不動産開発のシェンタイ、マラッカでの複合ビル群開発は順調

【クアラルンプール】 不動産開発会社のシェン・タイ・インターナショナル(STI)は、マラッカの複合ビル群「セール・マラッカ」の開発は順調で、州内経済を活性化し、雇用を創出するとしている。

マラッカ海峡そばに位置し、土地面積は27.5エーカー、総開発費用は65億リンギ。2019年12月に着工し、完工まで10年間を要する見込み。61階建てビル9棟で構成され、メインタワーには、国内初のファッションブランドホテルが入居する。別棟には5ー6つ星ホテルや日本の禅をイメージしたホテル、レジデンスなども入居する予定で、そのうち1棟は70%が売約済だ。コンベンション・エキシビションセンター、100万平方フィートの高級ショッピングモール、小売店、飲食店、エンターテイメント施設、文化施設などが入居し、ショッピングモールには日本のブランドが多く入る予定。

STIのレオン・サーレイ創業者兼社長は、拠点設置、ホテル・飲食店の開設による観光促進、中小企業支援、物流改善、海外から国内拠点移転の促進に取り組んでおり、「セール・マラッカ」の開発により州や国全体に海外からの直接投資やビジネスをもたらし、経済を活性化できると説明。また、マラッカをファッション拠点にする取り組みも実施中で、ファッション、アート業界での仕事紹介やファッションショーも開催しているとした。
(ザ・サン、1月19日)

高速道路の通行料金、春節に合わせ20ー21日を無料に

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は18日、春節に合わせて全国の高速道路の通行料金を20ー21日を無料とすると発表した。

アンワル首相は閣議後の会見で、アンソニー・ローク運輸相、アレクサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相が高速道路運営会社と協議し、20ー21日の通行料金を無料とすることで合意したと説明。春節には、たくさん人が帰省などの旅行を予定しているとして、慎重に交通安全を遵守して運転するよう呼びかけた。

2日間は通行料金は支払う義務はないが、料金所のゲートのバーを開閉させるためには、タッチアンドゴー、スマートタグ、RFID(無線自動認識)カードが必要となる。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ポールタン、1月18日)

中銀バンクネガラ、政策金利を2.75%で据え置き

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラは19日、定例金融政策会合(MPC)を開催し、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を2.75%で維持することを決定した。2020年7月から1.75%で維持していたが、昨年5月から4会合連続でそれぞれ0.25ポイント引き上げていた。

中銀は声明の中で、現在の金融政策のスタンスは依然として緩和的であり、引き続き経済成長を支えることが可能だと説明。今後もインフレ率や経済成長のリスクとのバランスを考慮して金利を調整するとした。

国内経済については、内需に下支えされて国内経済が好調に成長していることが最新の統計で示されていると指摘。昨年通年の成長率は予想の6.5ー7.0%を上回ることが見込まれるが、今年の成長率は世界経済の減速の影響も受けて緩やかな水準に止まる見込みだとした。

また雇用や所得の前向きな見通しに下支えされて、家計支出の増加が見込まれており、国境再開に伴う外国人観光客数の増加が観光産業の成長を押し上げると予想。投資活動も複数年にわたって実施されている大型プロジェクトに支えられるとしたものの、世界経済の成長が予想を下回る可能性、主要経済国による積極的な金融引き締め策、地政学的な紛争の激化、サプライチェーンの再混乱が引き続き成長リスクとなるだろうとし、今年のインフレ率については、需要とコスト圧力の高まりにより高い状態が続くが、上昇率は穏やかになるとの見込みを示した。

世界経済については、コスト圧力の上昇、利上げ、中国での新型コロナウイルス 「Covid-19」に関わる混乱などが成長に影響を与えていると指摘。インフレ率の上昇率は緩やかになってきているが、今後も利上げが行われると予想した上で、今後も地政学的緊張の高まり、主要経済国の成長が予想を下回る可能性などが下振れリスクとなるとした。

2022年の自動車販売は41.6%の大幅増、過去最高を記録

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア自動車協会(MAA)は、2022年通年の自動車販売台数が過去最高の72万658台となり、前年比41.6%の大幅増加となったと明らかにした。

乗用車は41.8%増の64万1,773台、商用車も39.9%増の7万8,885台となった。窓付きバンとバスがマイナスとなったが、その他のカテゴリーは全て増加した。
新型コロナウイルス「Covid-19」で溜まっていた需要が噴き出したこと、売上税の減免措置が6月末まで延長されたこと、完全ロックダウンの影響を受けた2021年からの反動が寄与した。

メーカー別では、ダイハツ系のプルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)が前年の19万291台から28万2,019台に大幅増となりトップを堅持。シェアも37.4%から39.1%に上昇した。2位は前年と同じくプロトン・ホールディングスで、前年の11万1,695台から13万6,026台に増加したが、シェアは21.9%から18.9%に下がった。

3位はトヨタで、前年の7万1,585台から10万41台に増加。シェアは14.1%から13.9%に下がった。4位はホンダで、前年の5万3,031台から8万290台に増加した。シェアは10.4%から11.1%に上昇した。5位は三菱で、前年の1万7,489台から2万4,017台に増加。シェアは3.4%から3.3%にやや下がった。
2021年通年の生産台数は70万2,275台で、前年比45.8%の大幅増となった。6月に発令された完全ロックダウンで生産ストップした前年からの反動が生産を押し上げた。乗用車は45.6%増の65万190台、商用車は47.9%増の5万2,085台となった。

■今年は9.8%減の見通し■
2023年の販売見通しについてMAAは▽世界経済の鈍化、景気後退が予想される▽国際通貨基金(IMF)が世界の国内総生産(GDP)平均を2.7%と低く予想している▽にもかかわらずマレーシアは労働市場の改善に伴い堅調な内需に支えられる▽3月末までの売上税減免措置対象車の納車が急ピッチで進む▽新型モデルの投入や手頃な価格になった電気自動車(EV)の発売による購買意欲促進▽中央銀行バンク・ネガラが更なる利上げを行う懸念▽半導体不足や地政学的リスク、新型コロナの感染再拡大の懸念やサプライチェーンの問題ーーといった要因を挙げた上で、2022年比9.8%減の65万台と予想した。乗用車については8.8%減の58万5,000台、商用車は17.6%減の6万5,000台と見込んでいる。

 

新型コロナの感染者数は371人、2日連続で300人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、18日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は371人となり、累計感染者数は503万3,625人となった。
新たに304人が回復し、累計治癒者は498万6,312人。死者数は4人で、累計は3万6,923人となった。アクティブ感染者は、前日から63人増の1万390人。うち96.0%が自宅、3.9%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は76.0%、ICU病床使用率は64.9%、人工呼吸器使用率は39.8%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,753万5,919人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,629万3,634人で、接種率は49.9%、2回目が74万91人となり、2.3%だった。