日本からの合金・非合金冷延製品、ダンピング防止関税調査を開始

【クアラルンプール】 通産省は1月31日、日本から輸入された合金・非合金鋼の冷間圧延製品に対し、ダンピング(不当廉売)防止関税の調査を開始することを決定した。対象となるのは、幅1,300ミリ未満の合金鋼・非合金鋼の冷間圧延製品。

通産省によると、国内メーカーのマイクロン・スチールCRC が通産省に対し、「対象商品が日本国内の販売価格よりも大幅に安い価格で輸出されており、重大な損害を受けた」とする申し立てを行ったことから、「1993年相殺関税およびダンピング防止関税法」第20条、「1994年相殺関税規則」第2条に基づき、調査を開始することを決定。調査開始日から120日以内に予備的判断を行うとした。予備判定でダンピングが認められた場合、暫定額で税を課すことになる。

通産省は、国内生産者、日本における対象商品の輸出・生産関係者、日本政府などに質問票および関連書類を配布する。その他の関係者で調査への参加を希望する場合も、2月15日まで書面で質問票を請求できる。意見書や質問票回答、追加証拠などの提出締め切りは3月2日となっている。
(エッジ、ベルナマ通信、1月31日)

セカイマルシェが資金調達を実施、産直食品の販売を加速へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 東南アジアにおける生鮮食品のサプライチェーンを構築するセカイ・マルシェ(本社・東京都、 グローバル拠点・クアラルンプール)は1月31日、 アグリビジネス投資育成、スパイラル・ベンチャーズ・アジア、ビヨンド・ネクスト・ベンチャーズから総額2.1億円の第三者割当増資を実施したと発表した。

調達した資金は、 生鮮食品フルフィルメントサービスのエリア拡大、 AI 需要予測、 トラックルーティング、 マーケティング活動に充て、産直商品の販売を一気に拡大する。

セカイ・マルシェは、2019年に生産者と消費者をダイレクトにつなぐ東南アジアB2B産直ECを発表後、生産者および利用者数の拡大を続けており、日本やマレーシアなど、世界中の生産者の食材を4,000点以上掲載し、野菜、果物、水産物等の生鮮食品を中心に一気通貫のフルフィルメントサービスを提供している。昨年は、マレーシアで計4カ所の物流センターの稼働、生鮮食品に特化した倉庫マネジメントシステム(WMS)、WMSに連動した販促システムの開発により、4,000点を超える商品の調達から販売における配送効率を一気に上げ、廃棄率を1%に維持することに成功した。

同社は利用者が一気に増えていること、東南アジアでの日本産生鮮食品(野菜、果物、鮮魚、水産加工品等)の需要増加を踏まえ、調達した資金をAIを活用した需要予測やトラックルーティングへ充て、さらなる事業拡大を測り、体制構築費、マーケティング活動にも充当する予定だ。

スリムビューティハウス、 マレーシアの美容学校と共同で講座

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 エステティックサロンのスリムビューティハウス(本社・東京都港区)とマレーシアの美容学校クララインターナショナルは1月31日、「美容学校およびスキルトレーニングのパートナーシップ」プログラムに関する協定を締結した。

スリムビューティハウスが運営するエステティシャン養成機関スリムビューティハウスアカデミーが、クララインターナショナルと協業し、海外就職希望者に対し実践的な資格取得プログラムと就業の機会を提供する。プログラム名は「海外就職直結コース(仮称)」で期間は全10カ月。そのうち3カ月は、日本における座学・通信オンライン講座で、7カ月はマレーシアで実技やテストを行い、エステティックの国際資格取得と英語スキルの習得を目指す。開講は2023年4月。

スリムビューティハウスの創設者兼最高経営責任者(CEO)である西坂才子氏は、日本のおもてなしや美容技術を身に着けたエステティシャンが、世界で活躍する道を開くことを目指しているとし、同プログラムを通じて、国際資格を取得し、言語や異文化理解を同時に学ぶことで、卒業時の就業に役立つと述べた。

クララインターナショナルは、40年以上にわたりスクールを運営。世界中から学生を受け入れ、就職斡旋をしてきた経緯から、世界中のホテル、スパ、クリニック、クルーズでの就業機会を提供できるネットワークを有する。

バンダイ「ガシャポン」専門店、プトラジャヤに近くオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 バンダイ・ナムコのカプセルトイ「ガシャポン」製品を専門に扱う、「ガシャポン・バンダイ・オフィシャルショップ」のマレーシア1号店が近くオープンする。

開業予定は2月23日。場所は「IOIシティモール・プトラジャヤ2」ショッピングモールのレベル3で、東南アジア諸国連合(ASEAN)で初の出店となるという。すでにフェイスブック・ページが公開されている。

店舗や取り扱い商品の詳細は不明だが、当初はエヴァンゲリオン・シリーズのキャラクターなどのプレミアムガシャポンやその他のアニメ、動物、ライフスタイルなどに関するフィギュアを取り扱う予定。

バンダイナムコは、アジアにおいて香港を拠点に、マレーシア以外にも中国、台湾、タイ、シンガポール、フィリピン、インドネシアなどでガシャポン商品を展開している。

 

新型コロナの感染者数は251人、5日連続で200人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、1月31日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は251人となり、累計感染者数は503万6,593人となった。
新規治癒者はゼロで、累計治癒者は498万9,861人。死者数もゼロで、累計は3万6,942人。アクティブ感染者は、前日から251人増の9,790人。うち95.8%が自宅、4.1%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は74.8%、ICU病床使用率は63.3%、人工呼吸器使用率は39.4%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,753万7,956人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,630万2,009人で、接種率は49.9%、2回目が78万4,066人となり、2.4%だった。

