【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2023年2月の訪日者数統計(推計値)によると、マレーシアからの訪日者数は3万2,000人で、前年同月から293.6倍、前月比では18.1%増となった。

JNTOによると、日本の水際規制緩和、スクールホリデーの影響で、大幅増加した。なお2019年同月比では12.7%マイナスとなった。日本への直行便は、クアラルンプール(KL)羽田間の増便、KLー新千歳間の復便などもあり、前年同月に比べ回復傾向にある。

1−2月では5万9,100人となり、前年同期比211.1倍となったもの、2019年比13.2%減となった。

2月の世界全体の訪日者数は、前年同月から88.2倍の147万5,300人となり、2019年同月から43.4%減となった。年初2カ月では297万2,600人となり、前年同期比86.2倍、2019年比43.8%マイナスとなった。

JNTOによると、2月が桜シーズンを控えた閑散期にあたることや、前月の旧正月の反動などにより、特に東アジア市場からの訪日外客数が減少したものの、その他の市場の堅調な回復により、訪日外客数は回復率では前月を上回る結果となった。定期便においては増便・復便の傾向がみられるが、依然として多くの市場では回復途上にある。

JNTOは、今後は観光立国の復活に向けて、観光地・ 観光産業について持続可能な形で「稼ぐ力」を高めるとともに、地方誘客や消費拡大を促進しつつインバウンドのV字回復を図る必要があると指摘。個人旅行の再開や入国手続き等の実用情報の的確な発信と併せ、これからの訪日観光の柱となるサステナブルツーリズム等の情報発信や国際会議、展示会(MICE)誘致等の取組を強化していくことが求められるとした。