スペインのインサイドホテル、KLに今月オープン

【クアラルンプール】 スペインのホテルチェーンであるメリア・ホテルズ・インターナショナルは3月に、マレーシア初の「インサイド」ホテルをクアラルンプール(KL)にオープンすると発表した。

メリア・ホテルズが発表した声明によると、ホテルを開設するのはチェラスで、客室数は238室。「エコ・チェラス・モール」に直結しており、24時間営業のレストラン、フィットネスジム、屋外プール、会議室、多目的室なども併設されている。LEDソーラーライトや、麦わら織りのヨガマットが設置されるなど、環境への配慮が随所に見られるホテルとなっているという。

メリア・ホテルズは、タイのバンコクにおいても客室数208室の「インサイド」ホテルをオープンする予定だ。同社はスペインの他、英国、米国、ドイツ、チェコ、フランス、イタリア、オランダ、中国、ベトナム、インドネシアなど14カ国・地域に38カ所の「インサイド」ホテルをオープンしている。
(エッジ、3月3日、インサイドホテル資料)

日揮とガスマレーシア、パーム油産業における共同スタディ実施へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日揮ホールディングス(本社・神奈川県横浜市)と日本エヌ・ユー・エス(本社・東京都新宿区、JANUS)は3日、マレーシアの天然ガス流通・販売会社であるガス・マレーシア(GMB)と、同国におけるパーム油の搾油工程で生じる未利用資源の有効活用を通じた「パームオイル産業のサステナブル開発に向けた共同スタディ」の実施に関する覚書を締結したと発表した。

パーム油生産過程で生じるメタンガスを大量発生させる廃液(POME)および空果房(EFB)の回収・加工を通じてバイオメタン燃料やペレット燃料への変換、ならびに間伐材や廃木原料のバイオ原油、バイオ化成品への変換を想定し、実現可能性を調査し、パームオイル産業から発生する未利用資源の有効活用を通じて同業界のサステナビリティに貢献するとともに、エネルギー需要家やバイオ原料需要家によるスコープ1のCO2排出量の削減に寄与していくことを目指す。

具体的には、GMBは半島マレーシアに存在するPOMEおよびEFBなどの原料へのアクセスが良好な施設、ならびに天然ガスネットワークを含むバイオエネルギーの流通網に関する情報を提供。日揮HDとJANUSは、パームオイル産業で発生するPOME、EFB、間伐材、廃木のバイオ燃料およびバイオ化成品への変換に必要となるソリューションの検討や、バイオ燃料の液化を通じて同国内の小口需要家に向けた最適な燃料供給手段を含むサプライチェーンの検討を行う。また、同事業を通じて生産される各製品のサステナブル価値を向上するためのカーボンクレジットやバイオメタン認証等の制度活用の検討も実施する。同事業は、日本政府が2022年に発表した「アジアゼロエミッション共同体構想(AZEC)」と連携するものとなっている。

GMBは、「革新的な付加価値エネルギー・ソリューション・プロバイダーに変革する」というビジョンのもと、長期的かつ持続可能な発展に向け、再生可能エネルギー分野における事業活動を推進している。同事業はGMBの多角化戦略の一環で実施し、ガス業界における地位を一層強固なものにするとともに、バイオメタンの利用を拡大していく。

日揮グループは、2021年5月に発表した長期経営ビジョン「2040年ビジョン」と中期経営計画「BSP 2025」に基づき、低・脱炭素社会の実現に向けてエネルギー転換の取り組みを加速させていく。同社グループは、マレーシアにおいて、液化天然ガス(LNG)や製油所などのプラント建設に関する長年の実績を有しており、数多くのプロジェクト遂行で培ってきたプロジェクトマネジメント力を活かしつつ、GMBとともに本事業の実現に貢献していく方針だ。

大木工藝、1.4億リンギを投じクランタンに炭化施設を建設へ

【コタバル】 廃棄物の炭化に取り組む大木工藝(本社・滋賀県大津市)は、1.4億リンギを投じ、クランタン州で廃プラステックの炭化施設を建設する計画だ。

1日に大木工藝の大木武彦 代表取締役が率いる代表団の訪問を受けたクランタン州のイザニ・フシン地方自治・住宅・保健委員長によると、新施設ではカーボンプレートやコンデンサーに使用される電極、フィルター、断熱材など、炭素を材料とする製品向けの活性炭を生産する。地元大学と共同研究を行い、国内企業に適した新炭素系製品の開発も目指す。

