【クアラルンプール】 先ごろ発表された2023年度の見直し予算案に盛り込まれた贅沢税の導入ついて、スティーブン・シム副財務相は、今年下半期までに実施する予定であることを明らかにした。
シム氏は、導入に向けて財務省が利害関係者と協議を行っているとした上で、「観光業界や小売業界から影響に対する懸念の声が上がっているが、政府は税制全体について調査を行っているため、安心して貰いたい。我々は必ず観光業界の利害関係者と話し合いを行う。業界の競争力を低下させないようにする」と述べた。贅沢税は高級時計やブランドファッションなどが対象になるとみられている。
一方、同じく予算案で導入計画が明らかにされた非上場株式の売却時に発生するキャピタルゲイン課税についてシム氏は、最初は低税率になるだろうと言明。「政府の課税ベースを拡大し、より公平な税制を導入したいと考えている」と述べた上で、「財務省はまだメカニズムについて研究段階だが、税率と閾値が低くなることを保証する」とし、あくまで非上場株式の売却時だけにとどめる考えを示した。
またキャピタルゲイン課税導入についても、贅沢税と同様に市場に与える影響を調査した上で利害関係者と話し合う予定だと強調した。
(エッジ、3月2日)