【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 出光興産(本社・東京都千代田区)は25日、子会社である出光SMマレーシア (所在地・ジョホール州パシルグダン、ISM) およびペトロケミカルズ・マレーシア(所在地・ジョホール州パシルグダン)が、スチレンモノマー (SM) およびポリスチレン(PS)の製造において、持続可能な製品の国際的な認証制度の一つである「ISCC PLUS認証」を取得したと発表した。
「SCC PLUS認証」は、バイオマスなどの持続可能な原材料を用いた製品のサプライチェーンを管理・担保する国際的な制度であり、マスバランス方式の採用が認められている。バイオマス製品の原料となるバイオマスナフサは、植物等の再生可能な原材料を由来とする原料から製造されることから、石油由来のナフサと比べてCO2排出量を削減することが可能だ。
出光はバイオマスナフサ由来の原料をISMへ供給し、ISMがISCC PLUS認証に基づいたマスバランス方式にてバイオマスSMを製造する。隣接するペトロケミカルズ・マレーシアは、ISMから供給されたバイオマスSMを原料としてバイオマスPSを製造する。これにより、日本からマレーシアにおけるスチレン系バイオマスプラスチックのサプライチェーンが完成するという。さらに、東南アジアにおける安定的なスチレン系バイオマス製品の供給に向け、同社子会社で石油・関連製品のトレーディングを行う出光インターナショナル(アジア)(所在地・シンガポール)および出光ケミカルズ東南アジア(所在地・シンガポール)のマーケティング力を活用し、多様なバイオマス原料の安定調達とバイオマス製品の製造・販売を行う。
出光は、発展著しい東南アジアにおいても、グループ各社が協力してバイオマスプラスチックのサプライチェーンを構築し、カーボンニュートラルと循環型社会の実現に向けて取り組む方針だ。