大木工藝はまた、州政府傘下の固形廃棄物管理会社と協力し、タナメラ、パシル・マス、マチャンの埋立管理システムのアップグレードにも取り組む。埋立地の問題解決や新規雇用機会の創出、技術移転、州政府の収入増につながることが期待されている。

大木工藝は龍谷大学などとの共同研究により、プラスチックごみを原料とした炭素製品などを開発。取得特許数は181件に及ぶ。
(ベルナマ通信、3月3日)

農業のPLSとマイファーム、ドリアン栽培で合弁設立契約

【クアラルンプール】 アブラヤシ農園のPLSプランテーションズは、総合農業コンサルティングのマイファーム(本社・京都府京都市)との間で、ドリアン栽培を行う合弁企業(JV)、アカル・バラト・ジャヤの設立に向けて契約を設立した。

JV設立契約は、PLSプランテーションズの51%出資子会社PLS-LESBと、マイファームのマレーシア子会社であるミレニアム・アグリカルチャー・テクノロジー(MAT)を通じて契約したもので、マイファーム側の投資額は2億1,000万リンギ。PLS-LESBが51%、MATが49%を保有する。JV評価額は4億2,900万リンギで、日本企業によるマレーシアのドリアン栽培への投資としては最大規模となる。JVはパハン州ラウブの1,000ヘクタールの土地において、ドリアン生産の他、農業や水産養殖事業を行う。

マイファームの西辻 一真代表取締役は、持続可能な慣行栽培を促進すると同時に、農業における環境への影響を軽減して、食品の安全性を確保することを目指すとコメント。マレーシアと日本との友好関係には長い歴史があり、同事業がさらに二国間の関係を強化し、すべての人に持続可能性や未来の繁栄をもたらすことができると信じていると述べた。

またPLSプランテーションのナジル・ラザク会長は、同事業はマレーシアで主要な農産食品企業になるための最初のステップだとコメント。日本の技術や専門知識の移転促進により、輸出向けの農業および水産養殖業者としての能力向上につながると期待しているとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター・ザ・サン、3月6日、エッジ、3月5日)

新型コロナの感染者数は164人、2日連続で200人下回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、5日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は164人となり、累計感染者数は504万3,790人となった。
新たに198人が回復し、累計は499万7,620人、死者数は1人で、累計は3万6,966人となった。アクティブ感染者は、前日から35人減って9,204人。そのうち96.6%が自宅、3.4%が医療機関で療養中となっている。病床使用率は70.6%、ICU病床使用率は61.2%、人工呼吸器使用率は36.9%だった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,754万2,747人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,631万5,265人で、接種率は50.0%、2回目が81万1,230人となり、2.5%だった。

イオン(M)、プトラジャヤのIOIシティモールに新店舗

【クアラルンプール】 イオン・マレーシアは2日、新店舗をプトラジャヤの「IOIシティ・モール」に正式オープンした。

IOIシティ・モール店は、1階に国内最大規模のインテリア売り場を設置し、ホームインテリアや家具を豊富に取り揃えているのが特徴。同じく1階に、国内外のブランドを取り揃えた化粧品売り場を設け、スキンケアやメイクアップ商品、香水などを紹介している。日本発の機能性インナーウェア、カジュアルウェアの専門店「インナーカジュアル(iC)」をはじめとするファッションブランドや「ポケモン」コーナーも入居し、ハイエンドな家庭用品の品揃えも充実。また、他のイオン店舗と同様に、トップバリュ商品を扱い、食料品、日用品、生活必需品など、高品質で多様な商品を提供している。スーパーは1月12日に先行オープンしていた。

イオン・マレーシアは、新店舗がマレーシア経済の成長や小売業界の積極的な発展に寄与すると確信していると述べた。

イオン・マレーシアは現在、全国で「イオンモール」28店舗、「イオンストア」35店舗、「イオン・ビッグ」21店舗、高級スーパー「マックスバリュプライム」9店舗、ドラッグストア「イオンウェルネス」65店舗、100円ショップ「ダイソー」44店舗を展開している。
(ザ・スター電子版、2月24日)