メイバンク、オンライン詐欺対策機能を導入

【クアラルンプール】 銀行最大手のマラヤン・バンキング(メイバンク)は、オンライン詐欺対策の一環として、メイバンクのウェブサイトやアプリへのアクセスを一時的に遮断する「キル・スイッチ」機能を導入した。

「キル・スイッチ」は、顧客が口座の異変や詐欺に気づいた場合に、オンラインでのアクセスを直ちに遮断し、被害額を最小限に抑えることを目的としている。ウェブサイトまたはアプリから「キル・スイッチ」を起動後、自動的にログアウトした以降のログインが不可となり、アクセス再開は、支店またはカスタマーサポートでの確認後に可能となる。なお、「キル・スイッチ」起動中のATMからの現金引き出しや、デビットカードやクレジットカードを使った買い物は通常通りできるという。

メイバンクのコミュニティ金融サービスグループ最高経営責任者(CEO)であるジョン・チョン氏は、顧客中心主義の強化やデジタル化、技術的近代化の加速という同行の戦略に沿い、オンラインバンキングの安全性やセキュリティ強化にも取り組んでおり、システムでも頻繁に更新や強化を行っていると述べた。
(ザ・サン、1月31日、ベルナマ通信、1月30日)

財政赤字改善目指すもGST再導入は当面見送り=アンワル首相

【シンガポール】 アンワル・イブラヒム首相は、巨額な財政赤字の削減に段階的に取り組む方針であるものの、貧困者の負担を増やすような増税や物品サービス税(GST)の復活は今のところ考えていないと述べた。

就任後初のシンガポール公式訪問中にブルームバーグTVのインタビューに答えたもので、アンワル首相は「マレーシアの国家債務が上限に達しており、徐々に引き下げる必要がある」と言明。その上で「低所得層に影響を与える場合、税制や新たなイニシアチブを導入しなければならないという大きな問題を抱えている」と指摘。GSTが依然として最も透明で効率的な税制であることを認めた上で、政府は2018年に希望同盟(PH)政権によって廃止されたGSTの復活を急いでいないと述べた。

マレーシアは財政刺激策の実施に向けた予算確保に向けて、それまで55%だった国内総生産(GDP)比の債務上限を新型コロナウイルス「Covid-19」パンデミック初期の2020年に60%に引き上げ、2021年にはさらに65%まで引き上げた。現在の財政赤字は対GDP比61%となっている。

アンワル首相は先ごろ、国債と借入金を合計した国家債務の合計が1993年当時の960億リンギから2022年には1.5兆リンギに拡大しているとして、早急に対処する必要があると述べていた。

2023年度予算案の修正案は2月24日に下院議会に提出される予定。
(ブルームバーグ、1月30日)

サムスンウォレット、マレーシアで提供開始

【ペタリンジャヤ】 韓国サムスンは、マレーシアにおいて多機能デジタルウォレット「サムスン・ウォレット」の提供を開始する。

「サムスン・ウォレット」は、決済サービス「サムスン・ペイ」の機能に加えて、サムスン・パス、デジタルホームキーと車のキー、デジタル資産管理、搭乗パスなどの機能を利用できるデジタルウォレット。サムスンは昨年、米国など21カ国・地域で「サムスン・ウォレット」の提供を開始していた。

サムスン電子のデジタルウォレット責任者によると、昨年のサービス提供開始から、より多くの人が利用できるよう取り組みを行ってきた結果、今回、マレーシアのほか、シンガポール、豪州、ブラジル、カナダ、香港、インド、台湾8カ国で新たに提供する運びになった。

サービスの提供開始に伴い、サムスン電子は2月2日午前2時より、イベントを開催する。サムスンの公式ウェブサイトやユーチューブチャンネル、フェイスブックなどでストリーム配信される。
(ザ・サン、1月31日)

イオンマレーシア、アニマルウェルフェア方針を発表

【クアラルンプール】 イオン・カンパニー(M)は、採卵鶏や牛、鶏、魚などの動物について、「5つの自由」を守る包括的なアニマルウェルフェア(動物福祉)方針を発表した。

イオンは全動物が人道的かつ敬意を持って扱われなければならないとし、国際非政府組織(NGO)のレバー・ファンデーションの支援を受け指針を作成したと言明。飼育業者に対し、ケージや木箱の使用停止や飼育の密度制限など、適切な飼育環境を提供し、専門家が定めた基準を満たすよう求めていく。今後12ー18カ月以内に新基準に適合させる計画だ。

レバー・ファンデーションのサステナビリティ・プログラム責任者であるビロシャ・シバラマン氏は、より人道的で持続可能かつ安全な製品への消費者の関心の高まりに応え、国内の多くの食品会社がアニマルウェルフェア方針を向上させているとし、イオンはこの分野における先駆者となったと述べた。
(ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月31日)

新型コロナの感染者数は202人、4日連続で200人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、1月30日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は202人となり、累計感染者数は503万6,342人となった。
新たに141人が回復し、累計治癒者は498万9,861人。死者数は2人で、累計は3万6,942人。アクティブ感染者は、前日から59人増の9,539人。うち95.8%が自宅、4.0%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は72.8%、ICU病床使用率は63.7%、人工呼吸器使用率は38.0%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,753万7,780人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,630万1,323人で、接種率は49.9%、2回目が78万823人となり、2.4%だった。