27日まで制限速度10キロ引き下げ、中国正月期間の事故防止で

【クアラルンプール】 アレクサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相は、中国正月のため自動車移動が増加する1月18ー27日まで、交通事故を減らすため国道と州道の制限速度を時速10キロメートル引き下げると発表した。 制限速度は国道が90キロメートルから80キロメートルに、州道が80キロメートルから70キロメートルにそれぞれ引き下げられる。

17日に行われた中国正月の合同交通取り締まりおよび交通安全キャンペーンの出発式に出席したナンタ大臣は、制限速度の引き下げについて、祭事シーズン中の安全性を向上させ交通事故のリスクを軽減するために政府が取る安全対策の1つだと説明。 制限速度引き下げを反映して、速度標識にも一時的な変更が加えられる予定だと述べた。

ナンタ大臣はまた、同省が2022年、53カ所の交通事故多発地点で道路改修を実施し、総費用が1,720万リンギに上ったことを明らかにした上で、国道の40カ所の事故多発地点に470万リンギをかけて街灯が設置され、今年はさらに多くの設置が予定されていると述べた。
(ポールタン、ベルナマ通信、1月17日)

配車サービスのグラブ、ピーク時渋滞対策で運賃を変更

【ペタリンジャヤ】 配車サービス大手のグラブは、1分あたりの運賃を20センから43セン、1キロメートルあたりの運賃を70センから25センに変更したと発表した。

過去数年にわたり、渋滞が悪化していることから、「ピーク時(午前7時ー9時、午後5時ー8時)の渋滞に巻き込まれた際の補償が不十分」という運転手からの苦情を受けて、乗車時間を重視した運賃に変更したもので、「遠方ピックアップ」ボーナスと1時間ごとのキャッシュバックも導入した。グラブは、今回の料金体系の変更が支払額に及ぼす影響は微小だと説明している。

グラブ運転手団体であるグラブ・ドライバーズ・マレーシア・アソシエーション(GDMA)のモハマド・アズリル副会長は、運転手はピーク時以外に働くことを希望しており、運賃変更により30%以上の収入減になる可能性があると指摘。他の配車サービス会社も踏襲することを危惧していると述べた。また、ギグエコノミー(インターネット経由で単発の仕事を請け負う働き方により成立する経済圏)に特化したオンラインラジオ局「Ehailing.fm」の創設者であるファザル・カマルディン氏は、今回の料金体系変更は衝撃的であり、「1キロ70センから25センへの変更は意味がなく、グラブは再度料金体系を見直し、関係当局も確認すべきだ」と述べた。

アンソニー・ローク運輸相は17日、グラブの新料金体系について運輸省は詳細情報を得ておらず、公共陸運局(APAD)を通じて調査を開始すると述べた。
(マレー・メイル、1月17、18日、フリー・マレーシア・トゥデー、ザ・スター電子版、1月16日)

再提出する予算案、中小企業などに重点=アンワル首相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アンワル・イブラヒム首相(兼財務相)は、2月24日に国会での再提出を予定している2023年度予算案について、昨年10月に前政権が提出した予算案にとらわれないものになると強調。特にグリーン技術、デジタル経済、中小企業 (SME)、農業、社会的弱者、低所得グループなどに重点を置いたものになると述べた。

17日に関係者を招いて開催した予算案ダイアログに出席したアンワル首相は、今月までに収集した新たなデータに基づき、再提出する予算案は昨年10月にイスマイル・サブリ・ヤアコブ前政権の下で発表された予算案より優れたものになると強調。前の予算案で提案された内容を考慮しつつ、中小企業、農業、天然ゴム採集業などの低所得層や障害者などの弱者層、技術、農業、再生可能エネルギー、輸出可能性が高い分野の中小企業を支援する内容が盛り込まれると述べた。

またアンワル首相は、中小企業は数十年にわたってマレーシアを背負ってきたが、ほとんど支援を受けていないと言明。中小企業は非常に多くの可能性と能力を持っており経済成長の牽引役になることが可能だとしたほか、ポスト・新型コロナでグリーン技術、デジタル経済、データセンターなど探求すべき新たな分野があると強調した。

■財政赤字拡大、財政健全化が急務■
一方、アンワル首相は、「長期的な経済成長のために持続可能性を考慮に入れなければならない」と財政健全化の必要性について言及。国債と借入金を合計した国家債務の合計が1993年当時の960億リンギから2022年には1.5兆リンギに拡大しているとして、早急に対処する必要があると述べた。
その上でアンワル首相は、2023年度の国債償還費は450億リンギに達していると強調。国家歳入の15%に相当する額であり、国が処理できる上限額に達していると述べた。

キユーピーマレーシア、事業所内で太陽光発電を開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 キユーピー(本社・東京都渋谷区)は17日、グループ会社であるキユーピー・マレーシアに、太陽光パネルを設置し1月から発電を開始すると発表した。

キユーピーグループの海外事業所では、2020年2月にタイ、2021年12月にベトナム、2022年1月に中国でそれぞれ太陽光発電を開始している。

新たにマレーシアで発電を開始することで、年間約410トンの二酸化炭素(CO2)排出量削減が見込まれ、キユーピーグループの海外4事業所の合計で、2023年は約2,800トンのCO2排出量削減ができる見通しだ。

キユーピーグループは、気候変動の原因となるCO2排出量削減のため、海外の事業所においても、省エネの取り組みや再生可能エネルギーへの転換に取り組んでいく方針だ。

新型コロナの感染者数は350人、4日ぶりに300人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、17日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は350人となり、累計感染者数は503万3,254人となった。
新たに349人が回復し、累計治癒者は498万6,008人。死者数は5人で、累計は3万6,919人となった。アクティブ感染者は、前日から4人減の1万327人。うち95.9%が自宅、4.0%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は76.3%、ICU病床使用率は65.0%、人工呼吸器使用率は38.5%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,753万5,751人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,629万2,524人で、接種率は49.9%、2回目が73万3,668人となり、2.2%だった。