クチンで浄水処理施設建設へ、工業団地などからの需要増に対応

【クチン】 サラワク州クチンでは、サマ・ジャヤ・ハイテク工業団地の入居企業や、人口が増えているクチンおよび近隣地域から水の需要が高まっていることから、16億リンギを投じてランデ浄水処理施設を建設する計画だ。

同州のジュライヒ・ナラウィ公益事業・電気通信相によると、浄水処理施設はクチン水管理委員会が管理する第5施設となり、1日あたりの生産能力は4億リットル。最終的には2倍の8億リットルに引き上げる計画だ。工期は3年間を予定している。

州政府は、短期的な対策として1日当たり104リットルの供給量を増やすために、バトゥ・キタン浄水処理施設の第2施設で拡張工事を実施している。今後第4施設でも拡張工事を計画しているという。

サマ・ジャヤ・ハイテク工業団地は、州内で最も水の消費量が多い。日本からは、電子部品の太陽誘電が6億8,000万リンギを投じて、積層セラミックコンデンサ工場の拡張工事を実施している。
(ザ・スター、2月20日)

景況感、「良くなる」は今年下期28.7%にアップ=華人商工会

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア華人商工会議所(中華工商聯合会、ACCCIM)は、最新の「ビジネスおよび経済状況調査(M-BECS)」の結果を発表。2023年の世界・国内経済見通しが悪化する懸念の中で、下半期に向けて経済状況が改善するとの期待感が強く、「良くなる」との回答は、2022年下半期の14.3%、2023年上半期の19.1%から下半期は28.7%までアップし、「慎重ながらも楽観」を維持していることが分かった。

同調査はACCCIMが会員企業を対象に半年に一度行っているもので、今回は2022年11月15日から1月31日にかけて実施。761社から2022年下半期と2023年上半期のビジネス及び経済見通しについて回答を得た。2023年通年の経済見通しは、回答者の約半数 (51.1%) が「現状維持」と予想。「良くなる」は28.3%で、「悪くなる」(20.5%)を上回った。

ビジネス業況については、「良くなる」との回答は2022年下半期で22.5%、2023年上半期は29.5%となり、2023年下半期はさらに37.9%に上昇した。2023年通年では「良くなる」が37.8%となり、2022年通年の22.6%を大きく上回った。

売り上げ全般については、「増加する」は2022年下半期の48.0%から2023年上半期は53.9%に上昇。国内価格については、「上昇する」が2022年下半期の63.8%から2023年上半期60.6%にダウンした。また生産に関しては、「増やす」が2022年下半期の42.8%から2023年上半期は48.5%に上昇。資本支出については、「増やす」が2022年下半期の63.1%から2023年上半期は64.5%にアップした。

シンガポールの二輪車排出ガス規制、マレーシア登録車も対象に

【クアラルンプール】 シンガポールで二輪車を対象とした新排ガス規制が4月6日から施行される。登録国を問わず、シンガポールで走行する全二輪車が対象となるため、マレーシアのジョホール州からシンガポールに通勤する場合も対象となる。

シンガポール環境庁(NEA)によると、新規制は環境改善への取り組みの一環で、最新の国連(UN)騒音基準に基づくもの。排煙レベルは、煙や蒸気が見えないこと、騒音レベルは99デシベルエー(dBA)まで。一酸化炭素(CO)規制値は4.5%、炭化水素(HC)ガス規制値は2サイクルエンジンで7,800ppm、4サイクルエンジンで2,000ppm。

排ガス検査は陸路入国のチェックポイントやシンガポール国内で行われる。バイクが新基準に適合しない場合、その場で罰金を科される。罰金額はシンガポール国内、国外登録車間の違いはなく、同額になる予定だ。
(ポールタン、2月20日)

1月開始の電気料金値上げ、製造業者に打撃

【ペタリンジャヤ】 1月より実施されている中・高電圧契約(大規模電力利用者)を対象とした1キロワット時(kWh)あたり20センの電気割増料金の影響について、マレーシア製造業者連盟(FMM)は、対象業者の電気料金が35ー43%増加したと明らかにした。

FMMのソー・ティエンライ会長は、エネルギー集約型産業のコスト上昇は1ー10%以上となる可能性があるとし、調査対象の製造業者のうち、10.5%は運用上の必要性から中電圧の一般産業用料金プランを採用しており、その多くが中小企業だと述べた。また、59%は中電圧のピーク・オフピーク産業用料金で、中堅企業が毎月数十万リンギを負担、8.4%は高電圧契約で毎月数百万リンギの追加料金を支払わなければならないと述べた。ソー氏は、ロシア・ウクライナ戦争の影響によるサプライチェーンの混乱や価格上昇、ペナンの半導体産業の減速などの問題も生じているため、割増料金については段階的に導入すべきだとした。

マレーシア半導体産業協会(MSIA)のウォン・シューハイ会長も、ある企業の電気料金が1月に44%跳ね上がり、総額320万リンギになったという例を挙げ、割増料金は3年程度かけて段階的に課すべきだと述べた。MSIAでは、政府の補助金合理化を支持する一方、より緩やかで企業が持ちこたえられる範囲の割増率を求めると述べた。今年に入ってから、最低賃金の25%引き上げ、残業代支給対象の拡大、電気代上昇、原料価格の上昇、人手不足、物流コストの上昇などで業界が打撃を受けていると指摘。各種コスト上昇を吸収できない場合、企業はリストラにより従業員を解雇しコスト削減する必要も出てくると述べた。

カーオーディオのクラリオン(M)のTKタン社長は、政府は割増料金を設定するのではなく、ソーラーパネルの導入を支援するなど、安価で便利なグリーンエネルギーへの投資を奨励すべきだと述べた
(ザ・スター、2月21日)

新型コロナの感染者数は167人、2日連続で200人下回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、20日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は167人となり、累計感染者数は504万1,174人となった。
新たに169人が回復し、累計は499万4,887人、死者数は3日連続の1人で、累計は3万6,957人だった。アクティブ感染者は、前日から3人減って9,330人。そのうち96.3%が自宅、3.6%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は75.5%、ICU病床使用率は64.4%、人工呼吸器使用率は38.3%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,754万937人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,631万850人で、接種率は49.9%、2回目が80万5,184人となり、2.5%だった。