KLIAエアロトレインが運行休止、再開は未定

【クアラルンプール】 空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)は2日、クアラルンプール国際空港(KLIA)のメイン・ターミナルビルとサテライトビルを結ぶ無人列車のKLIAエアロトレインについて、運行を休止したことを発表した。再開時期は未定。

1日にエアロトレインが運行途中で立ち往生する事故が発生し、114人の乗客が雨の中、400メートルの距離を歩くことを余儀なくされた。そのうち10人は飛行機に乗り遅れたという。

イスカンダル・ミザル社長は記者会見で、事故を真摯に受け止め、乗客の安全のために運行を休止するとし、休止期間中はシャトルバス18台を運行し、ピーク時には増便すると述べた。また、事故後MAHBの技術チームが列車を調査したところ、内部配線の欠陥や機械的・電子的な問題が多数あることがわかり、精密検査のために列車の全部品を解体する必要があることが判明したが、エアロトレインは25年前の製品のため部品が入手困難なことが課題だとした。

エアロトレインは2017年9月にも故障しており、老朽化が問題となっているため、MAHBでは7億リンギを投じ新車両導入を進めているが、導入時期は2025年になる見込みだという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、3月2日)

贅沢税、今年下半期までに導入予定=シム副財務相

【クアラルンプール】 先ごろ発表された2023年度の見直し予算案に盛り込まれた贅沢税の導入ついて、スティーブン・シム副財務相は、今年下半期までに実施する予定であることを明らかにした。

シム氏は、導入に向けて財務省が利害関係者と協議を行っているとした上で、「観光業界や小売業界から影響に対する懸念の声が上がっているが、政府は税制全体について調査を行っているため、安心して貰いたい。我々は必ず観光業界の利害関係者と話し合いを行う。業界の競争力を低下させないようにする」と述べた。贅沢税は高級時計やブランドファッションなどが対象になるとみられている。

一方、同じく予算案で導入計画が明らかにされた非上場株式の売却時に発生するキャピタルゲイン課税についてシム氏は、最初は低税率になるだろうと言明。「政府の課税ベースを拡大し、より公平な税制を導入したいと考えている」と述べた上で、「財務省はまだメカニズムについて研究段階だが、税率と閾値が低くなることを保証する」とし、あくまで非上場株式の売却時だけにとどめる考えを示した。

またキャピタルゲイン課税導入についても、贅沢税と同様に市場に与える影響を調査した上で利害関係者と話し合う予定だと強調した。
(エッジ、3月2日)

丸紅、「ティムホートン」をマレーシアなどで展開へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 丸紅(本社・東京都千代田区)は2月28日、カナダ・トロントに本社を置くファストフード・ベーカリー・カフェ事業者であるレストラン・ブランズ・インターナショナル(RBI)との間で、RBIが展開するカナダ発大手コーヒーチェーン「ティムホートンズ」のマレーシア、シンガポール、インドネシア3カ国における店舗開発・運営について合意したと発表した。

契約は丸紅のシンガポール子会社丸紅グロース・キャピタル・アジア(MGCA)を通じて交わしたもので、マレーシア事業については、マレーシア当局からの認可取得後に改めて契約を締結する予定だ。

「ティムホートンズ」は、1964年に創業されたコーヒーチェーンで、高品質なコーヒーと豊富なフードメニューが消費者から支持され、14カ国で5,600以上の店舗を展開している。

丸紅は、地場のニーズに合わせた店舗およびメニューを開発しながら、世界的な人気を誇るコーヒーショップを展開し、東南アジアのコーヒー市場の成長を取り込む計画だ。

 

新型コロナの感染者数は244人、3日連続で200人上回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、2日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は244人となり、累計感染者数は504万3,252人となった。
新たに213人が回復し、累計は499万7,031人、死者数は5人で、累計は3万6,965人となった。アクティブ感染者は、前日から26人増えて9,256人。そのうち96.1%が自宅、3.8%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は75.7%、ICU病床使用率は65.1%、人工呼吸器使用率は38.1%だった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,754万2,288人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,631万4,396人で、接種率は50.0%、2回目が81万305人となり、2.5%だった。