【コタキナバル】 サバ州は、赤道直下にあるという立地条件を活用し、ロケット発射施設の建設を開始する計画で、近く事業化調査を実施する方針だ。
サバ州のアリフィン・アリフ科学技術革新相は、州政府が事業化調査を許可し、ソブリン・センガラン社との間で調査開始意向書を締結したとし、調査結果が肯定的である場合、世界で16番目のロケット発射施設を持つことになると述べた。将来的には航空宇宙関連企業300ー500社を設立し、90人分の高給職を含む5,000人の雇用機会創出を目指す。
初期段階として、マレーシア国立宇宙局と密接に連携する州機関サバ・スペース・インダストリアル・コーポレーション(SSIC)を立ち上げる。ソブリン・センガランは、環境や安全性、インフラなどの観点から発射施設が建設可能かどうかの実現可能性調査を実施する。候補地を決定するための調査期間は3ー6カ月程度を見込む。
ソブリン・センガランのエズラ・エフェンディ副社長は、サバ州では発射時の高角速度が可能となり、欧州などと比較して20%の余裕を持てるので、費用の20%削減あるいは積載量の20%増加が可能だと言明。ロケット名は、ウクライナ企業ユジノエが製造する7番目のサイクロンロケットになることから「サイクロン7」になるとし、ユジノエが技術面も担当すると述べた。
(マレー・メイル、2月14日)