利上げ低速化を織り込み済みで、来年5%付近でピークを迎え、その後来年末までに利下げに回帰すると予想しているが、利上げ幅の増加や利下げまでの期間が長期化する可能性もあるとした。チウ氏はまた、今年は台湾や韓国など、他のアジア通貨も対米ドルで下落しており、リンギだけが安くなったわけではないと強調した。

リンギは10月末時点では、1米ドル=4.747リンギ周辺で推移していたが、2日の終値では4.383リンギまで回復している。
(ザ・スター、12月3日)

大手書店の台湾「誠品生活」、KL中心部で17日オープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 台湾の大手書店チェーン「誠品生活」がクアラルンプール(KL)のブキ・ビンタンにある高級ショッピングモール「スターヒル」に17日オープンする。台湾以外では日本に次ぐ2カ国目、東南アジアでは初の出店となる。

「誠品生活KL」では、書店である「誠品書店」を中心に様々な文化的なコンテンツを紹介する。誠品書店では、スタッフが吟味した本を紹介するほか、店内にはリビングルームのような快適な読書空間を有し、ゆったりと読書を楽しめる。「見えない街」をテーマに4テーマの区間を設けており、色とどりのドレープが広がる「浮遊する街」では、伝統市場の演出により郷土料理やライフスタイルを紹介。全長60メートルの赤レンガの「アーチ型壁門」では、多言語の文学・人文科学の書籍を取り揃える。「きらめく街」では、文化的・創造的なデザインや地元の生活用品、「永遠の街」の回廊では、ファッショナブルでトレンディなデザインを紹介する。また、子ども向けエリアでは幅広い年齢層に対応し、児童図書のセレクション、ベストセラー・リスト、月ごとのテーマに基づく展示を行い、定期的に絵本の読み聞かせなどのイベントも開催する。オープンを記念し、絵本作家ジミーのマレーシア初となる特別展も実施する。

来年度予算は早くて1月に再提出=ラフィジ

【クアラルンプール】 2日に発足したアンワル・イブラヒム内閣で初入閣したラフィジ・ラムリ経済相は、2023年度予算案について、国会への再提出が早くても1月初めになる見通しであることを明らかにした。

ラフィジ氏は今月19、20日に開催される初国会でまずは報酬に関する予算を提出し、その後1―2カ月かけて完全な予算案を国会に提出することになると言明。現在詳細に部分に関して検討を行っているとしたが、内容については時期尚早だとして言及を避けた。

来年度予算案は10月7日に前イスマイル・サブリ政権より国会に提出されたが、本格的な審議が行われないまま国会が同月10日に解散となり宙に浮いていた。当時のテンク・ザフルル財務相は通産相に横すべりし、財務相ポストはアンワル首相が兼任している。

またラフィジ氏は、経済相としてマレーシアを高所得国家にすることに注力していくと強調。成長が遅れ貧困者が多い州に重点を置き産業振興に力を入れていくとし、テクノロジーや知識経済だけでなく、持続可能な開発目標にも焦点を当てる必要があると述べた。その上で経済政策の見直しについては、向こう数週間から数カ月内に情報を公開していく考えを示した。

(エッジ、ベルナマ通信、12月5日)

プロドゥア、年初11カ月の販売台数が通年目標超える

【ラワン=マレーシアBIZナビ】 ダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)は2日、1ー11月の販売台数が25万795台となり、今年通年の販売目標である24万7,800台を超えたと明らかにした。

11月の販売台数は2万8,592台で、前年比40.9%、前月比で10.6%共に増加し、過去最多となった。最も売れたのはAセグメント・セダン「ベザ」で、8,089台。それにBセグメント「マイヴィ」(販売台数6,624台)、Aセグメント「アジア」(同5,812台)が続いた。同月の生産台数は過去最多となる2万9,149台で、年初11カ月では25万8,960台となった。

ザイナル・アビディン社長兼最高経営責任者(CEO)は、同社が持つリソースを最大化する能力があること、新たに工場や製造拠点を追加することなく、販売および生産台数を増加することができるということが認識できたとコメント。また、売上・サービス税(SST)の減免措置対象となる6月末までに受け付けた予約分を来年3月31日までに全ての顧客により早く納車できるよう今後も努め、販売および生産好調の勢いを継続させることを目指すとした。

新型コロナの感染者数は1502人、累計で500万人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、4日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は1,502人となり、累計感染者数は500万332人となった。
新たに2,093人が回復し、累計治癒者は494万1,114人。死者数は3人で、累計は3万6,713人となった。アクティブ感染者は、前日から594人減の2万2,505人。うち92.8%が自宅、6.7%が医療機関、0.5%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は79.6%、ICU病床使用率は65.5%、人工呼吸器使用率は37.6%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万7,055人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,626万7,334人で、接種率は49.8%、2回目が59万3,924人となり、1.8%だった。