マレーシアとインドネシア、ハラル分野で協力覚書を6月に締結

【ジャカルタ】 インドネシア宗教省は、マレーシアとインドネシア間のハラル(イスラムの戒律に則った)分野での協力覚書(MOC)を6月に締結する計画を明らかにした。

インドネシア宗教省のニザル・アリ事務次官は声明で、同省傘下のハラル製品保証局とマレーシアのハラル認証機関であるイスラム開発局(JAKIM)が2022年半ばからMOCについて交渉を進めており、今年1月に草案がまとまったと説明。内容はすでに確定しているが、万が一修正が発生した場合には、関係当局間で再協議するとし、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領がマレーシアを6月に公式訪問する予定があり、その際のMOC締結を望んでいるとした。またインドネシアのハラル製品保証機関の協力コーディネーターであるフェルティアナ・サンティ氏は、ハラル認証の両国での相互承認も実施される見込みがあるため、ハラル業界関係者は、MOCに強い期待を抱いていると述べた。

インドネシアを訪問したJAKIMのハキマー・モハマド局長は、インドネシア、マレーシア、シンガポールのハラル産業の管理が、欧州などと比較してより体系的であることを望んでいると述べた。
(エッジ、ベルナマ通信、2月14日)

シンガポールのバッグ店「シフト&ピック」1号店がKLにオープン

【クアラルンプール】 韓国、タイ、シンガポールのインディーズ・ファッション・バッグ・ブランドをオンラインと実店舗で販売するシンガポールの「シフト・アンド・ピック」が、マレーシア1号店をクアラルンプール(KL)のミッドバレー・メガモールにオープンした。

シンガポールやタイで人気のブランドを取り揃える。店舗面積は464平方メートルで、営業時間は毎日10時ー22時。マレーシア1号店オープンを記念し、韓国ブランド「マルヘンジェイ」のミッドバレー・メガモール店限定商品「リッキー・マルチウェイSEバックパック(カーキ)」の販売も行う。

シフト・アンド・ピックは、世界中のインディーズ・ファッション・バッグを購入できるEコマースポータルとして開業し、2019年にはシンガポールのチャンギ空港に実店舗を開設している。
(インサイドリテール、2月15日)

ファームフレッシュ、アイスクリームチェーンの株式を取得へ

【クアラルンプール】 乳製品大手のファーム・フレッシュは、国産アイスクリーム・チェーンのインサイド・スクープ (TISSB)の65%株式を8,390万リンギで取得すると明らかにした。

ファーム・フレッシュが15日付けでブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、既存株主からまず53%株式を6,840万リンギで取得する。そのうち4,840万リンギは現金で支払い、2,000万リンギはファーム・フレッシュの1,316万株(発行価格1.52リンギ)を発行し充てる。その後に12%株式を1,550万リンギで取得し、合計65%株式を保有する。第2四半期内に買収を完了する予定だ。

ファーム・フレッシュは、アイスクリーム・チェーン事業への多角化により、乳牛飼育や乳製品製造・マーケティング・販売といった中核事業への集中リスクを軽減できるとした。

TISSBは、元投資銀行勤務のエドムンド・タン・ジュンファ氏とその妻でアクチュアリーのリム・シウリ氏が2013年に開業し、国内で37店舗を展開している。ファーム・フレッシュによる買収後も夫妻が取締役として経営を継続する。今後は、ネグリ・センビラン州セレンバンへの製造拠点およびセントラルキッチンの設置や店舗の拡大、フィリピン、インドネシアなどの近隣諸国への進出を目指す。
(マレーシアン・リザーブ、2月16日、エッジ、2月15日)

マレーシアの高所得国入り、早ければ2026年にも=経済相

【プトラジャヤ】 ラフィジ・ラムリ経済相は、マレーシアの国内総生産(GDP)成長率が今後年率4ー5%で推移し、通貨リンギが上昇すれば、早ければ2026年には高所得国のステータスを獲得できるとの見通しを示した。

ラフィジ氏は15日に開かれた昨年の経済実績に関する記者会見の中で、「経済成長率が2、3年内に5%を超えれば、高所得国ステータスへの到達はより早くなるだろう」と言明。米ドル換算で高所得国入りの水準が1人当たりのGDPが1万5,200米ドルであることを考慮すると、別の要因はリンギの為替水準にあるとし、「今後1ー2年でリンギの価値が現在の1米ドル=4.3リンギの水準よりも高くなれば、より早く高所得国に到達するだろう」と述べた。

ラフィジ氏は2022年の経済実績に関しては、年率8.7%を記録した高いGDP成長率はマレーシア経済の回復力を反映しているとした上で、経済実績の全体像を把握するには、四半期ごとの成長とともに通年の成長でみていく必要があると指摘。世界経済の成長が2022年の3.4%から2023年には2.9%に減速すると予想されていることから、マレーシア経済にも影響を与える可能性があると懸念を表明し、政府はより困難な経済環境に備える必要があると述べた。

その上でラフィジ氏は、国民経済の2つの主要な要素、すなわち生活費と収入に焦点を当てた経済プログラムが今後の経済計画の主な焦点となると指摘。「雇用に関連する政策は、アンワル首相が議長を務める国家経済行動評議会(NEAC)で議論され、全労働者の所得拡大という目標に向け国家政策を調整することになる」と述べた。NEACの初会合は3月に開催される予定だという。
(エッジ、ベルナマ通信、2月15日)

新型コロナの感染者数は237人、2日連続で200人台

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、15日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は237人となり、累計感染者数は504万87人となった。
新たに215人が回復し、累計は499万3,758人、死者数は3日連続の1人で、累計は3万6,954人だった。アクティブ感染者は、前日から21人増えて9,375人。うち96.5%が自宅、3.4%が医療機関で療養中となっている。病床使用率は75.8%、ICU病床使用率は64.6%、人工呼吸器使用率は38.8%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,754万281人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,630万8,562人で、接種率は49.9%、2回目が80万1,325人となり、2.5%だった。