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JICA、循環型農業のセミナーを9日に開催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国際協力機構(JICA)は、パハン州キャメロン・ハイランドでウエルクリエイト(本社・福岡県北九州市)の技術による循環型農業の成果発表セミナーを今月9日に開催すると発表した。JICAが実施する中小企業・SDGs ビジネス支援事業「食品系廃棄物の堆肥化及びリサイクルループの構築に係る普及・実証・ビジネス化事業」の活動の一環。

ウエルクリエイトは、日本国内で約 800カ所の事業所に堆肥化施設を設置し、年間約6万トンの食品系廃棄物を堆肥化する事業を手掛けてきた。同社はこの強みを生かして、マレーシアの課題を解決しつつ海外展開を図る目的でマレーシア固形廃棄物管理公社(SWCorp)とともにキャメロン・ハイランドの有機廃棄物を堆肥化し、農作物の生産に利用するパイロットプロジェクトを実施してきた。

同事業を通じて製造された堆肥の品質は高く評価されており、同地で循環型農業を目指して活動する日系企業ちとせ・アグリ・ラボラトリーで採用され、葉物野菜栽培の一部で使用されているという。

キャメロン・ハイランドはマレーシア有数の農産地だが、製品にならない野菜や食品残渣などの有機廃棄物の処理に課題を抱えている。高原であり土地が限られることから、地域で発生する有機廃棄物の全てを域内で適切に処理することができず、一部は遠方の処理場まで輸送して廃棄しなければならないため、行政にとって大きな負担となっている。

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